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アルマ・キントAlma Quintoさんのワークショップで学んだこと

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マウンテン州サバンガンで実施中の「アートを活用した環境教育ワークショップ」シリーズにマニラからファシリテイターとして来てくれたアルマ・キントさん(Alma Quinto)。布を使った「ソフト・スカルプチャー」という手法で、社会的に弱い立場にある人を対象にたくさんのワークショップをフィリピン各地や海外で行ってきています。日本にもアルマの熱烈なファンのアート関係者の友人がいて、今回は彼女の紹介でアルマのワークショップを逆輸入。

「いつもやっている紛争地域や被災地などではないけど、”環境問題”をテーマに先住民の子どもたちを対象にワークショップをやってくれないかしら?」
という私たちのリクエストに
「もちろん。環境問題も私のトピックスの一つよ」
と快く応え、遠い遠い山の村まで出向いてくれました。
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山岳地方と一言で言いますがいろいろな先住民族が暮らしていて、風習や暮らし方や人々の性格も本当に驚くほど違います。CGNがこの事業を行っているサバンガン町は、幹線道路のハルセマ・ロードからも近く、バギオやマウンテン州州都・ボントク、ベンゲット州の州都トリニダードとの交流も盛んで、住んでいるカンカナイ族もそんなに閉鎖的ではありません。山の村々の中では教育レベルも高い方だと思います。
ポブラシオン村とその近くだけでも小学校が3校もあって、一クラス20人~30人と、バギオ市の50人以上という詰めこみ公立校に比べたらぐっと恵まれた環境です。今回アルマがワークショップを開催してくれたのはその3つのうちのひとつサバンガン小学校4-6年生の約50人です。
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さすがに百戦錬磨のワークショップ・ファシリテイターのプロ、アルマ。あっという間に子供たちの心をつかみます。丸くなって床に腰かけて、子供たちと同じ視点で大口開けて笑いながら話すアルマにあっという間に子供たちは魅了されていきます。
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   ↑きれいな明るい色のアルマの洋服も子供たちの目を引くワークショップ・ツールの一つですね。
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最終的に作るものは布を使ったタピストリーと決まっていますが。それまでには、身近な自然に関するハッピーな思い出についての絵を描いたり、グループになって自分のうちから学校までの地図を書いてゴミが捨ててある場所を書き込んだり、、小さなアート教室を重ねて、村の豊かな自然やそれを壊そうとしているゴミについて考える機会を得、最後に
「じゃ、そんなゴミがたくさんのみんなの村はどうしたらきれいになるかしら?」
と、アップリケによる布でのお絵かき開始です。
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同じサイズに四角く切られたカラフルの布の中からお気に入りの色を選んで、CGNのスタッフがバギオの市場のテイラー(縫製やさん)から山のように集めてきたハギレの中から、気に入った布を選び、はさみでチョキチョキ。またまたカラフルな色の糸の中から好きな色を選んで縫い付けていきます。日本だったら「まず鉛筆で印をつけて、とか、下絵を描いてから。。とか指導されそうですが、誰一人「下絵を描いていいですか?」なんて言わず、迷わずハサミを入れ、真剣な表情でチクチク。
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アルマ曰く。
「マニラでやると、裁縫なんて女の仕事だろう? 僕はやりたくない!」
っていう子供が必ずいるとか。
「ここでは男の子もためらわずに針と糸を使ってくれてうれしいわ」
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とにかく山の子供たちは元気いっぱい。ちょっと飽きちゃうと適当に遊びに行って、でもまた戻ってきて作業を続けます。
「ほら、あの子、スペシャル・チャイルド(障害のある子)でしょう? 集中して作業はできないから、引っ掻き回したりしているけど、だれも邪魔者扱いしないし、上手に相手にして、ちゃんと仲間に入れてあげているのよ。都会の子にはなかなかできないの」
とアルマ。いつもの家庭の問題のある子や社会的に虐げられた立場の人たちとは違って、はじけんばかりに感情を外に出す子どもたちとのワークショップをとても楽しんでくれたみたいです。
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最終日の3日目にはそれぞれが作った四角い「ゴミ問題解決策」の布の絵を一つに縫い合わせてタピストリーにします。もちろんその作業をするのも子供たち。
「明日は日曜日だけど手伝ってくれる人~~?」
というアルマの呼びかけに、たくさんの子どもたちが元気よく手をあげました。アルマによって選抜チームが結成され(選ばれなかった子供たちも来ちゃいましたが)、みんなの力が合わさった大きなタピストリーが完成しました。
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アート・ワークショップでのファシリテイターの役割ってなんだろう?
ってワークショップを企画するたびに考えます。
ファシリテイターによって考え方はいろいろですが、
参加者にアイデアを生むきっかけを与え、その力を信じてゆだねて、たぶん参加者自身も驚いちゃうような何かを生み出すように導いて、作るって楽しい!ってアートマジックをかけちゃうこと。

