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一時帰国滞在記・清里編 - 粉雪の中での新しい年に向けての新しい出会い

さまざまな事業を共同を行っているキープ協会のある清里に、打ち合わせを兼ねて行ってきました。すごい寒さ。雪も降っていて、指の先やつま先があっというまに凍てつきそうでしたが、子供たちは、はじめて見た森の中で粉雪舞う景色の美しさに興奮しっぱなし。真っ暗になっても、外で、雪遊びに興じていました。翌日も朝から目いっぱい雪遊びして、それでも満足できずに「映画で見たことのあるスノーボードに挑戦したい!」と近くのメドウズ・スキー場で初体験です。同行してくれたCGNボランティアの山本勇樹君が子供たちに辛抱強く親切に指導してくれました。(反町はあたたかいレストランで企画書とブログ書いていました。トホホ)

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清里では、キープ協会の国際部の吉田裕史さんや、川嶋直さんなどと、進行中の共同事業や、来年度の事業についての打ち合わせ。来月のエコサミットにファシリテーターとしてきてくれることになった環境教育事業部の関根さんと、プログラムについての打ち合わせなどを行いました。

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↑佐竹さん、河内さんと

10月の田んぼ会議で、イフガオ州の棚田についてのプレゼンテーションでアルドリン・ギンガーヤンがお世話になった環境教育事業部の湊先生、キープ協会のカリンガ州ツルガオでの農村開発事業を1986年にはじめた桶本さん、カラバオ・ママを担当してくださっている小林さん、2005年の愛知EXPOで一緒だったスタッフの方々などにも再会できて、楽しいひと時でした。新しくできたすばらしい施設「清泉寮新館」もはじめて目にしました。

また、わざわざ、新潟県の長岡市から台風被害復興事業の打ち合わせのため、中越地震のときの仮設住宅で多世代交流館「になニーナ」を主催している佐竹直子さんと、やはり中越地震を機に設立された災害救済活動のプロ集団「チーム中越」(中越防災安全推進機構)の河内さんも来てくださって、台風ペペンの被災地での長期救済事業のあり方について打ち合わせをしました。

佐竹家は子供4人。10歳、7歳、5歳、3歳で、うちは、13歳、11歳、9歳。ふた家族で7人の子供で、保育園か学童保育のようなにぎやかさです。少子化の進む今の日本では稀有なグループですね。林の中のキャビンに泊まったのですが、いくら走り回っても気兼ねがなくて、また夕食もキープ協会の方が特別に配慮してくださって、キャビンの部屋で鍋料理を用意してくださりありがたかったです。

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    ↑佐竹家ラキちゃんと樹歌。佐竹家は豪雪地帯からやってきたので
     雪にはうんざりのはずですが、仲良く、雪ケーキを作っていました。    


佐竹さんと河内さんは、台風被災地の視察に、年明け早々1月8日にフィリピン入りします。新しい事業につながるかどうかは、まだわかりませんが、年も押し迫ってからCGNの新しい活動に向けての新しい出会いでした。
来年もCGNはがんばります!
2009年、お世話になった皆様、どうもありがとうございました。
来年もどうぞよろしく!
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by cordillera-green | 2009-12-31 09:10 | 緊急支援

環境エネルギー館Wonder Ship

マニラのSinag Arts Foundationの舞台照明家・松本Shoko直みさんが、「手作り感いっぱいで楽しかったわよ」というので、横浜市鶴見区にある環境エネルギー館「Wonder Ship」に行ってきました。

さすが舞台照明家のShokoさんのおめがねにかなただけあって、地球のさまざまな循環についての展示(「水の循環」「都市生活の光と影」「排泄物の循環」)は、映像を含んだビジュアル演出で、すっきりと洗練された内容。言葉や文字による解説が少ないだけに、ちゃんとじっくり見て感じて学ぶ内容でした。
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「地球を考えるファミリーレストラン」「ゴミって何?ジャイアント・ゴミ箱」「買い物達人コンビニエンス・ストア」など、都会生活者ならではの環境問題へのアプローチも、ゲームやクイズをたくさん取り入れていて、参考になりました。バギオ市での環境教育プログラムでも、応用できる内容があるかも。
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さすが、東京ガスがやっているだけあって、エネルギー関係はすごく充実。こちらは、ゲームセンター要素を取り入れて、新世代の車の紹介のための「エコドライブ」やら、足漕ぎで空を飛んでの「持続可能なエネルギー源探し」など。「スイッチだらけの家」では、巨大な電卓で、消費電力と節電できる電力を計算…子供たちは大喜びです。
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「つなげっとアース」は、コンピュータ・ゲームで、食べ物を中心に生活の中にあるもののつながりを考えさせるもの。一緒に来てくれたCGNボランティアの岡部玲さんも「めっちゃ考えさせられます。マジでやってますが、むずかしいです」と真剣。
「でも、こういう当たり前に身の回りにあるもののつながりを考えるのって大事ですよねえ」
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「発見の川 私たちの暮らしと川」は、都市生活者がなかなか知る機会のない、自分たちが毎日使っている水がどこからやってくるか、どのように使われているかという情報を、おもちゃんみたいな仕掛けで、楽しく明るく見せてくれます。
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「地球大好き放送局」というスタジオもあって、子供たちの大好きなテレビ番組のスタイルで、その季節にあった環境についてクイズ形式で学べる趣向。
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手作りのテーマ別のゲームがたくさんある「ふしぎ発見、ワンダーBOX」は、すごく楽しそうでしたが、時間切れで、あまり見られませんでした。
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同じく環境教育ビデオを上映する「ワンダーシアター」、屋上のビオトープも見逃してしまいました。じっくり楽しむと、半日では足りないもりだくさんな内容です。お弁当を持って(レストラン等はありません!)、1日の予定でぜひ。入場は無料!

