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水牛と山岳民族の ”循環する暮らし~フィリピン山岳地方でホームステイの旅~


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水牛と山岳民族の ”循環する暮らし”     
~フィリピン山岳地方でホームステイの旅~ 

電気や石油は必要最低限で家畜や伝統的な知恵を存分に使う暮らし。
今や最先端と呼べる自然の仕組みに寄り添ったシンプルな先住民族の暮らし。
私たちにとって、何を大切にすべきか?を感じさせてくれるでしょう。

日程:2016 年2月23日(火)~3月1日(火)7泊8日
滞在先:フィリピン バギオ市、マリコン村&マイニット村    
※温泉と棚田の村。農耕サイクルに合わせた儀礼が継承されています。
ツアー料金:68,000円(マニラ集合解散、航空運賃等別)     
※滞在延長して英語留学も特別料金で受付
内容:先住民族の家にホームステイ、棚田を水牛で耕して田植え、小学校訪問、伝統的な暮らしぶり、電気を必要としないで暮らす。
募集対象:学生、社会人、親子
最少催行人数:6名募集締切:20016年2月19日(火)
主催:都留環境フォーラム ※代表・加藤大吾が同行   
Cordillera Green Network(フィリピンの環境NGO)
協力:英語学校ストーリーシェア、マリコン村教会

参照:はたらく馬協会 http://working-horse-as-jp.jimdo.com   
CGN http://cordigreen.jimdo.com/

申込先:NPO法人都留環境フォーラム    
402-0046 山梨県都留市十日市場1531-2    
TEL:0554-46-0039  
daihyo@teforum.org


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by cordillera-green | 2015-12-30 00:29 | スタディツアー

アルマ・キントのワークショップに登場した3つの民話

アルマ・キントの布を使った環境教育アートワークショップでは、題材として参加した先生たちに地域に伝わる民話を教えてもらいました。それをベースに布絵本を作り、ぬいぐるみを使ったジオラマづくりをしました。

ワークショップの詳細はこちら


民話がとても面白かったのでここにそのうちの3つのストーリーを紹介します。


Han Hin-agi ay Ulila(孤児の兄弟 ヒナギとウリラ)

 どうやって生きて行っていいか途方に暮れている孤児の兄弟がいた。二人は、食料のために山で動物を狩り、木を切って暮らしていた。

ある日、山に行った二人は野生動物を見つけられなかった。空腹のあまり、二人は大きな木の下で休んだ。しばらくして、ヒキウル(Hikwil)鳥を見かけ、のどが渇いていた二人は、その鳥の後を追ってみることにした。おどろいたことに、山の中腹に泉を見つけ、その水でのどを潤すことができた。鳥は飛びあがって、稲穂をついばんだ。そこにルマウイン(Lumawig=山の神様)が突然現れ、おなかをすかせた兄弟を憐れんだ。そして二人に土を耕し、稲を植えれば、食べるものができると教えた。そうすれば、森の動物を狩りつくし、森の中に生える植物をとり尽くすことがないと伝えたのだ。「山と森を守りなさい」と言い残してルマウィンは姿を消した。

二人はとても喜んで村に帰り家を作った。土地を耕し米の種もみを植えた。数日後、稲は育ち穂が実った。二人はとても喜んで、村人たちと米を分かち合った。


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Palpal-ama ya Palpal-iking(親指とちぢれ髪)

昔々ニネティングレ(Ninetingle)山の村にパルパルーアマ(Palpal-ama)と弟のパルパルーイキン(Palpal-Iking)の兄弟が住んでいた。両親は亡くなり、二人は両親が残した1枚の焼き畑だけを頼りに暮らしていた。

あるとき、不思議なことが起こった。二人は畑仕事に疲れて家に帰った。あくる日、畑に戻ったふたりは、刈ったばかりのはずなのに背の高い雑草がぼうぼうと畑の中に生い茂っていて驚いた。それでも二人はもう一度草刈りをした。しかし、同じことが来る日も来る日も起こった。二人は、悪霊(アニート)の仕業かもしれないと思った。二人は畑を見張るために畑に泊まることにし、いたずらな何かを捕まえようとした。パルパルーアマが最初の夜に泊まったが寝込んでしまって犯人を捕まえられなかった。