もちろん子どもたち対象のワークショップでは、思ったことを表現できるようにするための技術の指導もちょっぴり必要ですね。

今回の環境教育ワークショップ・シリーズでは、自然や環境をテーマとしているので、日常生活や自然の中にある素材探しやテーマ探しも大きな要素になっています。そのへんは、実は外から来たファシリテイターよりも参加者の子どもたちや先生や村の老人たちの方がよく知っていることなので、ファシリテイターのほうが村の人たちに教えを請わなくてはいけないところです。それもまたファシリテイターが村の人に「教える」という一方的な関係じゃなくて、ワークショップの楽しいところ。ファシリテイターのほうもいろいろ新しい発見があったリ学べちゃったりします。

今回のような学校でのワークショップでは、共同作業という側面も考えに入れなくてはなりません。参加者によって、いろいろな考え方、表現の仕方があるけど、それを一つにまとめて大きな形になってのを目にした時の喜びは大きなものがあります。そのへんはプロのアーティストであるファシリテイターの力の見せどころかな。それぞれの個性的な作品が結集した大きな見栄えのする作品になったら、作る楽しみに目覚めちゃう子供たち続出!と思います。

今年の夏(日本のね)バギオで演劇ワークショップをしてくれた劇団「黒テント」代表の宗重さんが
「旅もワークショップも、ゆだねなくてはいけませんね」
とおっしゃっていましたが、
道具や会場や下調べなど準備はばっちりして、でも方向性はゆるーーーく定めて、
あとは参加者の子どもたちにゆだね、
以外なる成果物に驚き動揺しながらも、子供たちの真剣なまなざしを思い出してプレッシャーをまじに感じながら、一人一人の思いが伝わるような作品に仕上げてあげるのが、ファシリテイターの役割かもしれないと学んだアルマのワークショップでした。

このタピストリーは11月23-25日の「コミュニティ・エコ・アートフェスティバル イン サバンガン」で、そのほかの環境教育アートワークショップで作った作品と一緒に展示します! 

また、アルマ・キントさんは10月、福岡アジア美術館のアジアの女性アーティストたちの作品展のために日本に行きます。大阪ではワークショップも企画されています。ぜひ、アルマに会いに行ってみてください。

アジアの女性アーティスト展「アジアをつなぐ-境界を生きる女たち1984-2012」
(福岡アジア美術館/2012年9月1日~10月21日)
http://faam.city.fukuoka.lg.jp/exhibition/detail/23

アジアをつなぐ わたしたちがつなぐ ワークショップとフォーラム
2012年10月18日(木)
大阪大学待兼山会館会議室
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/seminar/2012/10/5262
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by cordillera-green | 2012-09-28 10:48 | 環境教育

志村朝夫さんの手漉き紙ワークショップ。物語のある紙ができました。

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  ↑英語の雑誌「KYOTO」でアジアで活躍する工芸家として紹介されています。

