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2010年 03月 10日

John Frank Sabado"Eco Warriors"展

 在バギオの国民的画家ベネディクト・カブレラBenedict Cabrera(通称ベンカブBenCab)のコレクションを展示したベンカブ美術館(bencab Museum)のGallery Indigoで、ベンゲット州マンカヤン出身のアーティスト、ジャン・フランク・サバドJohn Frank Sabadoの個展”Eco Warriors(=エコ戦士)"を開催中です。

John Frank Sabado\"Eco Warriors\"展_b0128901_13344138.jpg

            ↑John Frank Sabado(Midland Courier Webより)

エコ戦士は、イフガオ族の木彫りのお米の神様「Bulol」がガスマスクをつけ、壊れたチェーンソーを手にしたモチーフ。コーディリエラの森林を行くエコ戦士を描いたコンセプチャルな作品が多数展示されています。
とにかく、ペンとインクの細かい筆遣いとその作品の多さと大きさに圧倒。

先日、別の展覧会のオープニングにジャン・フランクに会ったので、
「どれぐらいかけて描いたの?」と聞いたら、
「約1年」と。
ベンカブ美術館オープン時にもう準備をはじめたそうな。
どうりで、ここのところ彼の姿を見かけなかったわけです。

一緒に行ったバギオ訪問中の伊藤神父さまが、彼の経歴を見て、
「学校でまったく美術の教育を受けていないんですねえ」
と感心していらっしゃいましたが、
独学でここまで行くのは、才能としかいえません。

物静かなジャン・フランクの、アートに対する情熱とコーディリエラ地方の環境破壊への怒りを
ちょっとユーモラスなエコ戦士に託して描いた個展。
ぜひ足を運んでみてください(3月27日まで)。

John Frank Sabado\"Eco Warriors\"展_b0128901_13385721.jpg

      ↑ベンカブ美術館前で。伊藤神父さまと

しかし、ベンカブ美術館はすばらしいです。建物もコレクションも。
(特にコーディリエラ地方のアーティストの作品は充実)
フィリピンいちの私設ミュージアムであることは間違いなし。
フィリピンいることを忘れてしまいます。
いったいどのくらいの広さがあるかという敷地もすごい。山岳民族の小屋から、池から、畑から、孔雀までそろっています。

ベンカブは、CGNをはじめた2001年の最初のプロジェクト「Cordillera Ecological Painting Competition」の審査委員長をしていただいて以来の知り合いですが、
こんな大きな夢をかなえちゃった心境というのはどんなものなのでしょうか?
ちょっと聞いてみたくなりました。

John Frank Sabado\"Eco Warriors\"展_b0128901_13413049.jpg

        ↑Cafe Sabelの食事もおいしくて景色も抜群。

by cordillera-green | 2010-03-10 13:44 | アート


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