Shokoさんも言っていました。
「いや、何をいまさらって感じなんだけど、なるほどおおって思うことがたくさんあったのよ。初めてよ。ひとつのミュージアムに6時間もいたなんて」

いつか、バギオに、山岳地方の自然の紹介や、森の大切さ、山岳民族の自然と共生する知恵、町の暮らしと山の暮らしの関係などをテーマとしたエコミュージアムを作りたいという希望をCGNは持っています。バギオの子供たちや観光客が必ず立ち寄ってくれるような。環境教育では先を行く日本の専門家や、抜群にアイデアもあってセンスもいい日本のアーティストとの方たちと一緒にね。未来は子供たちの手の中ですから。
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by cordillera-green | 2009-12-30 11:41 | 環境教育

フェアトレードコーヒーをめぐって

コンソメWパンチを興津に見に行ったあと、近くの自家焙煎の「スズメ珈琲店」でおいしいコーヒーをいただきました。
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昨年、一時帰国したときに、サンプルのコーヒーのグリーンビーンズを持ってきて、何軒かの焙煎店で焙煎をしてもらい、味の感想を聞かせてもらいました。ぜひ、実家のある清水でも焙煎してくれるコーヒー店を探したいと、清水の町おこしをしている駅前商店街の野口さんにうかがってスズメ珈琲店を訪ねました。そのときは、あいにくお休み。今回は、興津児童クラブのすぐ近くなので、ちょっと寄ってみたら開いていて、レトロな雰囲気の落ち着いた店内で、ブラジルのサントス農園のスペシャリティコーヒーと、お芋のケーキをいただきました。

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↑お店の名前もスズメのデザインもとてもかわいいです。

コーヒーを淹れてくれたのおばさまのお話では、コーヒー店を始めたのはコーヒー好きの息子さんだったそうですが、結婚相手のお嬢さんの実家がやっている仕事を手伝うことになって、お母様にコーヒー店をまかせたそう。でも、焙煎とコーヒーが大好きで、仕事が終わったあとに、焙煎しに来ているそうです。3kgの焙煎機。すごく高価なものですが、たまたま焙煎業をやめる人がいて、中古を安く譲っていただいたのだそうです。うらやましいなあ。豆の輸入も息子さんが担当しているそうで、豆にもこだわったマイルドな味のとってもおいしいコーヒーでした。

帰りには、清水駅前商店街によって、野口さんがやっている家具屋さん「リビングハウスこまつ」に委託で置かせていただいていたフェアトレードの山岳民族のクラフト品の清算と、売れ行きの話、商店街活性化のための最近の活動の話などの近況を伺いました。「おもしろいよ」とNHK新書の「田舎力」という本をすすめられて、読みかけの本をいただいてしまいました。「日本の田舎で、地元の特長を生かした一時農産物を、加工からマーケティングまで自分たちでやって、すごく成功した話がたくさんあげられていてたいへん参考になるよ」ということ。

私たちが今、取り組んでいる山岳民族の村におけるコーヒー生産も、いままでは、コーヒーの木から収穫した豆を乾燥させ、果実をとり、さらに中のパーチメンといわれる皮をとった状態で売っていたのですが、付加価値をつけて農民の収入をアップさせるために、きちんと選別し、焙煎し、パッケージデザインをしてパッキングし、オリジナル・コーヒーとして、バギオを訪れる観光客など販売して、さらなる現金収入のアップと雇用を生もうというものです。質のよいグリーンビーンズを生産できれば、フェアトレードコーヒーとして輸出し、外貨を獲得する道にもつながります。考えてみれば、「田舎力」で取材されている集落の村おこしの話との共通項もたくさんありそうです。

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   ↑フェアトレードショップ「ぐらするーつ」

翌日は、東京へ。カラバオ・ママのお取り引先であるフェアトレードショップぐらするーつさんに立ち寄りました。昨年のアースデイ東京のフェアトレード・セクションにカラバオ・ママとして出店して以来です。

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小さな店内には、エコで、かわいらしいフェアトレード雑貨がところせましと並んでいました。もちろん、カラバオ・ママの「ハンド・イン・ハンド」も、大人気ということでした。最近は、ターコイズの入った青い鳥リングも売れているそうです。
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もちろん、フェアトレードコーヒーも以前にもまして種類が増えてずらっと並んでいました。この中から、味にもデザインにも厳しい目を持つ日本の消費者に選んでもらえるコーヒーをつくるのは、厳しい道だと思います。
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CGNボランティアで今は「六ヶ所あしたの森」という環境NGOのスタッフである山本勇樹くんが、あしたの森の共同代表でフェアトレードコーヒーを焙煎しているウィンドファームの中村隆市さんに、コーディリエラ・コーヒーを焙煎して味見してもらってくれました。「今まで、たくさんのアジアのコーヒーを試してみてくれと頼まれて焙煎して飲んでみましたが、どれもいまいち。でも、このコーディリエラのコーヒーはおいしいね。いけるよ」と太鼓判をおしてくださったそうです。うれしいですね。
山本君によると「フィリピンのコーヒーの売りはなんと言ってもフードマイレージでしょう!」と断言していました。そうですね。フェアトレード-コーヒーの産地に多いアフリカ、エクアドル、メキシコ、ブラジルなどにくらべれば、フィリピンは格段に近いし、ラオスや東チモールに比べてもフィリピンのほうが近いですね。

CGNがアグロフォレストリー事業で5年前から苗木を植え始めたコーヒーの樹は、昨年あたりから白く可憐な花をつけ始め、赤く輝くチェリーを実らせ始めています。一生懸命育ててくれた農家の人たちの収入にきちんとつながるように、収穫後のプロセスの方法、フェアなコーヒー取引の仕方など、これから指導していかなくてはいけない課題がまだまだたくさんあります。
日本のフェアトレードショップの店頭に、スズメ珈琲店さんのコーヒーみたいにみたいに丁寧に焙煎されたコーディリエラ産のおいしいコーヒーが並び、たくさんの人に長く愛されるコーヒーとなる! という夢に向かって、一歩ずつ前進していきます。

