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8月25日 カパンガンの植林ツアー

8月25日にベンゲット州カパンガンのサグボ村で植林体験ツアーを行いました。このツアーはバギオで英語留学中の生徒さんを対象に、植林を通してコーディリエラ山岳地方の環境問題や先住民族の暮らしを知っていただこうという企画です。(英語留学中でなくても、関心のある方は誰でも参加できます)

今年度CGNは、サグボ村で水源林の保全と森林再生のためのプロジェクト(イオン環境財団助成事業)を行っています。植林ツアーでは、この事業の受益者の農家さんたちと一緒にコーヒーやアルノス、カリエンドラなどの植林を行います。(プロジェクトについては7月16日のブログもご覧ください)

今回は、サグボ村で2回目のツアー。7名が参加してくださいました。
この日はあいにくの雨でしたが、午前中にはときどき晴れ間も見えました。
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サヨテ(ハヤトウリ)がぶどう棚のように広がる畑で、屈みながらの作業です。
コーヒーの苗木を移植するときは、縦・横・深さがそれぞれ50cmの大き目の穴を掘ります。
急斜面だったり、硬い土、石でゴツゴツした土地だったりと、穴を掘るだけでも大変です。
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コーヒーの苗木はサヨテや他の樹木の日陰で育ち、今から3年から5年で香り豊かなアラビカコーヒーが収穫できるようになります。日本でコーヒーはいつも飲んでいるけど、コーヒーを育てるのがこんなに大変だなんて知らなかった…。」と参加者の一人が話してくれました。


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この日のランチは山岳地方の伝統料理ピニクピカン。鶏を棒で叩いてからと殺し、直火で焼いて羽毛を取り除きます。そして、その鶏肉を野菜やしょうが、塩と一緒に煮こみます。

きれいにパックされてお店に並んでいる肉しか見たことのない、多くの日本人にとってはショッキングです。でも「食べる」「生きる」ということは、動物や植物の命をいただくこと。植林作業でお腹がすいたところで、このピニクピカンを村の人たちと一緒に、感謝しながらいただきました。

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伝統的な料理やおやつを囲んで村の人たちと話をしたり、村の子どもと遊んだり…。
植林体験だけでなく、山岳地方の村の暮らしを垣間見る、楽しい一日になりました。

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次回の植林ツアーは、9月8日(土)です。場所はベンゲット州トゥブライ町コロス集落。バギオから車で1時間半くらいのCGN事業地で一番近い場所です。

興味のある方は、お問い合わせください。<cgn.program@gmail.com>
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by cordillera-green | 2012-08-30 15:55 | 植林/アグロフォレストリー

伝統のホウキ作りでカダクラン村の子どもたちを大学に行かせるぞ!

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私が出演させていただいた「世界の果ての日本人」で訪ねた”世界の果て”のカダクラン村で作ってもらっているホウキについてのお話。
(カダクラン村についてはこちらのブログで詳しく紹介されています。
http://cordillera.exblog.jp/16332577/

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    ↑棚田でもロケしました

「そもそもなぜ村の人を助けるのにホウキか」とよく聞かれます。
ホウキ作りはもともとフィリピンのどこの村でも行われています。家の中を掃くのと、外を掃くのと2種類。外を掃くのはヤシの葉の芯でを束ねて作った「ワリス・ティンティンWalis Tingting」。毎朝お掃除好きのフィリピン人が外回りをワリス・ティンティンで掃く姿は定番です。室内用のホウキのほうは「ワリス・タンボWalis Tambo」と言いますが、普通「ワリス」とだけ呼ばれることの方が多いようです。タイガーグラスという日本のススキに似た植物の穂を束ねてホウキにしています。

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               ↑ワリス・ティンティン

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      ↑乾燥中のタイガーグラス

 両方ともいわばフィリピンの人の暮らしには欠かせない生活必需品。今では普通に町に住んでいる人は市場で買ってくる人が多いでしょうが、コーディリエラ山岳地方の村では今でもホウキ作りの名人がいて、村の人の注文を受けて手作りします。特注品のホウキをみんな穂が擦り切れて短くなるまで使い切り、そうして初めて新しいホウキを注文するわけです。30cmくらいあったはずの穂が10㎝くらいにまで使い込まれたホウキを何度も目にしました。
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     カダクランの村の普通の家の日常道具。ホウキ、山刀(ボロ)、鳥撃ち銃……

 たかがホウキ、されどホウキ。
 毎日使うものだからでしょう。穂が落ちないようにきれいに編みこんだ素敵なホウキを、山の村でセミナーをやったお礼などに今まで何度もいただいてきました。
 
 実はワリスはバギオ市の名産品になっていて、マニラからの観光客がお土産に買っていくことも多いようです。でも最近は量産しているせいか仕事がとても雑になっているのと、伝統的に柄のところの留めに使っていた籐(ラタン)がもう手に入らずビニールテープで代用し「BAGUIO」と字が入っていたりします。それはそれでキッチュでかわいいという見方もできますが、市場のホウキやさんもなんだか雑な感じのお土産ホウキだらけになっていて、ホウキ好きの私としてはちょっとさびしい感が。。。。