二日目の夜は弟のパルパルーイキンも兄と一緒に泊まることにした。犯人を捕まえようと猟犬も連れて行った。

二人が畑を見張っていると、小さな歌声が聞こえてきた。

Kipkip-paas tumubo ka ay aas

Kipkip-pao pao tumubo ka ay pao

Kipkip-piit tumbo ka ay sibit

二人が声のする方にそっと近づくとネズミがいた。二人はすぐさまその小さなネズミを捕まえた。

ネズミは命乞いをした。

「どうか助けておくれ。必ず恩返しをするから」

兄弟は聞き入れて、ネズミのあとを犬と一緒について行った。

ネズミの家に着いた。家の柱は蛇、梯子はムカデ、ドアは蜘蛛の巣でできていて、二人はおびえた。

ネズミは「怖がらないで」と言い、二人に食事の用意をした。

パルパル―イキンはネズミが魔法のひしゃくを使って食べ物を用意するのを盗み見した。

食事のあと、ネズミは二人に「この家の中にあるものでほしいものをもっていっていいよ」と言った。

パルパルーアマは家の中を見回し、一角にあった銅鑼(祭りごとに使う楽器)をつかみ帰路に就いた。パルパルーイキンは食べ物を生むひしゃくを持ち帰った。


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Din Nam-ay ay Nanbalin si Ligat (安楽な暮らしが厳しいものに変わったわけ)

パナンの涼しい丘にブクカン(Bukukan)が娘のジンジンダロック(Gingindalok)と一緒に幸せに平和に暮らしていた。家の近くには泉があって二人はその泉の水を飲み水にし、少し離れたところには川があって、水浴びや洗濯に使っていた。

母親はいつもジンジンダロックに泉の近くで洗濯や水浴びをすると悪いことが起こるから決してしないようにと言っていた。

ある日、ジンジンダロックは川まで行くのが面倒で泉で洗濯をした。数日後、母親がジンジンダロックに水を汲んでくるように言った。泉に行ったジンジンダロックは泉が枯れているのを目にした。ジンジンダロックは「ああ、なんてこと。私が洗濯したからだわ」と叫んで家に帰った。ジンジンダロックは畏れ、母親のいうことを守らねばと心に決めた。それ以降、二人は川を渡り、山の近くの泉にまで水を汲みにいかなくてはならなくなったとさ。

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以下はそのほかの民話のタペストリーです。

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by cordillera-green | 2015-12-08 18:19 | 環境教育

アルマ・キントの布を使った環境教育アート・ワークショップ

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 コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)の「教育職員を対象とした環境教育指導者養成講座」(地球環境基金助成)は、今年度(2015年度)最終年を迎えます。保育園から高校までの子供・生徒たちが、楽しみながら身近な自然の豊かさを再発見し、伝統文化の中に先祖伝来の自然と共生する叡智を見出し、経済優先でおざなりにされつつある環境破壊が日常生活に及ぼす恐ろしい影響を学べる手法を先生たちに伝えようというプログラムです。マウンテン州というバギオ市のあるベンゲット州の隣のマウンテン州を対象地域としています。年間を通して、美術、音楽、演劇、ダンス、ゲーム、紙芝居、ストーリーテリングなど、アートを用いる体験型の環境教育ワークシップを日比の専門家の指導で行っています。

 1年目はサバンガン町、2年目はバーリグ町、そして最終年の今年はバウコ町を中心にマウンテン州の他の地域も活動地域に加えています。

 マウンテン州は山の中にあり、雨期(5-10月)には大雨や台風で土砂崩れが起き、陸の孤島と化すこともしばしば。今年のプログラムも9月に入り、雨が少なくなってから本格的に開始されました。


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 9月にはアルマ・キントさんを講師にお呼びし小学校教員を対象としたワークショップを開催しました。アルマさんは、災害の被災者、ミンダナオ島の内戦の被害を受けた子供たち、性犯罪の被害者の女性たち、貧困地帯にすむ女性たちなどを対象に数多くの心のケアのためのアートワークショップを行ってきたフィリピンを代表する女性のアーティストです。最近では東日本大震災後に立ち上げられた防災をテーマとしたアートプロジェクト「Earth Manual Project」でも、ファシリテイタ―として活躍しています。

kiito.jp/member/2013/09/02/1097/

 アルマさんは心に傷を負った人たちのケアを目的としたワークショップでは、柔らかい布をカラフルな糸でチクチクと集中して縫い合わせる手法を使っています。社会で傷ついた立場にある女性たちを対象にすることが多いのも、彼女が布を使った作品作りのワークショップを行う理由でしょう。

http://www.artmovement.jp/%E5%B1%95%E8%A6%A7%E4%BC%9A%E8%A9%95/%E5%B8%83%E3%82%92%E3%81%A4%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A7%E5%BF%83%E3%82%92%E3%82%80%E3%81%99%E3%81%B6/