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               ↑ぐらするーつの奥田さんと。
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by cordillera-green | 2009-12-29 11:07 | フェアトレード

一時帰国滞在記・静岡編1                   コンパチ・コンサート

1月のエコサミットにゲストに来てくれるコンソメWパンチ(通称コンパチ)のクリスマス・コンサートに行ってきました。コンソメWパンチは、静岡英和学院大の卒業生たちが中心になって設立したNPOで、幼稚園や児童クラブ、イベントなどで、ワークショップを行い、音楽の楽しさを子供たちに教えています。
CGNの2008年度のインターンだった松野下琴美さんは、コンソメWパンチの一員で、その運営にかかわっています。
琴美さんからCGNの北ルソンでの活動と、コーディリエラ・ユース・エコ・サミットの話を聞いて、「ぜひ、参加したい! フィリピンの子供たちにも音楽の楽しさを味わってほしいし、自分たちとしても環境のことを音楽を通して教える手法を考えるいいきっかけにもなる」と、ボランティア参加を決意してくれたわけです。


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琴美さんから話には聞いていたものの、彼らのコンサート&ワークショップを見たことがなかったので、エコサミットのプログラムを詰めていくために興津児童クラブでのクリスマスコンサートにお邪魔させていただきました。参加者は小学校1年から3年生までの子供たち40人くらいです。コンソメWパンチのリーダー、ナル君のテンポのいいユーモラスなトークと軽快な音楽が、子供たちをどんどんひきつけていきます。普段うちでやったらお母さんに怒られそうな、「新聞ビリビリ」ゲームで子供たちのエネルギーはクライマックスに。思いっきり大きな声を出したり、飛び上がったり、子供たちはごく自然に音楽をからだで全部で感じて、表現します。すごく素敵なことです。

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途中、クリスマスをテーマとした映像と曲の特集上映があったり、クイズがあったり子供たちを飽きさせないように工夫したいろいろなプログラムを盛り込み、最後は、お父さん&お母さんにありがとうの気持ちを込めたちょっとしんみりした曲の演奏で、幕を閉じました。1時間半くらいのプログラムの中で、子供たちはきっとたくさんのことを感じ、学んでくれたことでしょう。
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コンサートのあとにナルくんと打ち合わせをし、エコサミットで何をやってもらえるかなどの相談をしました。日本語の伝わらないお客さんへの通訳を交えてワークショップでは、どういうプログラムを組んでいたらいいか、「エコ」をどうやって内容に組み込むか、琴美さんも交えてエコサミットまでの1ヶ月の間に、考えてくれるそうです。
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↑琴美ちゃんと一緒に、うちの子供たちも参加しましたが、
低学年向けの内容で樹歌のみ積極参加。

コンソメWパンチのメンバーは、エコサミットに演劇グループとして参加する6州からの高校生たちと、そんなに年齢も離れておららず、きっと、すごく楽しい時間を共有してくれることと思います。

楽しみになってきました!
期待しているよ。みんな!

コンソメWパンチのプロフィールです。

2005年結成。静岡英和学院大学の有志による音楽ボランティア団体として活動を始める。保育園、幼稚園、高齢者施設、障害者施設を訪問し、コンサートを開く。「遊び歌コンサート」と呼ばれる独自のコンサートは、子ども達だけでなく、親子で楽しめるコンサートとして話題を呼んでいる。2009年、学生サークルからNPOに活動形態を変える。子育て関係の賞多数受賞。156回目のコンサートを静岡で行い、満を持してのフィリピン上陸。


安田成希 Naruki Yasuda(Kye. Vo.)
コンソメWパンチのリーダー。主に遊び歌を得意とし、子ども遊びの名人。
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佐野綾祐 Ryousuke Sano(B. P. Vo.)
絶対音感の持ち主。どんなアーティストともセッションできる天才肌。涙腺がゆるい。
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山下将宏 Masahiro Yamashita(Per )
スポーツ万能。どんな子どもでも仲良くなれちゃう。昔遊びの天才。
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高橋拓矢 Takuya Takahashi(Per )
けん玉名人。大道芸のパフォーマンスで子どもたちの心をがっつしつかむ。
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コンパチのスケジュールはブログで。
1月10日、静岡グランシップでコンサートがあるよ!
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by cordillera-green | 2009-12-28 23:26 | 環境イベント

一時帰国中。日本滞在記・大阪編

年末年始を寒い日本で過ごすため、それから、いろいろな打ち合わせがたくさんあって、日本に一時帰国中です。
今回は初めて、新しくできたマニラのニノイ・アキノ国際空港に就航したセブ・パシフィック大阪便を使ってみました。なにしろ、セブパシ便は安い。CGNボランティアのOさんは、スペシャルプロモでなんと2000円でマニラから日本に帰ってきたというし、5000円くらいのプロモ便はしょっちゅうネットで売り出されているようです。わたしたちは、正規に払って乗りましたが、それでもこのトップシーズンで片道15000円以下です。機内では食事のサービスもないし、映画の上映もないけれども、たかが3-4時間の空の旅。考えてみれば、バギオ~マニラより近いし、ましてやバギオから山岳地方の山の村への移動をを考えたら、3-4時間なんてあっという間です。

ぐっと近くなった大阪。いままでほとんど縁がなかったところで、「前に来たのはいつだったかな」と思い出してみたら、関西国際空港ができたときに、当時、放送作家をしていたラジオ番組で取材に来たのが最後かも。その前は多分、小学生時代の万博です……