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 カダクランの村でも他の村同様、生活必需品のホウキは村の誰かが手作りして、物々交換で村の人の手に渡ったりしてきました。まだ森の残るカダクランではラタンもふんだんにあるため、ホウキの材料はすべて地元の森で手に入ります。山に取りに行けば材料費ゼロ、資金ゼロでだれでも作れるわけです。自然素材といっても木彫りものとは違って、放っておいてもいくらでも増えるタイガーグラスが主な素材なのでエコロジカルです。ラタンの方は、なかなか苗木を育てるのが難しいのですが、私たちがホウキの注文をするときに、ホウキ作りのまとめ役を買って出てくれたアシュレイさんが苗木作りも始めました。
(アシュレイさんについてはこちら
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 実は私はコーディリエラの先住民族が作ったホウキをサイズや柄の太さ、長さ、穂の先の切り口などを日本人の好みに合うようにアレンジして、マニラのNGOバザーなどで在比の日本人にも少しずつ販売してきました。もちろんマニラの人もワリスは使っていますが、みな口をそろえて「こんなきれいなホウキは見たことがない」と言ってくれます。日本でも知り合いを通して少しだけ売ってみたことがあります。評判は上々。飾っておいてもきれいで、柔らかくて床を掃くのいいと評判です。
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   ↑ホウキ作りの道具

 ホウキは生活日用品であるために、手の込んだ細工であるにもかかわらず、町の忙しく効率的な暮らしが山の村に浸透するにつれてないがしろにされ、「掃ければいいでしょう?」という雑な手作りホウキに変わりつつあります。でも、失ってしまうにはあまりにもったいない手仕事。ホウキ作りの技術はもちろん、「毎日の暮らしに必要なものだからこそ、手をかけて美しいモノを使いたい」と思う気持ちも失くしてしまっては本当にもったいない! 
 好評だったホウキの販売を私が一時やめていたのも、実は細かい手仕事のホウキ作りを「やろう!」と言ってくれる村が見つからなかったから。実はいろいろな村で作ってもらったことがあるのですが、大きさ、納期などはもちろん、注文とは違った「掃けりゃいいじゃん」が届くことがたび重なり、ちょっと中断していた次第。
  
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     ↑なかなか手がかかっているのです


 カダクラン村でアラビカ・コーヒーのアグロフォレストリー事業
を始めた時、村の人たちはたいへん喜んでくれました。山岳地域でもっとも開発の遅れた地域でありながら、森を愛してやまないカダクランの人たちは、森を焼いて野菜畑にすればインスタントな現金収入を得られると知りながら、その道を選ばすに堪えてきました。でも、やはり子供たちを学校に通わせるため、病気のお年寄りを病院に連れて行くために、どうしても現金が必要な時代です。この流れは止めることはできません。

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      ↑アラビカ・コーヒー事業で作った苗木です
    
 私たちのアラビカ・コーヒーのアグロフォレストリー事業は最初10人限定で始めたのですが「俺も植えたい、私も植えたい」と手を挙げる人が続出し、最終的には50人以上の人がコーヒーの木を植えました。コーヒーを植えた村人とのミーティングでは、
「ぜひ学校に通えない若者のためにCGNの奨学金プログラムをカダクランに!」
との声が上がり、「世界の果て日本人」の取材の合間を縫って家庭訪問。申し込みのあったどの家庭の状況も逼迫していて、一人のつもりが結局3人の大学生を奨学生として受け入れることにしました。(里親を募集中です。年間会費2万円で一人の先住民の学生が大学に通えます。ご協力いただける方はCGNまでメールください。cordigreen@gmail.com)面接の様子はこちら
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   ↑カダクランの棚田

 でも、とてもとても村のすべての進学したい若者の面倒を見るのは無理。それに、やはり子供を学校に行かせることのできる収入を親が得れらるようになり自立することが大事です。そこで「ホウキ作り」。
カダクランの村の人たちにホウキを作ってもらってそれを日本の人に販売して子どもたちを学校に行かせられる収入を村にもたらそう!という計画です。
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「いや、今の日本でホウキなんか使わないよ~~」

という声も聞こえてきそうですが、意外にホウキは日本の生活でも便利。
何しろ電気を使わず掃除ができるわけで環境にもいい。暑い夏、わざわざ重たい掃除機を出すのが面倒な時、ちょっとした掃除くらいはホウキですませたらどうでしょう。赤ちゃんがいるお宅では寝ている間にササッと静かにお掃除完了。日本の家庭からいつの間にか姿を消してしまったホウキですが、今こそ”復活の時!”と思っています。

 カダクラン村のホウキ、今まで試作を繰り返し「これぞ」というクオリティにたどり着き、実は今日、10時間かけて村から届くことになっています。楽しみ。日本での販売はこれから。しばらくはネットでのご注文に応えて通販という形になりますので、興味のある方はどうぞお問い合わせくださいませ!

先日、バギオに来たおじ様にサンプルのホウキをお買い上げいただいたところ、こんなメールをいただきました。
~~~~~~
「細かなほこりを包むように集めることができて、ほこりが舞い上がらないのは驚き。
こんない滑らかな掃き心地は初めて。丁寧に細工され、わずかな隙間にも届くつくりは優れもの。節電対策のグッズにもってこい」とかみさんは、大絶賛でした。
~~~~~

ぜひお試しあれ!


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    ↑小(1400円)・中(1600円)・大(2200円)の3サイズ。 (送料別)

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ホウキの販売に関するお問い合わせはコーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)まで
cordigreen@gmail.com

コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)のアラビカ・コーヒー「Kapi Tako(カピタコ)」は「わかちあいプロジェクト」のHPからお買い求めいただけます。
http://wakachiai.com/
こちらもよろしく!

