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CGNのボランティア、アートコンペでグランプリ!!

 バギオは雨期が明けて気持ちのいいすがすがしい天気が続き、雨期の間にたっぷり湿気を含んだ布団やカーペット、ソファの虫干しの様子が自宅のベランダから見渡せます。私もカビだらけになった「カラバオ・ママ」のかごなどの虫干しを楽しんでいます。
 そんな中、CGNとその周辺はいろいろニュース続き。今度は、CGNボランティアのフィリピン大学バギオ校芸術学部4年生のヴィンス(この間までVince Torebio 改名して今はVince Navarro)君が、44th Shell National Student Art Competition Awards の2部門で受賞のニュース。このコンペは、ガソリンスタンドのシェルが主催しているもので、学生に対象を絞ったコンペではフィリピンで最も権威あるもの。ヴィンス君、水彩部門で審査員特別賞(Honorable mention),カレンダー部門でグランプリという、エントリーした二つの作品とも受賞する快挙です。
 いや、めでたい、めでたい。
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 実のところ、フィリピンのアート界を牛耳っているのは、お金持ちのボンボンが多いというのが現実。アートは働くなくても食うに困らないお金持ちの「道楽」みたいなところも、貧富の差の大きいこの国では否めません。
 そんな中、シングルマザーの貧しい母親に育てられ、小学校の時から市場でレジ袋を売り始め、その後、バーハム公園で観光客相手の花売り、ハイスクールでは近所のパン屋で買った「パン・デ・サール」をクラスメートに売って自活し、ハイスクール2年生(13歳)からは、親元を離れ、住込みのハウスボーイ(メイドボーイ)としてなんとか生き延びてきたヴィンス。花売り時代に目にしたポスターコンテストの賞金額を見て古着屋の片隅で古びたクレヨンを初めて買い、絵を描いてみたのがアートの道に入るきっかけだったそう。遊びに行くお金もなく、家族もなく、生き延びるに精一杯の日々の中で、絵が彼の生きがいになっていきました。そんなギリギリの生活の中でも将来に対する夢を捨てず、働きながらバギオ・シティ・ハイスクールでの勉強を怠らず、見事!!フィリピン大学バギオ校の入試にパス。大学では奨学金も得て、夢の芸術学部で大好きな絵を描き続けることのできる毎日だったそうです。

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 その彼が4年生の今、この権威あるコンテストでのグランプリ。シャイで、まじめで、控えめで、小さなコンテストで賞を得ても決して偉ぶらず、いただいた賞金や賞品は母親やまだハイスクールの弟にほとんど送り、「お世話になっているから」と甘やかされっぱなしのうちのキッズにまでおすそわけのお土産を買ってきてくれる心優しきヴィンス君です。
 実はヴィンス君はうちの子供たちのアートの先生でもあるのですが、子供たちは彼のことが本当に大好きで、毎週末、レッスンのためにうちに来てくれると、学校での宿題やら友達のことやら、何でも相談にのってもらっているみたいです。長男・嵐君は学校から出た宿題で、ヴィンスにインタビューし「貧困からの脱却」を題したレポートを提出して先生に褒められていました。いや、少しはヴィンスを見習ってくれ。

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 ↑ヴィンス兄ちゃんは、キカちゃんの最高の友達です!

 ほんとうに、おめでとう!! 賞金稼ぎの生活のためのアートじゃなくて、本物のアーティストへの第一歩だね。夢のアートの先生目指して、がんばれ!ヴィンス!

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  ↑「眞理子さんにお世話になっているので今度の受賞があった」
   と、絵をプレゼントしてくれました。うれしいねえ。なによりです。大切にします。


若干19歳のヴィンスの人生、全国紙にまで取り上げられてしまいました。
Budding artist with a social conscience
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by cordillera-green | 2011-10-28 08:29 | アート