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2011年 01月 30日

幸せの白い鳥プロジェクト in イフガオ 「原始の森にホワイト・バードが戻ってきた日」

2010年12月の世界遺産の棚田でのコミュニティ・アート・プロジェクトでの予期せぬうれしい出来事は、飛び入り同然のスタジオKURIによる「幸せの白い鳥プロジェクト」の大成功!でした。
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      ↑Photo by 直井保彦

11月に帰国した際に、KURIの山梨・須玉の家を訪ね、KURIのMIHOちゃんのおとうさん、通称イギオヤジ(先日88歳になられたそう。おめでとうございます!)が、欲もなく淡々と廃品から作り続けている小さな白い鳥を手にした人から、「幸福をもたらした」と、お礼の手紙やお礼の品が次々と届いているという話を聞きました。
イギオヤジ自身は、MIHOちゃんによれば、「たぶんアーティストという言葉さえ知らないと思う」というわけで「ヒマほどつらいものはないのだよ。MIHO」と説明しながら、ただただ「時間つぶし」のために、廃品からさまざまなもの(チリトリ、ヤカン、ナイフなどなど)を作り続けていて、ほしいという人がいたら「どうぞ、どうぞ」と言って持っていってもらっているというのです。
「大昔には、JUNK ART作家なんて肩書きもあったんだよねえ」と照れながら話すKURIのKATSUさんは、イギオヤジの超天然アートの深~~い理解者。イギオヤジのこの無欲の才能と、そこから生まれる幸せウェーブをぜひぜひ皆さんに感じてもらいたい」と、今までにもキャンピカ明野ふれあいの里での山梨エコアート展、などで、イギオヤジの作品(っていうのかな)のインスタレーションを発表してきました。

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    ↑2009年山梨・キャンピカ明野でのイギオヤジ展(写真提供:KURI)

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     ↑白い鳥を作るイギオヤジ。「あたたかいから」ここで作っているのだそうです。
     (写真提供:KURI)
 
最近のイギオヤジは、この白い鳥作りにコリまくっていて、「かなりいろいろな人に配ったけど、多分、もう1000個は超えていると思う」と話すKURIの二人。「そんなにあるなら棚田の村でも展示して、イフガオの人にも白い鳥の幸せをわかちあおう!」と勢いで話は発展し、KURI宅を私たちが去ったあと、MIHOとKATSUの二人はせっせと白い鳥の数を数え、1008個の白い鳥をバカでかい袋に入れて、フィリピン入りしてくれました。「どこに飾る」「誰が飾る」「いつ飾る」「どうやって人々に説明する」などなど、な~~~んも決めずにすべては現場で!という行き当たりばったり覚悟の参加です。

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      ↑いつの間にか子供たちが集まってきてみんなで飾りつけ(写真提供:KURI)

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      ↑ボランティアの山下彩香ちゃんも楽しそうに飾りつけ。(Photo by 直井保彦)

なのに、素敵な展示場所がパフォーマンスの舞台のお隣の棚田に見つかり、でっかい袋を開けたとたんに「なんだなんだ」と子供たちが集まって頼みもしないのに、飾り付けをしてくれ、子供が大好きな尺八奏者の福本卓道さんが「ポッポッポーはとポッポー」と棚田に響く大きな声で歌を歌い出して子供たちがそれに習い、解説は「これに書いたら?」と、たった1枚残っていた稲わら手漉き紙を志村朝夫さんが提供してくださり、最後は参加したアーティストの人たちも平和への想いを込めて白い鳥を下げてくれ、みんなが参加した素敵なコミュニティ・アートとなりました。

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      ↑KATSUが薪のための木片でフレームを作りました(Photo by 直井保彦)

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     ↑バギオのリサイクル・アーティスト、ロメル君も参加(Photo by 直井保彦)

参加してくれた写真家の直井保彦君をはじめ、いろいろな人がこの白い鳥の写真をとってくれましたが、いや、1000羽そろうとすごい迫力で、プロ、アマチュアを問わず、驚くばかりの傑作写真の数々。下に直井さんの写真と、そのほか皆さんのブログから拝借してきた写真を紹介するので驚いてください!

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    (以上3点は直井保彦さんの写真です)

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        ↑以上2点KURIの写真。なんかすごい。。。

本当に、イフガオの棚田の空を1000羽の白い鳥が埋め尽くしたみたいで、まさにイベントのテーマ「原始の森にイーグルが戻ってくる日」が瞬時に実現したかのよう。偶然の生み出す力に恐れ入りました。
KURIは会場を提供してくれたバアアン村の小学校の生徒&先生と少し余分の数の白い鳥を寄付してくれました。きっと子供たちの家の軒先で、今日も白い鳥は平和への想いを込めて、小さな羽で羽ばたいていてくれると思います。

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        ↑これもすごい。Fara Manuelさんの写真です。

KURIとイギオヤジ情報は、KURIのブログでチェック!


また、KURIの二人が、地元・山梨でフィリピンでの体験と韓国のたびについての報告会を開催します。パヤタスのゴミの山に暮らす人々とのためのクリスマスパーティでのコンサートから、世界遺産の棚田での慰霊パフォーマンスでの即興演奏まで、多彩な体験をアーティストならではの感性で語ってくれます。直前に訪問した韓国での旅も含め、型破りのアジアとのアートを通した交流体験。お聞き逃しのないように!

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「KURI アジアの兄弟を訪ねて」~韓国、フィリピン編~スライドショー
日時:2011年3月3日(木)夜7時半~
場所:山梨県北杜市明野 カフェくじらぐも
    0551-25-4063
    http://ameblo.jp/yasurinpime/企画:オトタネプロジェクト


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今回のイベントでコーディネイターとしても手伝ってくれたRuel Binuyag君のイベント裏方たちを取った写真をPICASAアルバムにアップしています。

by cordillera-green | 2011-01-30 13:32 | 環境イベント


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