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(反町眞理子)
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by cordillera-green | 2012-08-16 15:42 | フェアトレード

コーヒーの森づくり事業2年目参加者紹介③

ロザリンダ・アベレラ
Rosalinda Abellera

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 ロザリンダは33歳。42歳のルネ・アベレラと結婚していて、5人の子供の母親です。ルネはカバヤン、ベンゲットのイバロイ族の出身で、地方自治団体によって提供された再定住地の住宅に住む労働者です。

 ロザリンダは小学校しか終えていません。高校に入学しましたが最初の年に1教科の単位を落としてしまい、恥ずかしくて学校に戻ることができなかったそうです。若い時に彼女は、数年間韓国の家族の家政婦として働いていました。しかしその家族は韓国に去ってしまいました。彼女はバギオ市の商店で働き、叔父の家で家政婦として2年間滞在した経験もあります。その後、母親は結婚するまで農業を手伝うように頼みました。
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 ロザリンダは台風ペペンが襲う前までコロス集落の下方にある小さな畑を持っていました。しかし、ぺペンによって道は崩れてしまい、今では収穫した野菜を運ぶのは難しくなってしまいました。そのため畑仕事をあきらめ、日給稼ぎや金採掘の仕事に変えてきました。

 台風ペペンが過ぎたあと、地方自治団体による移住事業によって、コロス集落の上方の再定住地近くに家を建てました。コロス集落の下方の彼らの家は、危険地域に指定されてしまったためです。しかし、危険地域の移住者のための資材の普及の前に、彼らは自主的に移転したため、補助金も資材も与えられませんでした。
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 ロザリンダは、パオアド町長率いるトゥブライ町自治体によるコーヒーの苗木の無料配布を受けて、コーヒー栽培を開始しました。コーヒーのほうが野菜より良いということを知り、彼の父親から引き継いだ使用されていない農地を、子供たちの将来のために有用な農場に転換しようとコーヒー栽培に取り掛かることにしました。

ロセニア・バカネス
Rosenia Bacanes

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ロセニアはベンゲット州のラ・トリニダード町のシラン村出身の52歳。コロス集落出身の48歳、ロジェリオ・バカネスと結婚しました。彼らは4人の子供に恵まれ、そのうち2人は結婚し、2人はアムパル川で金を採取する仕事をしていました。ロセニアは学校に通い続けることができず、小学校しか修了していません。家計が苦しく、彼女に農場の仕事を手伝わせるため、両親は彼女とその兄弟が学校に通い続けるのを許してくれなかったからです。
彼女の子供たちは全員、家計が苦しいせいで学校を終えていません。子供たちの交通費や食事代などの生活費を稼ぐので大変でした。一番下の娘は19歳で、3年前に高等学校を終えましたが、奨学金が取れるのならまだ学校に行きたいと言っています。
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彼女の家族は、いろいろな仕事によって得る収入で暮らしています。夫は、彼の力で入手できる仕事があればどんな建築現場でも働くし、日雇いで他の人の農場の野菜畑で働きもします。仕事がなければ、川に行って金を採取します。以前彼らは、アコップで売る炭を焼いたり、1袋につき120ペソで金鉱山で働いていました。今は、炭焼きは法律で禁止されているので、家庭用の限られた炭だけを作っています。ロセニアは、誰かに農場の草取りや整地を頼みまれた時には、、夫とともに日雇いで手伝いをしています。食べ物がなく必要に迫られたときは、時々川で金を採ります。しかし、それを生活の拠り所にはできません。彼らはその仕事をするために1日中汚い水の中に浸かっているので、そのせいで健康が損なわれるからです。

ロセニアはコロス南部の小さな畑を持っていましたが、自治体に与えられた、再定住地に移転するためその畑を放棄せざるをえませんでした。しかし、でいきたら農薬をつかわずその農場を耕し続けたいと思っています。現在彼らは再定住地への家の移転の仕事で忙しくしています。
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宇都宮女子高校JRCの生徒さんたち、翻訳ありがとうございました!!
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by cordillera-green | 2012-08-15 18:27 | 植林/アグロフォレストリー

コーヒーの森づくり事業:2年目年目の参加者紹介②

フローレンス・ナブス
Florence Nabus


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 フローレンスは26歳で、両親はベンゲット州のサブランとカパンガンの出身でカンカナイ族とイバロイ族の出身です。彼女は21歳のときにレジー・ナブスさんと結婚しました。レジーさんは現在35歳で、トゥブライのアンバサダー村コロス集落の出身。彼らには子供が一人います。
レジーさんはコロス北部にある自治体指定の再定住地で大工として働き、日当を得ています。以前は、バギオ市やラ・トリニダード町にある建設現場でも働いていましたが、行政の指導で再定住地への移転しなくてはならなくなり、家の建設のための大工仕事の需要は高まりました。レジーさんは家族のために大工として稼ぎながらコロスでの仕事を手伝っています。
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 フローレンスは、彼女の母の出身地のカパンガン町バラクバク村の高校に通っていましたが卒業はしていません。家のあるタバアオ村から高校のあるバラクバクまでは徒歩1時間かかり、雨季には道路を通ることができませんでした。また経済的に学校に通うのが難しかったということもあり、フローレンスは高校2年生までしか学校に通っていません。彼女が高校を中退した後、母親の畑で手伝いをし、その経験から農業を学びました。また、結婚するまでの3年間は親戚の人の家政婦として、家事をしたり雇い主の子供の面倒を見たりして過ごしました。
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 現在、彼女の家族は夫の両親とともに暮らしています。台風ペペンがコロス集落を襲ったときにCGNによって始められた復興事業の有機農業プロジェクトに参加した義理の母を手伝いました。義理母とともに最初の年に行われたCGNのセミナーに時々参加し、そこで有機農業やコーヒー栽培の知識を得ました。フローレンスは義理母とともに休閑地にコーヒーを植える受益者となることを希望しました。いずれ両親の土地の後継者となることになりコーヒー栽培を引き継いでいくことになるからです。また、以前、母親から学んだ従来の農業と比べて、小額の経費で済む有機農業に関心を抱くようになりました。

