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2011年 10月 10日

WE21ジャパン コーヒーの森づくり事業 参加者紹介③

⑥ミシェル & ローランド・ダンギビス
Michelle and Roland Dangbis

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34 歳のミシェルさんと39 歳のローランドさんには4 人の子どもがいます。ミシェルさんはイトゴンのイバロイ民族で、ローランドさんはコロスの生まれです。両親からの金銭的な援助をこれ以上受けられず、学校に通い続けることができないとわかった後、2 人は19 歳と22 歳のときに結婚しました。
彼らは、ネーナ・ダンギビスさんとサミュエル・ダンギビスさん夫妻の息子であり、義理の娘です。
ローランドさんは本来農民ですが、台風ペペンが彼らの灌漑の水源を破壊してしまった後は、大工仕事をすることになりました。トゥブライ郡の自治体による補助もあり、台風ペペンによって家を失ってしまった家族のために家を建てなければならないので、大工仕事は今とても需要があります。彼らは、台風で家が完全倒壊した13 家族のうちの1 家族です。彼らはコロスのバディティングにある親戚の家に移動しました。
ローランドさんは家族の家を建てられるように努力しており、食料を得るために働いています。彼らの両親も彼らが家を建てられるように手助けをしています。
以前は幼い子どもたちの育児をしていた主婦であるミシェルさんは、日雇い労働の仕事をすることによって、夫を支える方法を見つけました。彼女は時々、畑や農場に2 歳の子どもを連れて行き、働いている間、そばにおいておきます。彼女の給料を少量の食料を買う足しにするなどして、夫を助けているのです。
ミシェルさんはCGN が開催するすべてのセミナーに積極的に参加しており、また、将来両親から相続することになっている未使用地にコーヒーの植え付けをしたいと考えています。今すでにコーヒーを収穫し販売しているダミロさんのコーヒー農園を見て、彼女は刺激を受けました。ミシェルさんは将来の家族のさらなる生計手段として、コーヒー農場の運営を計画しています。

提供されたコーヒー農園の所在地: コロス集落カワ(彼らの両親が住む土地の隣)
土地面積 (㎡): 5,000 ㎡
土地の植物: ロノ、草類、自生の木々(カラサン)

⑦ネーナ&サミュエル・ダンギビス
Nena and Samuel Dangbis

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ダンギビス夫婦はイバロイ民族であり、ベンゲット州トゥブライ郡コロス集落の生まれです。彼らには9 人の子どもがいますが、そのうち6 人は結婚しており、家族とともに暮らしています。3 人の子どもはまだ両親に養われています。
コロスの他の若者と同じように、子どもたちは中学校までしか出ておらず、1 人は小学校までしか出ていません。息子のうちの1 人はバプティスト教会で宣教師になるために勉強し、アメリカ人のバプティスト派の牧師からのサポートを受けていました。この息子はバプティスト派の牧師になりましたが、今は両親の農作業を手助けする必要があるため帰省中です。
夫婦は農家であり、金採取の労働者であり、裕福な農家の農地でも賃金労働者として働いており、時には建設の仕事で砂利の運搬のために雇われたりもしています。雨季の間には水があるので、小規模ですが農作物の栽培もしています。夏の間は、夫婦ともに集落の下方にあるカンパル川で金採取を行っています。サラクサク(コロスのそばの山)の鉱山採掘者たちの廃棄物がここに捨てられているのです。夫婦は15 日間で少なくとも赤金を1gの取り出すことができました。これは1,300~1,400 ペソになります。また、彼らは乾燥させたベンゲット松の葉の収集・販売に従事しており、1袋100 ペソで販売します。さらに彼らはNGO「AKAP」からマイクロファイナンスによる融資を受けています。AKAP から家族あたり5 匹の豚と飼料に値する22,000 ペソが貸され、豚を売った後にこの額に1%の利益分を含めて支払うことになります。
この家族は裏庭に何本かの収穫できるコーヒーの木を所有していますが、自分の家で消費するためのものです。彼らは自治体のコーヒー支援事業で180 本の苗木を植えましたが、それは十分ではなく、所有している活用していない広い土地にもコーヒーを植えたいと思っています。

提供されたコーヒー農園の所在地: トゥブライ郡コロス集落サヤタン
土地面積 (㎡): 5,000 ㎡
土地の植生: カラ、バナナ、数本のベンゲット松(コーヒーと混栽予定)、ロノ、
アルヌスと混栽されるロノの草類

⑧ティト・マテオ ベアトリス・マテオ
Tito and Beatrice Mateo

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69 歳と62 歳の農家であり金採取の労働者です。9 人の子どもがいましたが、現在3 人だけ生きており、すでに結婚しています。6 人の子どもはインフルエンザ、水疱瘡、事故、高血圧で亡くなりました。3 人の子どもは小学校を卒業しましたが 金銭的な問題と、地理的に集落からとても遠いのもあり、中学校には行きませんでした。
現在、夫婦は2 人だけで暮らしています。
この夫婦はカンパル川で働いており、石と砂を運びだしそこから金を取り出すということをしています。2009 年の台風ペペンによって地域が混乱した時に、金の採取を始めました。彼らの農地に水を供給する地域の主要水源が壊されてしまい、マテオさんの家族はもう自分たちの農地で働き続けることができなくなってしまったのです。
雨季の間、彼らは200 ㎡の土地で働きます。白菜とズッキーニと豆を植えて集落のなかで売り、余った分はバギオの卸売市場に送ります。時々、マテオ婦人は裕福な農民の大規模農地の手入れする仕事をします。これが夫婦の生き残るすべです。
彼らがコーヒーの植え付けを計画したのは、野菜よりも長く生えているからです。それに、彼らが収穫できる
までには長い時間がかかるにしても、野菜よりも農地への投資が少なく、農地を維持するのも少ない労力で済むのです。マテオ婦人はコーヒーには薬のような価値があると信じています。彼女は、彼らのコーヒーは食料品店のインスタントコーヒーと違って、自然に作られているので、コーヒー豆から焙煎したコーーヒを飲んでいるコロスにいる高齢者は長生きしているということに気付きました。対照的に、コーヒーは高血圧を引き起こすという別の情報もあります。彼女はまたコーヒーには健康促進の効果があることも付け加えました。

提供されたコーヒー農園の所在地:
土地面積 (㎡): 5,000 ㎡
土地の植物: コーヒーと一緒に植えられるカラサン、
ひらけた土地にアルヌスと一緒に植えられるロノと草類

by cordillera-green | 2011-10-10 14:42 | 植林/アグロフォレストリー


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