なぜか最近CGNにやってくる日本人も西日本出身者ばかりで、これを機に関西ネットワークを広げようと、大阪・玉造のゲストハウスU-EN(由苑)に2泊し、大阪めぐりを計画しました。このゲストハウス、おもに外国人のバックパッカー用の宿なので安い。(2300円~)でも、海外のバックパッカー宿にときどきあるようなすれた感じがなくて、きちんとした日本的な謙虚なおもてなしの気持ちが、さりげなく宿の雰囲気にあふれていて、とても心地よかったです。
うちの子供たちは、フィリピン生まれのフィリピン育ち。私とは日本語ですが、子供同士は英語交じりのタガログ語の会話。日本ではちょっと怪訝な顔で見られることもあって、スタッフもほかのお客さんも、バックパッカー的なおおらかさを持っているこういった無国籍な宿のほうが気が休まりました。
1階のカフェのご飯もおいしいし、夜はバーで、外出せずにパソコンで遊んでいるキッズ横目にお酒も飲めるし、併設のギャラリーにはアートな雑貨や作品もいっぱい。試さなかったけど、セラピールームなどもあるし、毎週のようにライブもやっていて、お出かけせずとも楽しめちゃう空間でした。得した気分。

関西でずーっと行きたかったのが、京都に本店、大阪・堀江と神戸にも支店ができたシサム工房でした。社長の水野さんが7、8年前に、バギオに山岳民のアンティークの工芸品などの買い付けに来たときに知り合い、それ以来、細々ではありますが、私が個人でやっているフェアトレード団体「カラバオ・ママ」としてお付き合いさせていただいています(CGNが多忙で、カラバオ・ママはあまり動いていていませんが)。また、それだけでなく、シサム工房、水野さん、奥様の人見さんが、CGNのコーディリエラ・グリーン奨学金プログラムで、3人もの学生の里親にずっとなってくれています。

バギオを訪れる何人もの方から、「すごくおしゃれなフェアトレード&雑貨ショップですよ」と聞いていて、いつかきっと訪ねたいと思いながらなかなか機会がありませんでしたが、今回のセブパシ航空のおかげで、念願かない、堀江店に伺いました。水野さんと卸し担当の池澤さんもわざわざ京都店から来てくださり、近くのカフェで雑談を交えて打ち合わせたあとに店内を案内していただきました。

アジアやアフリカのアンティークの世界から出発した水野さんの、アジアやアフリカなどの手仕事に対する深い知識と経験を生かしながら、大阪のおしゃれな若者にも受け入れられるようアレンジされたオリジナルの商品の数々。第三世界の生産者と付き合い、あそこまでの品質とデザインを維持するための裏での苦労は、アジアに住む私にはよくわかります。「デザイナーは3人抱えていますが、もう手一杯で……」とおっしゃっていましたが、すごく好みのうるさい日本の方に物を売り続けていくのは、大変なことだろうなあ、と実感しました。また、以前にお話をうかがっていたフィリピンのアバカ生産者やカードを作っているNGO団体などとの付き合いも継続していらっしゃるようで、うれしく思いました。
明るく、バイタリティあふれる水野さんの人柄そのもののような、素朴な手仕事のもつ力を生かしたオリジナル商品とお店の雰囲気。シサム工房は、明らかに大阪のフェアトレード界を引っ張っています。しかし、フェアトレードという言葉は以前に比べてずいぶん浸透したようですが、まだまだ、大阪でもフェアトレードショップの数は少ないそうです。ちょっと意外な気がしました。

コーディリエラ山岳民族の手仕事もすばらしい伝統と技術があり、それが年々失われているんを目の当たりにしているのですが、なかなか、フェアトレード事業に割く時間がなく、歯がゆい思いをしています。手工芸品が博物館に納まってしまったら、もう、その伝統は廃れ、過去の遺物となったということ。きちんと買い続けてあげることが、伝統を失わせない唯一の手段であることは明らかです。山岳民族の伝統文化維持のため、そして、その技術を生かして暮らしを向上させ、伝統の手仕事の価値を彼ら自身が見出し、誇りを持ってくれるように、私もがんばらなくっちゃ。

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    ↑左から水野さん、私、同行してくれたボランティアの岡部さん、卸担当・池澤さん
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by cordillera-green | 2009-12-25 01:01 | フェアトレード

ヒューマンシールド神戸 吉村誠治さん

 1995年の神戸での大地震でのボランティア救済活動がきっかけで災害救援NGO「ヒューマンシールド神戸」を立ち上げたという吉村誠司さんが、バギオとコーディリエラ地方の台風17号(ぺペン)の被災地の視察にいらっしゃいました。
 3日間の滞在中、土砂崩れにより犠牲者の出たトゥブライ郡のアンバサダー村サント・ニーニョ集落とコロス集落、アトック郡パスドン村、ラ・トリニダード町プギスのリトル・キブガン、イトゴン郡ロアカン村など、ベンゲット州の数々の被災地を精力的に訪れてくださいました。

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      ↑トゥブライのハルセマ道はクリスマス近くなってもまだこんなです。

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      ↑コロス集落での住民組織とのミーティングでは、
      「復旧には手を取り合うことが不可欠」と、お話しくださいました。

 また、CGNのベンゲット州国立大学の奨学生とのミーティングに参加して、被災地であるキブガンやカバヤン出身の奨学生たちに、ご自分の被災地救援についての体験などを話され、「若いのだからこそ行動に移さなくてはならない」と勇気づけてくれました。
 この日の奨学生ミーティングには、6月に国際交流基金のコーディネイトによるJANESYSというプログラムで約1週間日本に滞在し、日本伝統文化や最先端技術、環境保全の現場などを体験してきたJPアリピオ君による日本で撮った写真のスライドショーもあり、たいへん盛りだくさんな場となりました。JPも台風後まもなく、トレッカー仲間を募って、交通の遮断されたコミュニティへの救援物資の徒歩による輸送を行っており、話は今後も起こるであろうこういった台風災害に対してどうしていったらいいだろうか、ということになりました。
 