ジョセリン・オルチーノ
Jocelyn Olchino

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 ジョセリンは現在46歳で5人の子供がおり、そのうち二人は結婚し、一人は彼女と一緒に暮らしています。また一人は学校に通っていて、一人はリサイクルの衣料品店の店員として働いています。彼女はアトックのサヤンガンの出身で、コロス集落出身の男性と結婚し、コロスにずっと住んでいます。小学校を卒業しましたが、早くに父が亡くなり、母が再婚した時、彼女は学校に通い続けることができなくなってしまいました。残念ながら、彼女やその兄弟姉妹には学校に通い続けることができるような好機は訪れなかったのです。

 ジョセリンは2010年に夫が心臓発作で亡くなり未亡人となりました。夫がまだ生きていたころ、コロス集落南部の小さな畑で働いていましたが、そこはペペン台風で浸食されてしまいました。今は、長女と一緒に生活のために働いています。彼女は野菜栽培や、ラ・トリニダードの卸売市場で働いてで生計を立てています。娘もまた同じ卸売市場で野菜を洗って賃金を得ています。現在は地方自治体の指導で移転することになった再定住地で子どもたちとともに家建設のために忙しく働いています。
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 彼女は夫が親戚から相続した土地でコーヒー栽培を続けたいと思っています。その土地は夫がまだ生きているときに自治体から配布された苗木を夫と共に最初に植えた土地です。今回、初めて有機農業を経験し学ぶことになるので、小規模の有機農業も始めようとしています。一緒に暮らしている娘の助けを借りながら、コーヒー栽培など事業に必要な活動を行っていくことになります。
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by cordillera-green | 2012-08-15 14:19 | 植林/アグロフォレストリー

コロスでのアグロフォレストリーによるコーヒー事業:2年目の参加者紹介①

今年の雨期は半端じゃない雨量。ため息ついている暇もなく、コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)の植林事業地はどこも植林シーズンで大忙しです。開始から2年半のコロス集落での「コーヒーの森づくり事業」も佳境。2年目から新しく事業に加わったメンバーの一部を紹介します。宇都宮女子高等学校のJRC部の生徒さんが翻訳してくれました。ありがとう!

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マーク・セヴェロ
Mark Severo

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 30歳のマーク・セヴェロはコロス集落出身で、ベンゲット州サブランのイバロイ族の出身であるビバリーと結婚し、二人の子供に恵まれました。マークは2010年の就任時からBAKIGUI BADYATING多目的組合の長を務めています。

 マークは初等教育までしか修めていません。彼が小学生のときに父親が病気がちになり、いつも病院に連れて行かれていたためマークは学校に通うのをやめ、家族のため根気よく食べ物を調達してくれる母親を手伝わなければならなくなりました。若くして彼は一人でお金を稼ぐ方法を学び、母親が妹に大学の仕送りをする手助けをしました。そのため、幸運にも妹は大学を修了することができました。
 彼は時折川で砂金を採集する仕事をし、この仕事が彼が学校をやめることを決意してから初めての仕事になりました。90年代のアンバサダー村における木材需要の高まりの間、彼は木材を運ぶため山に登り、木材1本につき賃金を支払われていました。これらの仕事で彼とその家族は大いに助かりました。
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  ↑CGNが行った講習会で、マークが描いたアグロフォレストリー農園と有機栽培の畑の計画図

 現在、彼はキュウリや胡椒、トマト、豆を育てる農園を所有しています。彼は農産物をバギオの市場で販売しています。特に台風などで野菜が被害を受けたときには損失が出ることもあるそうです。彼は農地の土壌が合成肥料によって酸性化していることに気づきました。そのため、より費用のかさむ合成肥料を購入する必要が出てきました。彼は、そのような出費を減らすため、有機農場を設けようと思うといいます。畑を有機農場に転換することは、困難なこととなるでしょう。野菜を植えたあとや雨の直後は、彼は臨時に収入を得るため川で砂金を採集しなくてはなりません。

 彼はまた、地方自治体の社会福祉課(DSWD)のサポートによる台風で被害受けた家屋の建設労働に忙しい日々を送っています。現在のところ、資材や人件費に充てる予算の不足が原因でまだ完成にいたっていません。

 彼はCGNの企画したアグロフォレストリー事業の1年目の受益者になるはずでしたが、妻が帝王切開によって子供を出産し、妻と子供が一ヶ月間入院しなければならないという事情があり、1年めは事業参加を見送り2年目の受益者となりました。現在、彼はコロス有機農業協会(COGA)の公式会員です。彼は過去のCGNで企画された講座で学んだことを応用したいと思っています。
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  ↑マークがコーヒー植えている土地です