志村朝夫さんはベンゲット州カパンガン在住の日本人。和紙作りの名人であり、紙布作り、豆本作りのアーティストでもあります。近年は、水に弱いという紙の短所を克服するのためにコンニャクを使った強製紙加工や、コンニャクを使った自然絵の具作りなども研究している手漉き紙のプロ。バギオではそんなにその名を知られていませんが、フィリピン各地から手漉き紙や紙布作り指導者としてたびたび招かれているほか、南アフリカ、韓国、アメリカなどからもコンニャク・アートの研究者としてお呼びがかかる在バギオ屈指の日本人アーティストです。昨年には、ベンカブ美術館でコンニャクアート展も開催。ベンカブを含むバギオの有名アーティストと世界各国の手漉き紙を使ったアート作品を発表している作家たちがコンニャクを使った作品作りに挑戦し、40点のコンニャクを使ったアート作品の小品展が開かれました。
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そんな紙づくりのプロ中のプロである志村さんがCGNが主催しているサバンガンでの「アートを活用した環境教育ワークショップ」にファイシリテイターとして参加して下さり、チコ川のほとりにあるラガン小学校の4,5,6年生を対象に村にある植物を材料にした紙づくりを指導してくれました。
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サバンガン村で紙の材料としておすすめなのは以下だそう。
―サバ(バナナの一種)
-パイナップルの葉っぱ
―フカ(イフガオ州での呼び名。楮に似た灌木で、伝統的には樹皮を布やロープにしたりして使われてきたようです。ベンゲット州ではサクスカ。サバンガンではワカとかカラサンとか呼ばれているようです)
-ウデン(稲わらの第一節から第二節の部分)
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↑フカの乾燥した樹皮です

今回はパイナップルの葉っぱから繊維を取るところからワークショップを開始。
瀬戸物のお皿を使って繊維を取ります。志村さんが見本を披露。
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灰汁や苛性ソーダで乾燥済みの繊維を煮ます(煮熟というそうです)。煮た繊維は川の水で4回すすぎます。

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それを棒や木づちで根気よく叩きます。子供たちはだれからともなく「サリドマイ」の伝統歌を歌いながら作業します。気が付いたら女の子たちは遊びに行ってしまって男の子のみが辛抱強く力仕事。
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できた紙の素(紙素(しそ)という呼ぶそうです)をタライの中で水に溶きます。そしていよいよ漉き枠に流し込みます。
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紙同士がくっつかないようにペロンと呼ばれる不織布の間に漉いた紙をはさみ、木で作った簡易プレス機に置いて上に材木を乗せ、ジプニーから借りてきたパンク修理用のジャックで圧力をかけてぺちゃんこに。
コンクリートの壁や木材の上などに広げて乾燥して出来上がり。
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子どもたちは、身近な植物がどんどん姿を変えて紙に変わって行く様に大興奮です。先を争って紙漉きに熱中していました。いつも教室で使っている真っ白なツルッとしたコピー紙とは全然違いますが、世界に二つとない自分だけの紙の完成です。
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パイナップルの紙は上品なアイボリー・カラー。
フカの紙は木の香りがしそうな薄茶。
ウデンの紙は鮮やかな稲穂の黄金色。

最後はいたずら心がむくむく芽生え、葉っぱを入れてみたりしてオリジナル紙づくりに発展。
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できた紙は厚かったり薄かったり、乾燥させた木材の木の目が写っていいたり、枠の作り方がいまいちだったのもあったようで端がぼろぼろだったり、なんだかシミがついていたり。。。。
紙漉きマスターの志村先生に怒られそうな出来栄えでしたが、後日こんなメールが届きました。

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この紙は灰汁煮熟、手打ち、一部天日乾燥など和紙にはほぼ見られない伝統技法で行なわれています。持って帰って工房で乾燥中の紙は太い繊維、砂、ゴミ、チリなどが入っていますが、生徒の顔が浮かんできます。物語の見えない紙はつまらない。一般的にはREJECT(不良品)ですが、よく鑑賞すると、物語や生徒の顔が浮かんでくるかも知れません。
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この紙を使って11月には大阪の木版画家・ふるさかはるかさんが土絵具を使った版画ワークショップをファシリテイトしてくれることになっています。とても楽しみです。

ふるさかさんのHPはこちらです。
http://www.harukafurusaka.net/



紙漉きワークショップのその他の写真はこちらのCGNのWEBアルバムで。
https://picasaweb.google.com/101439197484450138832/AsaoPaperMakingWorkshopLaganSabanganByHzk?authkey=Gv1sRgCLT1t6aHqKanowE#
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by cordillera-green | 2012-09-27 11:11 | 環境教育