 CGNの環境教育ワークショップでも今や欠かせない存在のアルマ。小さい体に似合わない大きな口でおおらかに笑いながらポンポンとテンポよく進行するワークショップに、参加者はあっというまに引き込まれていきます。いろいろな社会問題の現場で、傷ついてきた人と同じ目線でアートを通じて心を通わせ、少しでもやすらかな気持ちになるようにと心を砕きながらワークショップを行ってきたアルマだから、コミュニティとの対し方も一流です。決して押し付けず、コミュニティの人や文化を理解しようとし、尊敬の念をもってワークショップを進行します。二度と同じものがない11回のワークショップでの参加者との出会いを心から楽しみ、参加者が自由な気持ちで作り出すカラフルな作品たちを心から喜んで見つめています。そんなアルマの魔法にかかって、参加者は皆、知らず知らずにアートの世界に没頭し始めます。自由な創造力が頭の中を駆け巡っているのがはたで見ていても感じられます。

 今回は社会福祉省でインターンをしながら、アルマと同じく布を使ったアート作品を作っているバギオ・べースの若手女性アーティスト、ロシェル・アパリンにもファシリテイタ―として参加しもらい、3日間のワークショップを開催しました。


「環境」をテーマとした今回のワークショップ開催に際して、ファシリテイタ―の二人には以下のような3つのお願いをしました。


1.貧しいコミュニティの学校で先生が実施できるように、いらなくなったもの、安価なものを素材としてください。

2.環境問題解決や環境保全に関して、話し合い、記録をとり、評価し、調査し、そしてアートを用いて表現する方法を伝えてください。

3.人と環境とのかかわりを考えるうえで、先住民族の知恵と文化を深め、その伝統に対する尊重とアートのコラボレーションを工夫して下さい。


ワークショップ開催に当たり、参加の19の学校の61名の先生たちに「このワークショップに期待すること」を聞きました。

・環境保護のために子供たちに教えるための教材を作りたい

・リサイクルのための技術や方法を学びたい

・環境教育の手法を学びたい

・環境教育のためのビジュアル教材の作り方を学びたい。

・自然への愛情を子供たちに育む方法を知りたい。

・ゴミを利用して環境保全の意識を高める方法を知りたい。


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 3日のワークショップで行われた主なアクティビティは以下です。

1. 名札づくり

自分の好きな花、蝶、鳥、木、魚、葉っぱなど自然の中の生き物を選んで名札にする。


2. 自分を自然にたとえると…

参加それぞれリサイクル・ペーパー(裏紙)に、自分自身を表す自然の中にあるオブジェを描き、その機能と環境の中での役割を書く。グループに分かれてシェアリングののち、黒板にその絵を張り付けて代表が発表する。なぜ、そのオブジェを選んだか、それは教師としての自分の仕事とどのように関係しているかを説明した。また、グループ内のそれぞれの絵に描かれたオブジェの関係を考え、ストーリーを作った。

「先生は川のようなものです。私たちは知識を子供たちに水を流すように伝えます。そしてそれは終わりのないものです」

「先生は太陽のようなものです。生徒たちを照らし明るい未来に導きます」

など。

発表を終えてのアルマさんのコメントは

「私たちはこの宇宙においてはただ点であるだけではなく、お互い結びつき影響を及ぼしあう存在なのです」



3.私の村の今と昔

参加者の教員は村ごとにグループを作り、厚紙でできているホルダーの半分に「過去の村」、残りの半分に「今の村」を、古雑誌を切り抜いて描く。グループ内から二人の代表を選び発表した。


《ギンサダン村》

昔:

・トイレがなかった。ティッシュペーパーもなかった。

・道路はぬかるんでいて、岩がむき出しだった

1本しかバスがなかった

・山は木でいっぱいだった。

・川はとてもきれいで、魚がたくさんいた。

・子供たちは歩いて学校に通っていた。

・学校には建物はひとつしかなかった。

・村には教会は二つしかなかった。

今:

・道路沿いにはたくさん花が植えられている。

・道路は舗装された。

・川は投げ捨てられたゴミで汚れてしまった。

・様々な乗り物が走るようになり、人々はそんなに長い距離を歩く必要がなくなった。

・ハイスクールの校庭にはたった1本しか木がなくなってしまった。

・電気が来た。


《バグネン村》

昔:

・家はコゴンの草ぶき屋根で木で作られていた。

・川の水はきれいだった。

・道路は舗装されていなかった。

・田んぼがたくさんあった。

・野菜作りは家族に必要な分だけしかやっていなかった。

・学校は小さかった。

今:

・道路は舗装された。

・川の水は今でもきれい。

・田んぼもまだたくさんある。

・まだビルは少なくインフラはあまり整備されていない。

・学校と教会はたくさんできた。

・石造りの古い教会もまだ残っていて観光スポットになっている。

・電気が来た。

・コンクリート造りの家ができた。


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《ラガワ村》

昔:

・野菜作りが収入源だった。

・家は木で作られ、屋根はコゴン草で葺かれていた。

・稲穂は杵臼で脱穀した。

・豚は放し飼いで子供たちの遊び友達だった。

今:

・野菜畑を拡張して発展した。

・電気が来た。

・豚は豚小屋で飼われるようになった。


《バウコ・セントラル村》

昔:

・山は木と草で覆われていた。

・村の環境はきれいだった。

・道路はぬかるんでいた。

今:

・大きな家を建てるためにたくさんの木が切られた。

・道路は舗装され、街灯もついた。


《オトカン・ノルテ村》

昔:

・松林の中の山の斜面に位置していた。

今:

・山火事が頻繁に起き、森林伐採も進んだ。

・水不足となった。


《オトカン・スール村》

昔:

・バウコ町の商業の中心だった。

・野菜と果物がふんだんにあった。

今:

・商業の中心はアバタン町に移った。

・地盤沈下が起こり、住人はカラフルに塗られた再定住地の家に引っ越した。広い敷地はなくなった。


《ビラ村》

昔:

・素焼きの鍋作りが行われていて、コメと物々交換していた。

今:

・陶器づくりの技術も進歩した。

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4.ストーリーテリング(読み聞かせ)

CGNが出版したカリンガ州の民話本「Lupulupa Villagers and the River Creatures」(ルプルパ村人と川の生き物たち)を使って、子供たちへの読み聞かせのサンプルを見せた。この本の挿絵は子供たちが描いた泥絵の具の絵である。

また、参加者の教員の一人が小学2年生が作った「Si-Gay」というお話の本をサンプルとして発表した。イラストはサツマイモの葉っぱで描いたもの。授業で生徒たちと物語りを作り、本を作ることを先生たちに推奨した。


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5.布の絵本作り

参加者の村で伝承されている民話のうち、環境保全の知恵、自然と共生の方法などがテーマに含まれているものを選び、タペストリーによる本づくりをした。まず、グループでお話を書き出し、タペストリーづくりに必要な端切れや糸を選んで制作を始めた。一つの場面は8インチ四方とした。

出来上がったタペストリーを参加者に見せて発表した。2グループは絵本スタイルのタペストリーを作り、1グループはタペストリーでドレスと祭りの時に使う旗として仕上げた。

アルマさんは、すべてのグループの発表はとてもクリエイティブでユニークだったと感想を述べた。あえて、タペストリーのサンプルを見せなかったのは、そうすることで想像力をより使わねばならず、創造的な作品作りにつながるということ。

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6. ぬいぐるみのジオラマ

タペストリーづくりに使った民話の登場人物のキャラクターについて話し合い、それをぬいぐるみで作り、民話の一場面をジオラマで表現した。段ボールの箱を利用し、小さな劇場の中に、民話の一シーンを表現した。


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ワークショップのその他の写真は以下のWEBアルバムにあります。

https://goo.gl/photos/uv3sTwX9EmCRb9Rw7

https://goo.gl/photos/iN9GgJnfwDJMLkCr7


タピストリーやジオラマのテーマに使った民話についてはこちら。

アルマ・キントのワークショップに登場した3つの民話



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by cordillera-green | 2015-12-08 17:07 | 環境教育