ミルナ・バオン
Myrna Baon

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ミルナはコロス集落出身の43歳で、同じコロス集落出身の49歳のパトリック・バオンと結婚し、二人の子供がいます。一人は16歳で、もう一人は13歳。二人はアコップの高校と小学校に通っています。

ミルナは大学に進学したかったのですが、その希望はかないませんでしたませんでした。なぜなら、彼女の家は大家族で、両親には彼女を大学に行かせられるほどの余裕がなかったからです。大学進学をあきらめたミルナはEPZAと契約して働きました。またフェリックス鉱山採掘会社で砂金の砂などを洗って取り除く仕事もしていました。しかし、長くは続きませんでした。その後、彼女はコロスで同じように砂金を洗って砂を取る仕事をしました。この仕事が、彼女に出来る唯一の仕事だったのです。また、その仕事は簡単で、一週間後もしくは一ヶ月後に収入を得ることが出来、本当に収入を必要としている時に出来る即座の仕事だったのです。
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彼女たちは以前、野菜栽培によって生計を立てようと試みました。しかし、化学肥料の価格高騰が原因で、畑を維持する余裕がなくなってしまいあきらめました。今は、新たな収入源のために、CGNのプロジェクトである有機栽培農業に着手しようとしています。彼女は父親の手伝いでコーヒーを育てたことがあります。父親はこの地で初めてコーヒーの木を植え利益を得た人です。彼女は自分自身のコーヒー農場を作り、COGAのボランティア・メンバーになることを決心しました。
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by cordillera-green | 2012-08-15 10:49 | 植林/アグロフォレストリー

コーディリエラ地方の三つの村を取材した「世界の果ての日本人」が放映されます

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   ↑カダクラン村を手作りホウキのフェアトレードでサポート

6月に取材を受けた情報バラエティ番組が今週木曜放映です。

バギオ市の自宅での3人キッズとのドタバタ暮らし、アラビカ・コーヒーのアグロフォレストリー栽培プロジェクトに加え、手作りホウキのフェアトレ―ドで村の人を助けるプロジェクトを始めたマウンテン州バーリグ町カダクラン村、今年度環境教育事業を始めたマウンテン州サバンガン町、そして私がコーディリエラ山岳地方に関わるきっかけになったマウンテン州ボントク町マリコン村を、お笑い芸人のスマイリーキクチさんがレポートしてくれました。

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    ↑思い出の地・マリコン村では素晴らしい棚田を撮影。

どんなふうに編集されているかかなり不安ですが、よかったら見て笑ってやってください。

(反町眞理子)

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「世界の果ての日本人」
8月16日木曜日 TBS系列 19時から21時です。
http://www.tbs.co.jp/supamoku/supamoku20120816.html
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【フィリピン共和国・バギオ】
リポーター:スマイリーキクチ
首都マニラから250km離れた標高1500mの山岳地域の街バギオに住み、3人の子を育てるシングルマザー・反町真理子さん(49歳)。山岳地帯の村を コーヒーの名産地にしようと使命感に燃える“村おこしの女神”。フィリピン国内の30ヶ所以上の村からオファーがあり、コーヒーの木を植えることで、山の 自然を残したまま現金収入を得る方法を教える。
少しでも成長期の子供たちと一緒にいたいとは思っているが、バスで10時間離れた村に風呂もない状態でしばらく滞在することも頻繁。男性である調査員・ス マイリーキクチにとっても、決して快適でない過酷なステイ先。自給自足で現金を必要としない物々交換の社会に、「すべての村が理想郷」という女神が地道に 農作業を伝授することの意味とは?

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  ↑リポーターのスマイリー・キクチさんとディレクターの中山さん(左端)_
   笑いの絶えない楽しい取材旅行でした。

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  ↑カダクラン村ではアシュレイさんにお世話になりまくり。
   コーヒーの植林をスマイリーさんと一緒に行いました。


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by cordillera-green | 2012-08-14 12:13 | メディア報道

「フィリピンのアートと国際文化交流」(鈴木勉著:水曜社刊)でCGNの活動が紹介されています

 
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フィリピンは世界でももっとも多く日本のNGOが活躍している国の一つだと思います。特にマニラの有名なごみ捨て場「スモーキーマウンテン」は以前から日本人にとってはたぶんフィリピンで最も有名な場所でしょう。ゴミ捨て場の場所はだいぶ前にケソン市のパヤタスに移っていますが、地道にこの地域で支援活動を続ける日系NGOもいくつかあります。

 また、日比混血児「ジャピーノ」、ストリート・チルドレンのサポート、貧困層への医療の補助、女性支援など、さまざまな分野で日系のNGOが活躍しています。多くがマニラ周辺の貧困対策がらみの活動でしたが、マニラを足掛かりに最近は地方に活動の枝を伸ばし始めているNGOも多くなりました。
 地方進出とともに、地方の貧困層の必要としている生計向上プログラム、環境破壊を食い止めるための保全活動、村のクリニック建設などの衛生保健分野のサポート、遠隔地に暮らす先住民族のための教育や栄養サポートなど、活動の内容も幅がどんどん広がっています。

 私たちコーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)は日本のNGOではなく、フィリピンで法人登録しているローカルNGO。なので、多くのフィリピンで活動している日本のNPO法人とはちょっとスタンスも成り立ちも違います。もともと最初に始めた活動が、マニラからバスで12時間離れたカリンガ州に住む先住民族のための教育委支援と環境保全に対する意識を高めるための啓蒙活動(ポスター制作&配布)。いや、今から考えれば、怖いもの知らずでもっともハードルの高い地域とテーマから始めちゃったわけでした。それ以来、11年近いNGOの日々は悪戦苦闘の毎日でしたが、最近はようやく手法も何かの時の対処法も人的ネットワークも確立して、あたふたパニックの頻度は減ってはきました(まだありますが)。

