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鉱山開発をテーマとした演劇ワークショップ

 りそなアジアオセアニア財団から助成を受けた「ルソン島北部先住民族の子供たちを対象とした演劇を活用した環境教育プログラム」は、2016年度事業で最終年を迎えた。1年目、2年目の成果を踏まえ、2016年度はより内容を具体的な環境問題へのアプローチとし、北部ルソン山岳地方で環境破壊が著しい鉱山開発問題に焦点を絞った。

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  前年度のマウンテン州のワークショップで鉱山開発をテーマとしたときに、スタッフ、ファシリテイタ―の観察により、一般住民の鉱山開発に対する知識、環境への負荷などが全く欠如していることが見て取られ、今年度はワークショップ参加者が実際に鉱山開発地域を訪れ、様々な立場で鉱山開発に関わる人にインタビューをすることとした。

 鉱山開発地域での体験 関係者へのインタビュー内容は、ファシリテイタ―の指導のもとで参加者たちが意見や感想を共有しあい、最終的に演劇作品として発表した。


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 発表は小規模鉱山開発が住民たちの手で開始されているマウンテン州タジャン町のハイスクールのホールを会場とし、ハイスクール(中学校・高校約200名)の全生徒が鑑賞した。また、コミュニティ住民にも鑑賞を呼びかけた。総勢250余の地域住民が鑑賞した。

 ワークショップでは、鉱山開発地域での訪問・取材・インタビューで得た鉱山開発に関わる当事者の声をモノローグにまとめる作業を中心に行った。参加者はそれぞれ、当事者たちの立場になって書いたモノローグ原稿をファシリテイタ―の指導の下で推敲を重ねてまとめ上げた。発表でもそのモノローグ原稿を中心に演劇を構成し、ドキュメンタリー的な要素の強い作品とした。

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 取材先で当事者から聞いた内容はたいへん濃く、参加者にはショッキングな内容も多かった。フィクションとして構成し直す前に、参加者の若者たちが十分にその声の重さ、そしてそれぞれの境遇、背景、立場を自分の身に引き寄せて感じ、考えることに重点を置いた。発表された作品は、娯楽的な要素は乏しいが、インタビュー対象の人々が語ってくれた言葉の重さを参加者が精いっぱい表現し、観客にのその響きが伝わる素晴らしいものとなった。

 また、演劇作品発表のあとに観客参加型の「フォーラム・シアター」を、前年度に継続して実践し、観客に鉱山開発問題について、具体的な意見を求め、問題の解決方法を参加者や観客とシェアし意見交換する場をもった。

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<参加者について>

 ワークショップは201682日~14日まで開催し、山岳地方の先住民族の青少年14名の参加があった。参加者は違う民族からの参加者で、特に前年度の本事業によるワークショップで小規模鉱山開発とそれによる環境汚染がひそかに進行しつつあるマウンテン州からの参加者を中心とした。今までにコーディリエラ・グリーン・ネットワークが開催してきた演劇を活用した環境教育ワークショップに参加したことのある経験者と今回初めて参加するものとの混合グループとなったが、お互いに助け合いながら素晴らしいチームワークで長期のワークショップを終えた。

 フィリピンでは政府の方針で学校教育制度が改正中で、新学期の開始時期がマチマチであり、また休暇中にも就職活動やコミュニティ活動などに従事する必要のある生徒が多く、前年度のワークショップから継続して参加できた青少年がいなかったのが悔やまれる。
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<ファシリテイタ―について>

 事業1年目から継続して花崎攝氏がメイン・ファシリテイタ―を務めた。また、フィリピン在住経験があり、CGNの環境演劇ワークショップでの2年間ファシリテイタ―として活動していた吉田智久氏も花崎氏とともにファシリテイタ―を務めた。事業最終年の本年度のワークショップではコミュニティ住民を招待しての演劇発表とフォーラム・シアターを行うため、舞台美術担当として在台湾の現代美術家・花崎草氏とバギオ在住の現代美術家・ロッキー・カヒガン氏を招聘した。演劇ワークショップに、二人のファシリテイトによるビジュアル・アートを活用したワークショップも加えた。

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その他のワークショップと発表の写真




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by cordillera-green | 2016-11-17 23:13 | 環境教育