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       ↑コロス集落の土砂崩れ現場を視察する吉村さん

 バギオ滞在最終日には、CGNが今期の授業料の支援をしている、土砂崩れから救出されたものの、足を切断するという大怪我を負ったアーリナ・トリニダードErlina Trinidadさん(16歳)を見舞いました。吉村さんは、高校卒業後、大学に進学したいという彼女の学費などのサポートをこころよく約束してくださいました。

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     ↑アーリナとCGNスタッフ

 それにしても、吉村さんの思い切りのいい、人生というボートの舵の切り方には感心しました。1991年の25歳のときには、最年少で国分寺市の市議会議員にトップ当選。95年の阪神淡路大震災で神戸に入り、そのまま12年間、被災者の救済&復興活動にかかわってきたそうです。その間も神戸での体験と培った人脈を生かし、中越地震、スマトラ沖地震、ジャワ島地震、中越沖地震、中国四川省大地震など、一人でも多くの人命を救いたいという思いから、現場にいち早く駆けつけて救済活動を行っています。
 災害時の救援活動というのは、警察や軍の仕事とばかり思い込んでいた私には、驚きの話の数々。民間のNGOならではのフットワークの軽さと行動力、そしてなにより「思いと熱意」が、世界各地でどれだけの人命を救ってきたかということをはじめて知りました。もちろん的確に迅速に人命を救うには、それなりの技術や道具も必要で、その装備や技術取得のための日ごろの努力は計り知れないものがあります。また、ご本人はそういった話はあまりされませんでしたが、救えた命より、救えなかった命に対面し、悔しく悲しい思いをすることのほうがどれだけ多かったことでしょう。
「あえて神経麻痺させていますから」とおっしゃっていましたが、そういう経験を積み重ねながらも、それでもひとつの命のために自分自身の体を使って現場でベストを尽くす吉村さんの姿勢に感激しました。

 吉村さんの活動は、被災地支援にとどまらずイラクでの反戦&平和活動、カンボジアでの地雷撤去活動など広範囲に及びます。現在は長野県信濃町の野尻湖の湖畔に拠点を移し、カヌートレック、山岳登山ガイド、キコリ教室なども行っているそう。

 「北ルソンの台風被害はほとんど報道されていないから、声をかけても寄付の集まりが悪くて。。。」とおっしゃり、今回CGNにいただいた寄付は、どうやら自ら広島沖の倉橋島にミカン収穫作業の出稼ぎに行って汗だくになって稼いできてくださったものが含まれているようです(もちろんご本人はそんなことは声高におっしゃりません)。「長野―倉橋島、往復1900キロですよおお」と笑っていらしゃいました。
 いや、大切に有効に使わねばなりません。
 被災体験があるからこそ、やさしく、強くなれる……私たちも「少しでも見習ってがんばっていかなくては」と、心を新たにしました。
 いただいた神戸で被災し亡くなった小学生の名前をとった「はるかのひまわり」の種もちゃんと植えて育てます!

吉村さんの活動については、
ヒューマンシールド神戸 吉村誠司の地球日記ブログ
をご覧ください。

また、イトゴン郡ロアカン村などの視察に同行してくれたボランティア、細貝さんのCGNボランティア・ブログもぜひ。
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by cordillera-green | 2009-12-17 17:58 | 緊急支援

第3回コーディリエラ・ユース・エコ・サミット       日程&会場決定

 2007年12月の第1回、2009年1月の第2回に続き、第3回のコーディリエラ・ユース・エコサミットの日程がようやく決まりました。実は第3回のエコサミットは、12月の頭に予定されていたのですが、あの台風ペペンの影響で延期&開催地の変更を余儀なくされました。台風で道が閉鎖され、参加予定の高校のあるコミュニティにもなかなか行くことができず、スタッフ一同気をもみましたが、最後の一コミュニティもようやく訪れることができ、これで本決まりです。

日程&会場は以下のとおりです。

2010年1月22日&23日 
   ベンゲット州マンカヤン郡レパント鉱山カルロス・パランカJr.(CPJ)劇場
2010年1月25日&26日 
   アブラ州バンゲッド町ディバイン・ワード・カレッジ講堂

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   ↑第2回エコサミット「環境演劇祭」のイフガオ州マヨヤオグループの公演


主催:キープ協会(山梨県清里)
助成:独立行政法人 環境再生保全機構・地球環境基金/国際交流基金マニラ/国際交流基金・市民青少年交流助成プログラム


さて、エコ・サミットって何? という方に簡単にご紹介。
エコ・サミットは、コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)が北ルソンで実施している数々の事業の一つ「環境教育事業」の中心的存在です。
2001年の設立以来、CGNはフィールドにおける植林などの実践活動と平行して環境教育プログラムを行ってきました。CGNの多くの事業のパートナーは、山梨県のキープ協会です。キープ協会といえば、日本の環境教育をリードする団体。その豊富な経験と知識をいかさない手はないと、コーディリエラ地方における事業でも環境教育に特に力を入れているわけです。

 ただ、コーディリエラ地方にはコーディリエラ地方ならでは事情があります。閉鎖的な村社会、各部族による言語の違い、電気がないための環境問題を含む情報の圧倒的な不足、教育レベルの低さ、などから、到底、日本で行っている環境教育ワークショップをそのまま行うというわけにいきません。そこで、CGNは、音楽、演劇、ビジュアルアートなどを取り入れ、楽しく体を使って身近な環境を見直せる体験型の環境教育ワークショップを行ってきました。
 実のところ、CGNが環境教育事業を行っている山の村々は、古来自然と共存する知恵をもちあわせてきた場所でもあり、彼らの伝統の文化や知恵の発掘と再生が、もっとも実行しやすい環境保全活動のであることも多く、外から教える環境教育ではなく、山岳先住民たちに気づいてもらうための環境教育プログラムを試行錯誤しながら続けてきたわけです。