 設立以来11年間、いかにして閉鎖的で頑固で、でも歌と踊りが何よりも得意で好きな先住民族の人たちに、環境の大切さを教えたらいいかと試行錯誤を繰り返してきたのですが、たどり着いたのが「“アート”と“伝統文化”で環境教育!」です。 私自身が長く深く先住民族の人たちと交流しその文化を知るうちに「実は私たちが教えることなんて何もなく、彼ら先住民族が先祖ら以来伝えてきた知恵に学ぶべきなのだ」と気づき、それをこれからの次代を担う先住民族の子どもたちに楽しく伝えていくことこそが一番なのではないかと行きつきました。伝統文化の見直しは先住民族としての彼らの誇りを復活にもつながります。

 2005年から5年間、国際交流基金マニラ日本文化センターの所長を務められた鈴木勉さんは、そんな私たちの地味な活動の力強くサポートしてくれました。演劇を通して環境教育を行う「コーディリエラ・ユース・エコサミット」のために、会場のものすごい山の中のカリンガ州ルブアガンや鉱山の村ベンゲット州マンカヤンにまで足を延ばしてくれました。その行動力には恐れ入っていました。
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     ↑2009年カリンガ州ルブアガンでのエコサミットに参加
      日本からのゲストアーティストやCGNと現地のスタッフと。
      最前列の左端が勉さん。

 勉さんは、マニラやそのほかの地域でもあまり知られていないフィリピンのアーティストたちに会い、日本や世界の人にその素晴らしさを伝えようと積極的に活動されていました。映画、演劇、パフォーミング・アート、映画などなど、自分で見、出かけて行ってアーティストに話を聞き、メインストリームにある有名な作家だけでなく、コミュニティ根ざして活動する作家、先住民族文化、社会的メッセージの強い作家などなど、なかなか外国に紹介されない個性的なアーティスト達、そしてそういうアーティスト達と草の根で交流しようという日本のアーティスト達のバックアップを骨惜しみ失くしてくれていました。
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    ↑ルブアガンのエコサミットの会場となった
     セント・テレシタ・ハイスクールの学生たちのパフォーマンス      

 そんな勉さんのフィリピンでの5年間の経験をもとにして書かれた本「フィリピンのアートと国際交流」(水曜社)が出版されました。「フィリピンアート・ガイド編」「国際交流・実践編」と2部構成のこの本は、フィリピンやアジアのアートに関心のあるアーティストにも、国際交流で活動したいと思っているNGOやNPO関係者にもぜひ読んでもらいたい本です。「豊穣の島々から、世界へ」と帯にありますが、日本にはまったく紹介されてこなかった知られざる豊かなフィリピンの文化を知ることができます。また、 CGNと反町の活動についても「カタリスト(触媒)としての国際交流」という項でしっかり紹介していただいています。

 
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     ↑ベンゲット州レパント鉱山での「エコ・キャラバン」です。


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「フィリピンのアートと国際文化交流」

鈴木勉 著
A5判並製 240頁予定
予価2,940円
(本体 2,800円 + 税5%)
978-4-88065-284-9 C0036
好評発売中

ネガティブな社会情勢とは裏腹な芸術の宝庫、豊穣の島々・フィリピンからはじまる国際交流

フィリピンは一般的にネガティブな印象で語られることが多い。不安定な社会や貧困。政治腐敗と治安の悪さ。日本映画で描かれる暗黒世界マニラ……。
しかし現実は演劇、映画、社会派アート、フェミニズムアートからゲイカルチャーなど都市部、地方を含め様々な活気のあるパフォーミングアートの宝庫でもある。

本書は第1部でフィリピンの活気に満ちた現代文化とアートを中心に、この国の多様な姿を紹介し、第2部では国際文化交流の現場から、日系移民らの現在とNGOの活動、国際共同制作による現代演劇や日本のポップカルチャーとの新たな交流など、新時代の日本とフィリピンの関係性を模索する。

著者:鈴木勉(すずき つとむ)
国際交流基金、バンコク日本文化 センター、アジアセンター知的交流課、ジャカルタ日本文化センタ ー、などを経て2005年からマニラ事務所長。東南アジアでの日本 文化の紹介や現地文化財保存プロジェクトなど担当。朝日新聞、 週刊エコノミストなどへ執筆多数。

アマゾンの購入ページ
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4880652849/ref=ox_sc_act_title_1?ie=UTF8&smid=AN1VRQENFRJN5
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by cordillera-green | 2012-08-13 23:02 | アート

アイヌ民族の木彫りアーティスト・藤戸幸夫さんに捧げた詩

Kapwa-3先住民族国際会議に参加したアイヌ民族の木彫り名人・藤戸幸夫さん。
会議ではイフガオ族の木彫り職人と一緒に1本の木を削り、友情の印としました。
最終日に藤戸さんはお世話になたフィリピンの人たちに小さな木彫りのプレゼントを渡しました。
髪飾りをもらったというCGNのボランティア・スタッフのフリーライターのガワニはお礼の気持ちを詩に託しました。
Kapwa国際会議に参加して下さっていた花崎攝さんが日本語に訳してくれました。

