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先生を対象としたアートを活用した環境教育ファシリテイター養成プログラム2013年度の全9回終了です

 他にはないオリジナル・プログラムで、環境教育に関心のある学生さんやその道のプロからも多数お問い合わせをいただいているコーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)の環境教育プログラム。2013年度も地球環境基金の助成を受けて、CGNのスタッフ総力をあげてマウンテン州サバンガンでの環境教育プログラムに取り組んできました。

 2012年度は、たくさん日本からのアーティストの人たちが来比下さり、アートの手法を環境教育の場でどういかしていくか、パイロット・スクールにて試験的にさまざまなワークショップを行い、最後にそれらワークショップで制作した作品を持ち寄って「エコ・アートフェスティバル」を開催。1000人以上の人が訪れるコミュニティ史上かつてない「環境イベント」となりました。
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 その経験を元に2013年度の事業では、学校の先生たちがCGNや町のアーティストたちの力を借りずに、授業の中でアートを活用した体験型の環境教育ワークショップを行えるようにするのが目的。範囲をひろげて保育園からハイスクールまでの先生たちを対象に、アートを活用した環境教育指導者養成講座を開催してきました。対象地域もサバンガン町すべての16のバランガイ(村)に拡張し、より広い地域ですべての学校で環境教育が行われる下地作りとしました。

 2013年度に開催した講習会・ワークショップは以下の通り。

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 ・教員対象の環境教育トレーニング
マニラのデ・ラ・サール大学で環境教育を教えるマージーを講師に、フィリピン、そして北ルソンの生態系・自然の豊かさ、環境教育を行うことの大切さ、学校での環境教育の方法など、1年間のプログラムをはじめるに当たって、CGNが意図することを伝える内容としました。
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小学校高学年の先生対象「アートを活用した環境教育指導者養成講座」(2回)
 1回目は、カパンガン州在住の日本人紙漉きアーティスト・志村朝夫さんなどを講師に、地域の植物を素材にした手漉き紙つくりのワークショップを行いました。パイナップルの葉からの繊維のとり方、身近にある稲わら、バナナなどの繊維が強く、紙の材料に適した素材の発見など。また、木灰など、自然の中にあるものを紙作りの材料に生かす方法も学びました。
 2回目はその手漉き紙を使ったアート教室。自然のなかにある葉っぱの形や色のバリエーションに気づき、その形から連想されるものを水彩絵の具の絵もくわえて、アート作品にしてみようというもの。絵の具には、身近な土を使うことも提案しました。
 また、村で大きな問題になってきているプラスチックゴミの減量につながるエコバッグ作りも行いました。いらなくなったボロの衣料を使ってエコバッグを縫い、そこにさつま芋のイモ版で模様付けし、世界にひとつしかない自分だけのエコバッグを作ろうというワークショップです。
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ハイスクール教員対象「環境演劇指導者養成講座」(前後半 2回)
 CGNが今までの環境教育プログラムでも頻繁に取り入れてきた演劇を、さらに多様に活用して環境問題解決の糸口を探すきっかけを与えようというプログラム。在バギオの講師が、地域の民話を発掘しそこに潜んでいる自然との共生との知恵、伝統文化の価値、現代社会での応用などを加味してひとつの演劇作品を完成する「フォークロア・シアター」を指導しました。
 一方、日本からのファシリテイター花崎攝さんは、ブラジルで始まったという「フォーラム・シアター」という観客も参加してお話作りに加わることのできるという手法を紹介していただきました。
 演劇に欠かせない音楽には、失われかけている山岳地方の貴重な竹製の民族楽器作りとその暮らしや伝統儀式の中での使い方などを学びました。
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・小学校低学年と保育園・幼稚園の先生対象「野外自然教室指導者養成講座」(2回)
 幼児向けの環境教育を、環境教育先進国スウェーデンの手法などを取り入れて、日本各地で行っているサステナブル・アカデミー・ジャパンの講師を日本から招き、幼児のための野外教室のインパクト、重要性、自然を学ぶことの意味などについてのレクチャー、そして、実際に屋外でゲーム、紙芝居、唄、シアターなどを取り入れ、子どもたちに二度と忘れない体験をしてもらいながら楽しく環境教育を実施する方法を学びました。講師が日本から持参してくれた環境教育教材を、身近に感じられるローカル色の強いものにアレンジし、子どもたちが心から楽しめるプログラムを実践しました。
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・環境教育フォーラム(2回)
 年度の終わりに、養成講座で学んだワークショップの手法を各学校で実践してもらい、その成果を発表しあい、課題、問題点を話し合う「フォーラム」を開催しました。ハイスクールの先生たちのフォーラムでは、5つのハイスクールの生徒たちがワークショップで制作した演劇作品を上演し、フォーラムシアターも実践。参加型のプログラムにたいへんな盛り上がりを見せました。
 小学校と保育園の先生たちのフォーラムでは、生徒たちが作った作品のいくつずつか持ち寄ってもらい会場のホールに展示しました。コミュニティの住民が多数訪れ、子どもたちのエコな作品に関心をよせていました。
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by cordillera-green | 2014-04-17 15:19 | 環境教育

