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アートを活用した環境教育モデル事業スタート! 子どもたちに楽しく森の豊かさを伝えていきます!

 マウンテン州サバンガン町を事業地とした「子どものためのアートを活用した環境教育モデル事業」(地球環境基金)のファシリテイター候補のアルマ・キントさんとの打ち合わせをマニラで行ってきました。

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  ↑サバンガンのポブラシオン村

 この事業は子供たちに環境保全の大切さを伝えるために、演劇、音楽、ダンス、ビジュアル・アートなどを活用したモジュールづくりを目的としています。パワーポイント・プレゼンテーションやスピーチによるレクチャーではなく、子供たちが感じ、考え、自分で想像し、表現していく過程で、自然や先住民族の伝統などの豊かさを再発見し体験的に学んでもらおうというプログラムを、常日頃から作品制作のテーマに環境とのかかわりを意識しているアーティスト達が考案し、ファシリテイターとしてサバンガン町の小学校とハイスクールで実際に実施してもらおうというわけです。
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  ↑教員向けのワークショップ
 
 制作に必要な材料は、できるだけ外から持ち込まないのが基本方針。環境のためのアート・ワークショップで大量のごみが出てしまった・・・なんてことがないようにしなくてはなりません。
 村の暮らしはお金の面では貧しいかも知れませんが、サバンガンにある豊かな森には人が生きていくに必要なすべてをそなえていること、アートは白い紙やハデハデなきれいな色の絵具がなくても表現できること、町にある美術館やギャラリーでなくて村の路地や広場や家の軒下がアートを表現する場所になりえること、心を開いて身の回りにあるものをもう一度見つめ直してみると、今まで見えなかった豊かさが見つかること、そして何よりも子どもたちに表現することの楽しさを知ってもらいたいと思っています。
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  ↑サバンガンのカラウィタン山には多くの野鳥や野生動物が生息しています。

 ワークショップで子供たちが作った作品は11月後半に予定されている「サバンガン・エコロジカル・コミュニティ・アート・フェスティバル(仮名称)」で展示、発表します。また、ワークショップの過程はビデオ、写真によって記録し、コーディリエラ先住民族のためのアートを活用した環境教育マニュアル・ブックとして出版し配布する予定です。
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  ↑サバンガン国立高校の生徒・教員と、ファシリテイターの皆さん

 事業実施にはサバンガンの町役場と学校の全面的な協力が欠かせず、コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)では、学校を会場としたアーティストによるワークショップ開催に先立って、教員向けの環境教育セミナーと地方自治体とバランガイ(村)の役員向けの持続可能な開発のあり方に関するセミナーを実施しました。
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   ↑マージ・アミストソが教員向けの講習会をファシリテイト

 アートを活用した環境教育ワークショップの第1回は、6月に演劇ファシリテイター・花崎攝氏とコンテンポラリー・ダンサーのJUN AMANTO氏を招いて、サバンガン国立高校で実施しました。バギオで開催されたkapwa-3先住民族会議に招待されて来比中のネイティブ・アメリカンの英雄デニス・バンクス氏も特別ゲストとして参加。朝礼と歴史の授業で自らの体験や先住民族の歴史についてのスピーチをしてくれました。なんとも贅沢なプログラム!
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  ↑ネイティブ・アメリカンについて解説するデニス・バンクス氏

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  ↑身体表現ワークショップのファシリテイター、JUN AMNTOと生徒たち

 今回マニラで打ち合わせをしたアルマ・キント氏はミンダナオの紛争地域に暮らす人たち、性的虐待にあった女性たちなど、社会的、政治的、ジェンダーなどによって抑圧や困難な状況の中で生きてきた人たちを対象に数多くのワークショップを行ってきています。様々な思いを込めて、布を縫い合わせていったインスタレーション作品を創作することが多いようです。
 サバンガンでのワークショップについては、打ち合わせの中で、環境に対する意識を高めるためにリサイクル衣料やボロ布などを用いる一方、手織りの伝統の残るサバンガンなので、手織り布もどこかに用いていきたいというアイデアも出てきました。
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   ↑民族衣装に身を包んだサバンガンの子どもたち

 アートを活用した環境教育ワークショップは今月から本格始動します。日本のアーティストの方たちからも次々と参加表明があってうれしい悲鳴です。ワークショップの模様はまたこのブログで随時アップしていきますのでお楽しみに!

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  ↑アルマのアート・プロジェクト「House of comfort」のリーフレット

アルマ・キント氏の昨年のユンチェンコ美術館でのワークショップについてはマニラのアートシーンを紹介する「Arty Manila」のこのページで。

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↑ジョリビーで打ち合わせ!

(反町眞理子)






 
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by cordillera-green | 2012-08-02 22:41 | 環境教育