 そういった環境教育プログラムの集大成ともいえるイベントが「コーディリエラ・ユース・エコ・サミット」。さまざまなプログラムが組まれていますが、中心はなんといっても「環境演劇祭」です。CGNが環境教育プログラムのパイロット地域としているコーディリエラ地方6つの州にある高校の生徒たちに、その地域の環境問題をテーマとした演劇を製作してもらい、それをエコ・サミットの会場で披露。会場の観客とほかの州からの参加者に観てもらい、お互いの環境問題について知ってもらい、解決の糸口を探し、行動を促そうというものです。
 第3回エコ・サミットに参加するのは以下の6つの地域の高校生たちです。

・アパヤオ州カラナサン郡Pedro Bunot Central School
・カリンガ州バルバラン郡St.Theresita High School
・ベンゲット州マンカヤン郡Lepant National High School
・マウンテン州バウコ郡Guinzadan National High School
・イフガオ州アギナルド郡Aguinaldo National High School & Ubao National High School
・アブラ州トゥボ郡 Tubo National High School
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      ↑参加してくれる高校生の指導のためには、こんな道を行くんです。

 どこもたいへん町から離れたコミュニティで「演劇って何?」という生徒たち。もちろん自分たちで演劇を作るなんて初めてです。CGNでは環境をテーマにした演劇製作の方法を指導するワークショップを、それぞれの地域の先生などを対象に8月に実施。コミュニティに帰った先生たちが中心になって脚本を書き、試行錯誤しながら練習を繰り返していますが、何しろ初めての経験でわからないことだらけ。CGNからは指導者を定期的に派遣し、ワークショップを行い、ちゃんと高校生たちが伝えたいことが、観客に伝わるように指導を続けています。

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 今回は、9月のバギオ市制100周年記念の演劇公演「Kennon」の演出のためにフィリピンに長期滞在していた日本人舞台演出家・吉田智久氏が、滞在を延長してくださり、指導陣組を引っ張ってくれていて、心強い限りです。吉田さんが、台風の直後から、山超え、谷超え、驚くべき人里はなれたコミュニティで、エネルギッシュに演劇指導に当たっている感想記は、CGNスタッフ・ブログにアップされていますので、ぜひご覧あれ。
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エコ・サミットは、「環境演劇祭」以外にも盛りだくさんのプログラムを予定しています。今回も日本から多彩なゲストの方が来比予定。また、このブログで紹介していきますのでお楽しみに!

また、もちろん、日本から観に来たいという人も大歓迎! (自力で会場まで来てね!)
連絡ください! 行き方教えます!
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by cordillera-green | 2009-12-14 16:14 | 環境イベント

世界未来予想図プロジェクト 日本での活動

CGN2008年度インターン、松野下琴美さんが帰国後、世界未来予想図プロジェクトがどんな展開を見せたか、報告してくれました。以下、松野下さんがCGN日本語ニュースレター「UMALIKA]2009年号に寄稿してくれた原稿です。

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 未来予想図プロジェクトは2007年7月16日に起きた中越沖地震後に、新潟県柏崎市小倉町でホリスティック医療(患者主体型医療)の治療院を開く下條先生が呼びかけ人となり、始まったものです。下條先生は自ら被災しながらも、震災直後に託児所を開設するなど、復興を手助けしていく中で、隣の家族が出ていき、取り残されたような気持ちになったおばあちゃんや子供たちの元気のなさにも心を痛めていました。災害心理学によると、被災者が連帯ムードに包まれた「ハネムーン期」から、心が落ち込む「幻滅期」に移行するころに悲観して命を絶つ人も少なくないといいます。そこで、下條先生が思いついたのが絵画療法。柏崎・刈羽地域の保育園児から高校生までを対象に、まちの未来予想図を募ったところ、560点もの作品が集まり、審査会を経て小冊子「みんなの未来予想図」(1,000円)にまとめ、販売するまでになりました。

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 活動の輪は日本全国に広がり、ついに日本を飛び出し、「世界未来予想図プロジェクト」が始まりました。第一回目の開催地としてフィリピン山岳地帯コーディリエラ地方の子どもたちに絵を描いてもらう活動を、コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)でインターンをしていた私が環境教育ワークショップの一部として担当しました。ゴミの分別や土砂崩れの原因について子供たちにワークショップやゲームの中で考えてもらう中で【こどもたちは自分の中に答えを持っている】ことを何度も教えられました。
 ゴミの回収業者などはいない村々では、出るゴミは自分たちで燃やす他に処分の方法はないと思っていましたが、ある子が「ぼくはこの飴の包み紙をたくさん集めて、小さくたたんで、糸を通してのれんを作る!」と言いました。またある子は「最近、川の上流で土砂崩れがあったから、川の水が汚れて、そこのお魚を食べるとお腹が痛くなっちゃうんだよ。土砂崩れって食べ物も奪っちゃうんだね。」と自然災害から引き起こされる悪影響を話してくれました。子どもたちは、とくに山の村で生活する子どもたちは、常に自然の中で暮らしているので、今自分たちの周りで何が起こっているのか、身体で感じているのだと思います。