アートを活用した環境教育ワークショップ。 サバンガンにて次々実施中です。

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フィリピンで一番長い川、チコ川の源流のあるカラウィタン山のあるのがマウンテン州のサバンガン町。標高2714メートルのカラウィタン山はコーディリエラ山岳地方で3番目に高い山。希少な野生動物や野鳥も生息しているとあって、生態系の保護も重要課題。一方、収入源のないサバンガン町はこの自然を観光資源として収入につなげられないかと目論んでいるようです。

観光開発は一歩間違えるととんでもない方向に行きがち。エコツーリズムという言葉もあちこちで聞くようになりましたが、どこかイメージだけが先行しているようで、具体的に何をしたら「エコ」な観光開発なのか? と試行錯誤のサバンガンの人たちのようです。
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そんなサバンガンで当たり前で身近な「自然」や「環境」をもう一度見つめ直そうというのが、CGNが実施中の「子どものためのアートを活用した環境教育モデル事業」です。自然を素材としたり、環境問題をテーマとした作品を作っている様々な分野のアーティスト達が、小学校やハイスクール(中学校)の生徒たちを対象に、練りに練ったモジュール(カリキュラム)でアートを使ったワークショップを開催してくれています。分野はダンスや演劇などのパフォーマンス・アートから、インスタレーションや版画などのヴィジュアルアートまでさまざま。できるだけ外からいろいろなものを持ち込まず、村内にあるものを使って、自然や環境ををテーマにアートし、「なーーんだ」って当たり前だったものを再発見しようという試みです。

パフォーマンス関係では、身近な自然をテーマにした詩作をして、それをパフォーマンス作品にしたり、村の老人たちから取材した民話をお芝居にして森の中や畑の中など村の中のいろいろな場所を舞台にして創作劇を発表するワークショップをすでに開催。
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ジェロとジェイソンがファシリテイトした環境演劇ワークショップの写真はこちら
https://picasaweb.google.com/101439197484450138832/ReyAngeloTheaterWS
https://picasaweb.google.com/101439197484450138832/AsayoYamamotoAngeloAurelioJasonDomlingWorkshopByHzk

はるばる日本から来てくれた山本麻世さんのワークショップでは、30年ほど前まで素焼きで水瓶などを作っていたという村で子供たちと粘土を探しに行って粘土作品を制作。
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山本さんのワークショップの様子の写真はこちら
https://picasaweb.google.com/101439197484450138832/AsayoYamamotoClayWS

在マニラの女性アーティスト・アルマ・キントさんは、端切れを使って村のゴミ問題をテーマとしてカラフルな布のタピストリー作り。先週末は、在ベンゲット州の手漉き紙と豆本作家の志村朝夫さんによる手紙漉きワークショップ。
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アルマさんのワークショップの様子の写真はこちら
https://picasaweb.google.com/101439197484450138832/AlmaOuintSWorkshopInSabanganIn
https://picasaweb.google.com/101439197484450138832/AlmaQuintoStitchingWorkshopPoblacionSabanganMtProvinceByHzk

毎週毎週、メニューと会場の学校を変えての連続ワークショップで、スタッフも目が回る忙しさですが、参加者の子どもたち同様、ワークショップを目いっぱい楽しんでいます。

先日は、10月5,6日に予定されているワークショップのファシリテイター、ガノの修復中の工房を打ち合わせのために訪問。流木や川石で作った力強い作品を見せていただきました。どんなワークショップになるかとっても楽しみです!
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  ↑昨年はスイスのアート展で受賞のガノくん。ワークショップよろしくね~。
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by cordillera-green | 2012-09-24 18:35 | 環境教育

コーヒーの森づくり事業 2年目終了間近です

WE21ジャパンと一緒に実施中のベンゲット州トゥブライ町のコロス集落における「コーヒーのアグロフォレストリー栽培による災害に強いコミュニティづくり」プロジェクトは2年目の終盤を迎えています。
例年にない長雨に見舞われた雨期もそろそろ終わりに近づき、日中は快晴、夕方から夜にかけて雨という植林には理想的なお天気続き。コロス集落の人たちも張り切ってコーヒーの植樹を進行中で、目標本数を植え終わっていないのは22名のうちあと4名となりました。その4名も2年目の事業終了の今月末には植え終わるのは確実です。
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   →WE21のモニタリング視察(8月)。雨の中で強行。

