Kapwa-3国際会議 報告2 Aanak di Kabiligan goes to KAPWA

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フィリピン各地の先住民族が集ったKAPWA-3国際会議で、コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)は、5月末にマウンテン州サガダで先住民族の若者を対象に行った「平和構築と環境保全のための演劇ワークショップ」(大竹財団 キープ協会助成)で創作した演劇作品「Abot」の発表を行う機会をいただきました。 
 サガダでの演劇ワークショップは、日本から参加したファシリテイター・花崎攝氏の指導により、コーディリエラ山岳地方の6つの州(アパヤオ州、アブラ州、カリンガ州、イフガオ州、ベンゲット州、マウンテン州)の山岳地方の様々な民族の若者たち(14歳―22歳)を対象として行ったもの。kapwa-3での公演は、今回の会議に参加していたほかの地方の先住民も数名加わって行いました。
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↑サガダでの花崎攝さんのファシリテイトによるワークショップ

 「Abot」は、架空の山岳民族の村の歴史がモチーフ。豊かな森に囲まれた村が環境破壊に見舞われどんな運命をたどるのか…。
 ストーリーはワークショップに参加した若者たちが自分たちで話し合いながら作り上げていきました。様々な民族に伝わる歌や踊りが随所に盛り込まれ、作品を作る過程は環境問題を知り考える場であったとともに、伝統文化を学び、その価値を再認識する機会にもなっています。また、違う民族が共同しあってひとつの作品を作り上げていくことにより、民族間の交流と協調を深める平和構築への礎づくりとすることも目的の一つでした。
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KAPWA-3国際会議の目的の一つが様々な民族のスクール・オブ・リビング・トラディション(SLD)の伝統文化の継承者とそこで学ぶ若者たちが、お互い交流し、今後の各民族における活動に活力を与えたいというものであったことから、CGNの演劇を使った環境教育活動を以前から応援してくれているキドラット・タヒミック氏から、各地の先住民族の人たちが参考にできる活動としてワークショップで創作した芝居を公演してくれと申し出を受けて、今回の公演は実現しました。

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  ↑いろいろな民族の人と親交を深めたられたのも大きな収穫です。

サガダでのワークショップから約1カ月。14人のメンバーのうち二人は参加できませんでしたが、新たにこの会議で知り合ったパラワンやカリンガ族イフガオ族の子どもを加えてたった1日のリハーサルで本番。しかし、実に堂々とたくさんのお客さんの前で演じきってくれました。最後には感極まって涙を流すメンバーも。観客の中にも言葉がわからないながらも感動して涙を流す人も数多く見られました。

アイヌ民族の藤戸裕子さんは
「言葉はわからなくても同じようなストーリーが私たちにもあって、心を打たれました」

自分たちの民族の音楽を公の場で演奏することを禁じられていた時代もあったというタイ北部カレン族の方は
「若い人たちがこんな風に高らか人自分たちの民族の文化を歌い上げるようなお芝居を、僕が生きているうちに自分たちの村でできたら、それこそぼくの夢です」
とまで言ってくれていたそうです。

素晴らしい賛辞だと思います。ステージのみんなのパワーは、感動とともにすごいポジティブなエネルギーをKAPWAに参加したすべての人に与えてくれました。もちろん、アナク・ディ・カビリガンのKAPWAでの晴れ舞台を応援したいと日本から再訪してくれた花崎攝さん、サガダでのワークショップから影に日向に力強くアシストしてくれたサガダ在のGawaniとCGNおなじみの演出家ジェロなどなどのバックアップのおかげでもあります。
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  ↑チームワークばっちりのアナク・ディ・カビリガン。

花崎攝さんが帰国後送って下さったメールをここに転載。
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Aanakの子たちは、ひとりひとりが大きな可能性を秘めていますね。そして、なによりもとてもいいチームになることができました。私は彼らとともにいることが、とても誇らしい気持ちでした。
CGNが2006年から重ねてきた実践が土台にあったから可能になったことです。そして、こういう活動こそが、いわゆる環境教育にとどまらず長期的にみて地域の平和構築のひとつの力になると確信します。
Junさんは、「居場」ができていたといってくださいましたが、古武道のことばだとそういう言い方があるのですね。そういってもらえて、とてもうれしかった。

私のことばで言うと、演劇は、ほんとに良い演劇は、「永遠に重なる一瞬」を生み出すことができるのです。いろいろなことが重なりあい、かみ合って、ひとりひとりの細胞が活き活きと活性化して、場が発光するようなその瞬間は、生きていく力になります。
それは、だれかにやらされていたり、ほめられるためにしていたり、自分が目立つために演じたりしていては、実現できないことです。
また、お金や権力を行使しても、それだけでは決して経験することのできない質のことです。自分自身が充実するとともに、相手や仲間がいるからそれが可能になり、自分の存在が成立するという実感が得られるような経験です。
彼らは、仲間たちと、自分たちの地域のことを、多少ステレオタイプではあっても、借りものとしてでなく、短い時間ではあっても、自分たちが議論をし主体的に作っていきました。
だから、ケヴィンたちが抜けても、また新しい子たちが加わっても、自分のパートだけでなく作品を全体として理解しており、仲間が何をしているのかもよくわかっているので、私ももちろん質問したり提案したりはしたけれども、動じることなく、適切に対応することができたのです。「ディスカッション、ディスカッション」と言って、Vocasで机を囲む彼らは、とても頼もしかったです。


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  →Tracher`s campのドミトリーでで1週間子どもたちと寝食を共にした攝さんとの
   お別れは涙涙のオンパレードとなりました。
   また絶対どこかで会いましょう!

Aanak di Kbiligan goes to KAPWA
の素敵な写真はCGNのWEBアルバムにアップされています。
https://picasaweb.google.com/101439197484450138832/AanakDiKabiliganGoesToKAPWA#
撮影:Kizel Cotiw-an
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by cordillera-green | 2012-07-06 16:11 | 環境教育

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