レイテ島被災者に木版画メッセージカードを届けました

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 2月に実施した国際交流基金主催のふるさかはるかさんの木版画ワークショップ。
 バギオのハイスクールで木版画で何を作ろうかとアイデアを出し合っていたときに、ふるさかさんからでたのが11月8日ビサヤ地方を襲った巨大台風の被災地の人への励ましのメッセージカード作りでした。被災者の人の置かれた状況に想像をめぐらし、何を伝えたいかを考え、それをどうビジュアルで表現し、そして、木版画という手法で、どうやって表したら、被災者の人々に伝わるか。。。丁寧にゆっくりと手順を踏みながら、ワークショップをファシリテイトしてくれました。
 出来上がった作品は、ハイスクールらしいカラフルな、心のこもったメッセージカード。
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 さてさて、そのカードをいかにして被災者の人々の元に届けるか。まだまだ混乱状態にある被災地で、アートなカードにこめられたやさしいメッセージを、それを必要としている同年代の子どもたちに届けたい!少しの時間であっても被災者の子どもたちがアートの生む豊かな時間に身をゆだねてほしいね。。と、CGNスタッフ。ただカードを渡すだけでなく、受け取ってくれた子どもたちにも小さなアートワークショップをして、お返しのカードを作ってもらうことになりました。

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たまたま、このワークショップのコーディネイトを担当していたスタッフのヴィンスがレイテ島のタクロバン町の出身で、張り切ってレイテ島の親戚と連絡を取り、3つのハイスクールの生徒たちにメッセージカードを渡し、お返しのカードを身近な自然素材を使って作るというミニ・アートワークショップの開催が実現しました。

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その他のレイテ島のハイスクールの生徒さんのカードの写真はこちら

日時:2014年2月18日~20日
会場:
サン・ジャキン・ナショナル・ハイスクール
San Juaquin National High School
サン・ホセ・ナショナル・ハイスクール
San Jose National High School
アラン-アラン・ナショナル・ハイスクール
Alang-Alang National High School


たまたま、台風被災地の調査をしたいという大阪のJUN AMNTO氏の来比日程とも重なり、JUN氏にお願いしてワークショップ・シリーズの最後には2000人以上の生徒を前に、みなを元気付け、また、亡くなった方への慰霊の気持ちを込めたパフォーマンスをしていただきました。

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3つの高校でミニ・アートワークショップを終えての、ふるさかさんの木版画ワークショップからレイテ島まで、全行程のコーディネイトを担当したヴィンス君の感想。

「被災の状況は想像以上で、復旧活動もあまり進んでいるように見えず、仮設テントで授業を行うハイスクールの生徒たちでしたが、ワークショップで作ってくれたバギオのハイスクール生へのお返しのカードは、前向きな気持ちを表現した素晴らしいものでした。世界中で苦しい状況にある人々に伝えたいユニバーサルなメッセージが込められています。日本の地震の被災者も含め、世界中の苦しい立場にある人に届けたいと思いました。」
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1月後半から1ヶ月間のプロジェクトは、全国紙Inquireでも紹介されました。

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by cordillera-green | 2014-04-04 19:01 | アート

ふるさかはるかの木版画ワークショップ第2弾!

しばらくぶりのブログの更新です。
ブログ更新がなかったからといって、CGNは活動していないわけでなく、いつにも増して活発に活動しているがゆえ、落ち着いてブログ更新ができなかったわけです。優秀なインターンもいて、私の代わりにせっせと活動を報告を「CGNインターン体験ブログ」のほうに書いてくれていて、それに甘えていたわけでもあります。

CGNインターンの体験ブログはこちら。
http://ameblo.jp/cordillera/

インターン男子、さまざまな経験を積んで無事日本に帰国。
なので、やはり自分で活動報告をせねばなりませんね。


今年に入ってから、昨年8月につづき、国際交流基金主催の木版画家のふるさかはるかさんワークショップをイフガオ州のハパオと、バギオで行いました。以下、ワークショップの内容です。


1.木版画ワークショップ ハパオ会場
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日程:2014年1月30日(木)・31日(金) 2日間 8am-5pm
会場:ハパオ小学校
参加者:ハパオ小学校4-6年生の生徒20名

ハパオ村の伝統年中行事を土絵の具を使った木版画で表現した。参加者全員の作品を一綴りとして、ハパオの伝統行事の小冊子として仕上げるほか、版木は教室で展示することを想定しフックで繋いでディスプレイ用に仕上げた。
ワークショップに参加する生徒は、学校側に選考を依頼し、アートに関心の高い生徒とした。あらかじめ参加者に、身近に見つけられるきれいな色、珍しい色の細かい粒子の土、粘土を採取してくるように依頼。また、家族やコミュニティの年配者から、ハパオの伝統的な農耕儀礼、年中行事について、取材してくるように宿題を出した。

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アシスタント・スタッフ:
Job Buenavidez
Jerica Gaddang
Jason Taguyungon
VictorBrazil Bautista



2.木版画ワークショップ バギオ会場

日程:2014年2月3日(月)8am-5pm
会場:バギオ市ナショナル・ハイスクール 図書館
参加者:芸術学部の生徒15名、文学専攻の生徒3名、学校推薦の2名の計20名。

水彩絵の具を使った木版画で、昨年11月に巨大台風で甚大な被害を受けたレイテ島のハイスクールの生徒を励ますためのメッセージカードを創作した。

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アシスタント・スタッフ:
Job Buenavidez


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 マニラにはたくさんの素晴らしいアーティストがいるのに、なかなか知り合いになる機会がなく、CGNが力をいれているアートを活用した環境教育プログラムも、日本のアーティストの方にご協力いただくことが多かったのですが、マニラの人にももっとCGNの活動を知ってもらい、協力してもらいたいなと思い、マニラでの報告会を企画しました。1月頭のサバンガン町のワークショップでファシリテイターをつとめてくれたアンジョ・ボランド氏にもご協力をお願いしました。
会場はエスコルタのアートスペース「98B」。日本人のアートマネージャー平野真弓さんとマリカ・コンスタンティーノさんなどが運営。マニラとのネットワークが出来て、CGNの活動の場も広がっていきそうです。

日時:2014年2月5日(木)3pm
会場:98B(Escolta)
参加者:在マニラのアーティストなど15名
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by cordillera-green | 2014-04-04 13:51 | アート