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↑Photo bu Kizel Cotiw-an


私があなたから学んだのは
翻訳された語りを超えること
マキリ(小刀)が命を吹き込む
あなたが見せてくれたのは
切り口、穴、引っかき傷
私は叫ぶ 今度は 損ねたり 傷つけたりしないで
ところが 反対に
あなたの彫刀が 母なる大地からのびる 枝の 幹の へその緒を切ると
木は それ自身のいのちを 呼吸しはじめる
あなたの彫刀は あらゆる余計なものを その表面から削ぎ落す
そのものの本質だけが見えてくる

あなたの彫り物に ただ 笑みがこぼれる 
その創造物は 私に微笑みかえす



'Ive learned from you
Beyond translated speech.
Blades give life
You've shown:
Cuts, holes and scratches
Don't harm or hurt this time.
But rather
Your knife cuts the umbilical chord
Of branch, of trunk
From earth mother
And wood breathes
Life of its own.
Your knife clears the surface
Off any obstruction
I see only the essence.

I'm only smiling
At what you've carved
A creation
Smiling back at me.

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by cordillera-green | 2012-08-10 00:20 | 国際交流

YASU君:CGNに新たな助っ人登場です! 活躍中のインターン卒業生も紹介!

 8月から大阪出身のYASU(竹本泰弘)君がインターンとしてCGN事務所に住み込んでいます。CGNのイベントによく来てくださっている大阪・中崎町のカフェ「サロン・デ・天人」のオーナーでダンサーのJUN(西尾純)さんのご紹介(経緯についてはYASU君が自らCGNのスタッフ・ブログに書いてくれているので読んでくださいね)。 純さんと天人が中崎町で展開しているアートコミュニティ計画の中核であるミニシアター「天然芸術研究所」の支配人を5年も務めてきたというツワモノです。アート&パフォーマンス・イベントの企画や演出、もちろん裏方さんの経験も現場でばっちり積んできているそうで、アート関係の環境教育ワークショップが目白押しの今年のCGNにとっては、まさに天の恵みの助っ人です。

 YASU君、パフォーマーでもあり、歌も歌えるし、芝居もできる…ってことで、芸無しバギオ日本人コミュニティでも引っ張りだこになりそうな気配…さっそく今日の日比友好月間のTANABATAイベントではマニラの日本大使館やバギオの政治家のお偉いさんを目の前にシンガーデビューです。
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YASU君に「CGNのインターンでどんな人がなれるんですか~~? 審査とか条件あるんですか~~?」って言われて、だれが何でインターンしてくれていたんだっけ?
と改めて思い返してみました。だれかのご紹介で関心を示してくれた人や、インターネットでCGNの活動に共鳴して熱烈なラブレター(?)をいただいた人など・・・きっかけはいろいろ。1ケ月から8ケ月までインターン期間も決まっていません。

インターンだった皆さんの帰国後の活躍ぶりは素晴らしいです。たとえば…
2007年に8ケ月いた山本勇樹君は、青森六ヶ所村の「NPO東北あしたの森」http://ashitanomori.net/index.htmlの事務局長で、エコビレッジ建設中。4月の東京でのアースデイイベントでしばらくぶりに会いましたが、すごくたくましく成長していてうれしい限りです。何から何まで一人で切り盛りしていて多忙を極めていますが、滞在中にイフガオ州やベンゲット州で関わってくれたCGNのコーヒー栽培のことなども時々思い出して気にかけてくれています。うれしいね。
「東北あしたの森の」ブログはこちら
http://ashitanomori.blogspot.com/
今は夏休みで南相馬市の子どもたちを預かってサマーキャンプを実施中。がんばれ~~!
スロービジネスメールマガジンの山本君の記事
http://blogs.slowbusiness.org/sbsm/2011/09/20/sbm10_essay_yamamoto/

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2008年に大学を1年休学し8ケ月滞在していた松野下琴美ちゃんは、帰国後、大学に復帰し卒業後、決まっていた就職をキャンセルして、こちらで滞在中に山の子供たちに描いてもらった「未来予想図」展を各地で開催。グリーンな政治家の応援スタッフや地元静岡の野菜の台湾での販売プロジェクトなどフリーでこなしながら、静岡の間伐材を使い森を守ろうという環境団体「SOMAプロジェクト」http://soma-pj.com/cn2/somaproject.htmlを仲間と立ち上げています。
静岡でがんばる女性たちのインタビューサイト「さくや姫プロジェクト」での松野下琴美ちゃんのインタビュー記事
http://sakuyahime.jp/?post_type=sakuyahime&p=2
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2010年の夏休みインターンとしてやってきた山下彩香さんは、その後在学中の大学院の修論のための研究・調査もコーディリエラ地方の小規模鉱山採掘エリアで行い、先住民の暮らしや文化にどっぷり。早くも竹細工の技術を生かしたブランドユニットduo edayaを立ち上げたそう。
海外で活躍する女性たちのインタビューサイト「なでしこVOICE」の山下彩香さんのインタビュー記事
http://www.nadeshiko-voice.com/interview/ayaka-yamashita/

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CGNのインターンとしての経験を目いっぱい生かしたみなさんのご活躍、小さな種が芽を吹いているようで、すごくうれしいです。

インターン希望の人から「何を持って行ったらいいですか~?」とよく聞かれますが、
「何にでも耳を傾け、心を開き、自分から近づいていく好奇心だけは忘れずにリュックに詰めてきてねえ」
と言っています。

YASU君もがんばってね!
YASU君のCGN&バギオ体験記は、今後もCGNボランティア・スタッフ日記で随時アップの予定。乞うご期待!