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 新潟の未来予想図プロジェクト実行委員会から送っていただいたクレヨンと画用紙を使って子どもたちに絵を描いてもらいました。子供たちが描いた未来予想図は、私の予想をはるかに上回るほど、自然があふれていました。山に広がる棚田、たくさんの魚が泳ぐ川、木を植える人、それらは子供たちが未来に望んでいるものでした。
 コーディリエラの子供たちの未来予想図は「世界未来予想図展」として新潟を始め日本各地で展示されています。国連環境計画のイベントの一環として中部国際空港で行われていた展示会にも並び、これまで多くの人々の目に触れてきました。静岡でも「チャリティフェスタ@BiVi藤枝」や紺屋町名店街活性化イベント「静岡から世界へ!」、静岡県立大学の文化祭では「世界未来予想図カフェ」、で写真展「Kalinga」と共に展示されました。

「世界未来予想図プロジェクト」、次のバトンはタイに渡されます。未来予想図実行委員会のみなさまからは画用紙やクレヨンだけではなく、募金や衣類、文房具などたくさんの寄付をいただきました。重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。
未来予想図プロジェクト(新潟本部)
・世界未来予想図プロジェクト(静岡支部)HP: http://miraiyosouzu.comi.in/ 
ブログ:http://miraiyosouzu.eshizuoka.jp/ 

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      ↑アブラ州ルバでの琴美さん。なんかすごい組み合わせだねえ
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by cordillera-green | 2009-12-09 22:49 | みんなの未来予想図

世界未来予想図委員会サポートの          ライブリフッド事業始動!

2007年7月の中越沖地震ののち、被災した子供たちの心のケアのために始められた「未来予想図プロジェクト」。子供たちの未来のためのプロジェクトは、新潟県柏崎市から、日本各地へ、そして世界へと広がり、「世界未来予想図委員会」が発足。その海外へ支援の第一弾として、昨年より1年間、北ルソンの子供たちへのサポートをいただいてきました。
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              ↑松野下さんと北ルソンの子供たち

CGNでは、昨年5月から今年1月までインターンとして環境教育活動に参加してくれていた静岡県立大学の松野下琴美さんがファシリテイトし、山岳地方の子供たちに未来予想図を描いてもらいました。彼らの描いてくれた「未来」は、今年、日本各地で開かれた世界未来予想図展でたくさん皆様に見ていただく機会に恵まれました。
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未来予想図プロジェクト実行委員会が中越沖地震の体験談を集めて出版した「みんなの未来予想図」の売り上げや展覧会場などで集めていただいたお金を、何度かに分けてCGN宛てに送っていただきました。CGNでは、もっともこの地域でサポートを必要とされている子供たちの手に渡そうと身体障害児などのサポートをしている「Heaven of Care Resource Center(HCRCI)」のリハビリテーション・プログラムに資金援助をしてきました。
1年間のサポート期間が終了するあたり、CGNとHCRCIは今後の運営の方針についてミーティングを持ちました。
「1年間、ビタミン剤や薬代などにご寄付金を当てさせていただいて、HCRCIの患者さんたちはどれだけ助かったことでしょうか。でも、これからは自立していかなくてはなりません」とアイリーン。
未来予想図委員会・下條先生の友人の佐竹さんが8月にバギオ市を訪れたときに先生から預かってきていただいたお金と、その後、送っていただいた寄付金を元手に、今後の恒常的的な収入につながるようなライブリフッド事業を始めようという話になりました。
中枢になるのは、身体障害児を持つお母さんたち。特別な技術がなくても誰でも参加でき、資本金も少なくてすむ「ベーカリー事業」を開始することになりました。
バギオ市内のHCRCIのリハビリセンターにオーブンなどを設置し、クッキーやマフィン、ケーキ、パンなどを焼き、バギオ市内の知り合いの店、代表アイリーンのつてのある学校、HCRCIの事業地ベンゲット州マンカヤン、ブギアスの商店、そのほかの身体障害児を持つお母さんたちの手売り販売などをし、その収益金をHCRCIの運営資金、薬やビタミン剤を買えない子供たちのために使おうという計画です。

ところが、「それ!いくぞ!」と、計画を話し合って決めた直後に、あの台風ペペン。HCRCIの事業地マンカヤンやブギアスも大変な被害にあい、アイリーンは救援活動に奔走。CGNも救援活動に追われ、しばらく「HCRCIベーカリー計画」はペンディングになっていました。

が、ようやく先日、ベーカーリー事業に必要な道具を購入、お母さんたちが集まってドキドキワクワクのお試しお菓子作りが行われました。

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参加したのはHCRCI代表アイリーンが「彼女たちなら大丈夫!」と太鼓判を押したお料理上手のお母さん二人、それにアシスタントの二人のお母さん、CGNからは自慢のお料理上手のローデスが参加。ピカピカの新品の大型オーブン興奮しながら、レシピを見ながらベイキングに挑戦しました。

お母さんたちの感想は
「クッキーはもう少しパリッとさせないとね」
「きれいなセラフィンのパッケージに入れたら、見栄えもよくなるし、クッキーのパリパリ感も保てて長持ちするんじゃない?」
まだまだ進歩の余地のありそうな試験ベーカリーでしたが、ちょっぴりわけありのお菓子たちは、味見で参加者のおなかの中にすいぶん消えていったものの、残りもちゃんと無事完売したそうです。

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今現在、週に2回から3回、お母さんたちが集ってオーブンに火を入れています。すでにレシピは5種類に増えたとか。これからのクリスマス・シーズン。小さな贈り物のアイテムに、とお母さんたちは販路も拡大しようとがんばっています。台風ペペンの影響で収入激減の農家のお母さんにとっては、「副収入源としても大変助かります!どんどん売ります!」とのこと。

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ところで、このベーカリー・プイロジェクト「Dr.Shimojo Livlihood Project」と名づけられたそうです!