そんな中、本年度最後の講習会も実施しました。今回は座学ではなく、すでにコーヒーの収穫が本格的に始まっている農園を訪問し、コーヒー栽培組合の方にお話を伺うことになりました。
訪問したのはベンゲット州トゥバ町ポブラシオン。
トゥバ町でコーヒの栽培が始まったのは1986年とのこと。今ではコーヒー栽培農家は100軒以上もあるそうです。今のようにコーヒー栽培の技術指導をしてくれる機関がなく、植え方も育て方もみな工夫しながら行ったそう。でも、ちゃんとアルヌスやベンゲット松のシェイドツリーの下でコーヒーの木が元気に育っていました。
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このプロジェクトでコーヒー栽培の講習会を受けてきたコロスの人たちは、
「この木はもっと剪定しないといけないな」
「葉に斑点が出ているから病害虫にやられている」
「樹と樹の間隔がが狭すぎますね」
「松の木の下でもちゃんと育っている」
とさながらコーヒー栽培専門家。きちんと学んだことが身についている証拠です。
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 ↑講師を務めてくれたShirly Palao-ay さん。
  Tuba Coffee Growers Associationのリーダーです。
  体験に基づいた話が何しろ説得力があります。

トゥバ町役場の一室には最近、農地改革省(DAR=Department Agrarian Reform)から支給されたというピカピカのパーチメント用の脱穀機も設置されていて、コロスの人はちょっとうらやましそう。
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選別のための穴あきのテーブルも設置されていました。
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皮むき器は、金属製の歯ではなくゴムを利用したもの。
「これならコーヒーチェリーは傷つかない」
と感心するコロスの人たち。
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こういった栽培地の訪問で収穫に対する具体的なイメージを持つことで、植樹はもちろん、コーヒーの木の手入れにもやる気が出てきます。収穫まで3-5年。頑張りましょうね!

もう一カ所、トゥバ町タロイにあるバイオガス施設も訪問しました。豚舎の豚の糞尿を集めて地下のタンクに貯め、メタンガスを発生させて燃料として煮炊きに使うというシステムです。ティノさんがこのバイオガス装置を作ったのは1996年。もう16年も稼働し続けています。
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タンク自体は地中なので、見ることができるのは糞尿の入り口と、メタンガスのパイプが行きつく先のガスコンロのみ。
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コロスの人たちは青い焔に感嘆の声。
「バイオガスの話は聞いたことはあったが信じられなかった。今、実際に目にして納得した」
と、ものすごく熱心にティノさんを質問攻め。
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LPGプロパンガスは値上がりを続け、今では800ペソ(1600円)もして、コロスの平均的な家族ではかなりの高級品です。しかたなく、みな松の木の枝を薪としていますが、薪集めは高齢化が進むコロスではなかなかの重労働です。それに加えて、再定住地でのトイレの問題も浮上しているらしく、
「人間のトイレを使ったバイオガス装置も可能か」
といった議論にも発展しました。

-豚を飼うことで、収入にもつながる。
-豚の糞尿の活用により水や土壌の汚染がなくなる。
-バイオガス装置で燃料を作ることができる。
-薪収集による森林破壊が食い止められる。
と一石二鳥ならぬ4鳥?
なんだかいいことづくめのバイオガス。
やはり森林破壊が深刻なネパールではすでに1200基が作られ、政府も1基当たり300ドルの助成をしているとか。

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  ↑ネパールでバイオガスを普及しているLOVE GREENのバイオガス設計図です。
   ティノさんのも、CGNが作っているもの基本は同じシステム。

CGNでは、カリンガ州パシルやマウンテン州タジャンでモデル事業を行ったこともあります。これからどんどん需要が増えていきそうな気配です。
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by cordillera-green | 2012-09-24 17:01 | 植林/アグロフォレストリー