2008年 11月 05日
昨日のブログで、ローデスと一緒に交通事故にあったレアのことをご報告するのを忘れていました。ローデスより一足早く退院したそうです。足の骨折がローデスのように複雑なものではなく、ギプスですんだということ。頭の手術の経過を見て退院したとのことです。 いちばん最近アーネルがレアにあったときには、 「ずっとダンターラン(彼女の出身の山の村)にいればよかった。タブックなんかに出てこなければよかった。そうしたら事故にあわなかったのに。。。」といっていたそう。 20歳の若いお嬢さんが、顔に傷を負い、頭の毛をそって生え際に大きくメスを入れる手術をしなくてならず、足ほうのもちゃんと歩けるようになるか不安、、、、気持ちを切り替えて、大学に戻ろうと思えるようになるには、まだ少し時間がかかることでしょう。 レアの病院での治療費については最終的にはトラックの運転手が10万ペソ近いお金をすべて払ったそうです。事故の原因は、一方的にトライシクルなのに。 アーネルに言わせれば、「トラックがそこにいなければ事故はおきなかった」からトラックにも責任があるというカリンガ的な考え方で、あとは、トラック側がトライシクル側と交渉し、どうやって治療費を取り立てるかなのだそうです。 しかし、ローデスの時には、あんなに頼んでもトラックとトライシクルあわせて、6000ペソしか持ってこなかったのになぜ?と思いますが、それも、カリンガならではの状況だそう。レアがカリンガ民族という民族のパシルというに民族グループに属しており、トラックとトライシクルの運転手もやはり、カリンガ民族のどこかの部族に属していたため、これは昔の風習にのっとって、部族対部族の争いに発展する可能性があるというわけです。 もし、部族間の抗争に発展すると、本人や家族だけでなく、村に住むすべての人が、復讐の対象となりうるわけで、罪のない人たちが巻き添えになる可能性があるというのです。さすがの運転手もそれだけは避けたかったらしく、事が大きくなる前に、借金するかなんかし、レアの分のお金はなんとか持ってきたというわけ。 ローデスの場合は、山岳民族の出身ではないので、この伝統風習の意識が働かず、言ってしまえば 「まあ、払わなくても殺されはしないだろう」 くらいの気持ちだったと思います。 いや不条理な。 まるで、暴力団間の抗争のようですね。しかし、暴力団でも民間人にはちゃんと賠償するのではないかしら? いや、恐ろしき社会です。日本がちょっと懐かしい。。。。
by cordillera-green
| 2008-11-05 16:34
| 奨学金
|
アバウト
フィリピンの環境NGO「コーディリエラ・グリーン・ネットワーク」の活動を紹介するブログです。。cordigreen@gmail.com by cordillera-green カレンダー
カテゴリ
全体 基本情報【問合せ&振込先】 植林/アグロフォレストリー 環境教育 みんなの未来予想図 新エネルギー 持続可能な農業 奨学金 環境イベント フェアトレード CGNスタッフ&オフィス 戦争 世界遺産の棚田 鉱山開発 映画「クロスロード」 山岳民族の暮らし 緊急支援 被災地復興事業 アート コーヒー 国際交流 メディア報道 古着 スタディツアー ニュースレター その他 シェア&ゲストハウス tala 未分類 最新の記事
以前の記事
LINK
フォロー中のブログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||