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         ↑きちんと経理もやりましょうと、コンピュータも導入しました。
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by cordillera-green | 2009-12-08 13:09 | みんなの未来予想図

CGNグリーン奨学金プログラム            里親臨時募集のお知らせ

今年は7月に新型インフルエンザH1N1の流行でたくさんの学校が長期の休校措置をとり、9月&10月に台風で臨時休校が続き、多くの学校でスケジュールがずれこんでいます。コーディリエラ・グリーン奨学金プログラムで学ぶ大学生など65名の中にも、いつもより2週間ほど遅れて後期が始まったばかりの生徒もいるのに、すでに町はクリスマス休暇ムード。
「学校は休みばっかりなのに、テストだけはちゃんとやっています」
とは、ある奨学生のコメント。

奨学生も65人にもなると、一人ひとりの家庭の事情までなかなか把握できず、退学してしまった学生の家庭訪問をしたくとも、歩いて5時間などという村出身だったりして、担当のアイダは苦労しています。
そんな状況の中で、最も遠いカリンガ州パシルの村の奨学生のお宅を、半年間CGNのインターンをしてくれている大阪大学の細貝瑞季さんが訪問してくれました。体験記がCGNボランティア・ブログにアップされていますので、ぜひ読んでみてください。
    カリンガ州で会った元奨学生
    奨学生の家族へのインタビュー

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    ↑奨学生のカレンの家族と細貝さん    

まず今年のグリーン奨学金プログラムは、奨学生の最終決定までに、かなり時間がかかりました。新しくCGNの植林事業のパートナー団体からのリクエストに応え、アパヤオ州コナー郡&ルナ郡、カリンガ州タブックのマララオ村&バルバラン郡、イフガオ州マヨヤオ郡からも奨学生を選考したほか、カリンガ州タブックの障害者施設Lin-Awaで学ぶ二人の障害を持つ子供も奨学生に加えたことも決定に時間がかかった理由のひとつです。また、ほかの奨学金プログラムとの掛け持ち申請の学生がいて、どちらの奨学金プログラムを受給するかの決定までに考えが二転三転し、こちらも振り回されました。

ようやく決定したかと思ったら、今年度の新奨学生の中からすでに退学をしてしまった生徒が二人も出てきました。また、卒業を目の前にして結婚により退学してしまった生徒も一人。里親スポンサーの皆様には、本当に申し訳ない限りです。逆に前期は休学していたのが復学してくれた生徒も一人います。

そんな頭の痛くなるような状況にありながら、担当のアイダは、さすが自分もキリスト教団体の奨学金で苦労しながら大学を卒業したというだけあり、辛抱強く、時にきびしく、時にやさしく、後輩たちの指導に当たってくれていて頼もしい限りです。

先日、後期分の学費の請求書を大学側からようやく届き、ようやく最終リストが確定し、今年度の最終的な奨学生とその里親の方が決まったというところです。その結果、どうやら、今年度分の里親の方が何名か不足であることが判明してきました。そこで、後期に入っており時期はずれではありますが、里親の臨時募集をさせていただきます。
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「コーディリエラ・グリーン奨学金プログラム」
里親サポート代:学生一人につき1年間で18,000円
里親の方には,奨学生をご紹介し、プロフィールと写真をお送りいたします。
学生からは,年に最低2回、学生生活についてなどのお手紙をお送りいたします。
里親になってくださる方はお名前とご連絡先(住所,電話番号、メールアドレス)を
メールにてcordigreen@gmail.comまでお知らせいただいた後、
1年分のサポート代を、
下記のコーディリエラ・グリーン・ネットワークの口座にお振込み下さい。

振り込み先:ゆうちょ銀行 振替口座00140‐1‐51319
口座名「コーディリエラ・グリーン・ネットワーク」

学校の年度が半分終わってからの時期はずれの募集で大変恐縮ですが、
ご協力いただけますようお願い申し上げます。

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クリスマスを目前に、奨学生の一人から里親の方へのお礼の手紙をご紹介します。



里親のHNさま

みなさんに平和の便りを!
この手紙で、私の奨学金サポートをしてくださっているあなたに対する熱い感謝の気持ちを伝えたいと思います。

また、一年が過ぎ去りましたが、心の中の思い出は永遠に失われません。これらのすばらしい思い出は、私に、勉強への真面目な努力を奮起させます。私をくじけさせようとするたくさんの問題もありましたが、なんとか切り抜けてがんばっています。あなたの奨学生になれたことで、私は夢を追い求めることを許されました。学校でだけでなく、社会においてよい働きをすることが本当に私の責任です。
奨学生であることは、ただ無償の資金援助を受けるということだけではなく、わたしの心の強さと才能を示す機会を与えられることです。心の底から私が奨学生であるということを誇りに思います。わたしがあなたの奨学生の一人であるということに感謝し、あなたにもうれしく思ってもらうために、すばらしい資質を備えた人間として成長することを目的にしています。いつか、あなたとお会いして、直々にお話することを夢見ています。でも、私はあなたの存在を奨学金を通して感じることができます。良い仕事を共有し、理解ある援助を続けてくだされるように、あなたがいつでも希望にみちて、健康であることを祈っています。
再度、感謝の気持ちを申し上げます。心配は無用です!この学期間、ベストを尽くすために、より根気強く勉強し、すべての科目をパスしてみせます。私は、あなたが与えてくれるこの心に残る援助をいつも重んじています。
あなたは、この世界への素晴らしい責任を持っておられる!あなたとあなたの家族に神のご加護を。

敬具

ステムソン・バギヤック
Stemson Baguiyas
Kalinga Apayao State College
Tabuk City, Kalinga

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     ↑2008年ベンゲット州国立大学卒業のタッチン・カラシアオ君。
      すぐにアグリカルチャリストの国家試験にも合格しました。

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     ↑やはりベンゲット州国立大学を卒業したノラ・アリガンさん(右)。
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by cordillera-green | 2009-12-05 16:04 | 奨学金