ちなみに過去に書いた口うるさいおばさんみたいな
インターン&ボランティアの心得に関する記事はこちら。
「わたしも海外のNGOでインターンをやってみたい」というとは読んでみてください。
「国際協力の現場に関心のある大学生へ」

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   ↑植林しに行った山の村でさっそく子どもたちと仲良くなったYASU君



(反町眞理子)
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by cordillera-green | 2012-08-06 10:09 | CGNスタッフ&オフィス

アートを活用した環境教育モデル事業スタート! 子どもたちに楽しく森の豊かさを伝えていきます!

 マウンテン州サバンガン町を事業地とした「子どものためのアートを活用した環境教育モデル事業」(地球環境基金)のファシリテイター候補のアルマ・キントさんとの打ち合わせをマニラで行ってきました。

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  ↑サバンガンのポブラシオン村

 この事業は子供たちに環境保全の大切さを伝えるために、演劇、音楽、ダンス、ビジュアル・アートなどを活用したモジュールづくりを目的としています。パワーポイント・プレゼンテーションやスピーチによるレクチャーではなく、子供たちが感じ、考え、自分で想像し、表現していく過程で、自然や先住民族の伝統などの豊かさを再発見し体験的に学んでもらおうというプログラムを、常日頃から作品制作のテーマに環境とのかかわりを意識しているアーティスト達が考案し、ファシリテイターとしてサバンガン町の小学校とハイスクールで実際に実施してもらおうというわけです。
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  ↑教員向けのワークショップ
 
 制作に必要な材料は、できるだけ外から持ち込まないのが基本方針。環境のためのアート・ワークショップで大量のごみが出てしまった・・・なんてことがないようにしなくてはなりません。
 村の暮らしはお金の面では貧しいかも知れませんが、サバンガンにある豊かな森には人が生きていくに必要なすべてをそなえていること、アートは白い紙やハデハデなきれいな色の絵具がなくても表現できること、町にある美術館やギャラリーでなくて村の路地や広場や家の軒下がアートを表現する場所になりえること、心を開いて身の回りにあるものをもう一度見つめ直してみると、今まで見えなかった豊かさが見つかること、そして何よりも子どもたちに表現することの楽しさを知ってもらいたいと思っています。
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  ↑サバンガンのカラウィタン山には多くの野鳥や野生動物が生息しています。

 ワークショップで子供たちが作った作品は11月後半に予定されている「サバンガン・エコロジカル・コミュニティ・アート・フェスティバル(仮名称)」で展示、発表します。また、ワークショップの過程はビデオ、写真によって記録し、コーディリエラ先住民族のためのアートを活用した環境教育マニュアル・ブックとして出版し配布する予定です。
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  ↑サバンガン国立高校の生徒・教員と、ファシリテイターの皆さん

 事業実施にはサバンガンの町役場と学校の全面的な協力が欠かせず、コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)では、学校を会場としたアーティストによるワークショップ開催に先立って、教員向けの環境教育セミナーと地方自治体とバランガイ(村)の役員向けの持続可能な開発のあり方に関するセミナーを実施しました。
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   ↑マージ・アミストソが教員向けの講習会をファシリテイト

 アートを活用した環境教育ワークショップの第1回は、6月に演劇ファシリテイター・花崎攝氏とコンテンポラリー・ダンサーのJUN AMANTO氏を招いて、サバンガン国立高校で実施しました。バギオで開催されたkapwa-3先住民族会議に招待されて来比中のネイティブ・アメリカンの英雄デニス・バンクス氏も特別ゲストとして参加。朝礼と歴史の授業で自らの体験や先住民族の歴史についてのスピーチをしてくれました。なんとも贅沢なプログラム!
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  ↑ネイティブ・アメリカンについて解説するデニス・バンクス氏

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  ↑身体表現ワークショップのファシリテイター、JUN AMNTOと生徒たち

 今回マニラで打ち合わせをしたアルマ・キント氏はミンダナオの紛争地域に暮らす人たち、性的虐待にあった女性たちなど、社会的、政治的、ジェンダーなどによって抑圧や困難な状況の中で生きてきた人たちを対象に数多くのワークショップを行ってきています。様々な思いを込めて、布を縫い合わせていったインスタレーション作品を創作することが多いようです。
 サバンガンでのワークショップについては、打ち合わせの中で、環境に対する意識を高めるためにリサイクル衣料やボロ布などを用いる一方、手織りの伝統の残るサバンガンなので、手織り布もどこかに用いていきたいというアイデアも出てきました。
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   ↑民族衣装に身を包んだサバンガンの子どもたち

 アートを活用した環境教育ワークショップは今月から本格始動します。日本のアーティストの方たちからも次々と参加表明があってうれしい悲鳴です。ワークショップの模様はまたこのブログで随時アップしていきますのでお楽しみに!

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  ↑アルマのアート・プロジェクト「House of comfort」のリーフレット

アルマ・キント氏の昨年のユンチェンコ美術館でのワークショップについてはマニラのアートシーンを紹介する「Arty Manila」のこのページで。

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↑ジョリビーで打ち合わせ!

(反町眞理子)






 
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by cordillera-green | 2012-08-02 22:41 | 環境教育