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カテゴリ:植林/アグロフォレストリー( 42 )


2019年 10月 08日

コーヒー育苗による森林保全事業 2018-2019報告③ 受益者と担当した森林官の感想

マンカヤン町バリリ村

マンカヤンには以前からコーヒーの木があったが、このプロジェクトは新しい取り組みだ。しかし、種まきから苗木ポットに移すまでの育苗は少々複雑だった。私たちは実生の苗から栽培することに慣れている。いままで私たち農家は何の手もかけず、ただコーヒーの苗木が自然に育つままにしてきた。プロジェクト受益者になってよかった点は、苗場での育苗が重要であることを知ったことだ。また、たい肥、有機肥料、化学肥料のいずれもが、苗木栽培を促すことを知ることができたことだ。

 わたしたちは苗木を大事に育てている。これらの苗が、新しい苗木づくりにつながるからだ。将来は、育てた苗木をコーヒー栽培に興味がある他のコミュニティに共有したいと思っている。バリリ村がマンカヤン町のコーヒーの苗木の供給源になることを目指したい。

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カヤン村

タジャン町は、昔、森林を守るバタンガンBatanganという 伝統システムがあったが、今それが町の条例として復活している。また、結婚するすべての夫婦は、植林をしなければならないという法律もある。カヤン西村では、毎年6月12日(注:フィリピンの独立記念日)に植林をしており、すべての家庭はカヤン村の共有林に植林をしなければならない。そのため、カヤン西村では、苗木を生産する苗場が必要なのだ。

CGNは、2年前に始まった事業で、共有林での植林だけでなく、私有地でコーヒー栽培をすることを住民に教え始めた。カヤン西村の行政も住民も私有地にも植樹をすることを推奨してきた。今回のプロジェクトで、そのための苗木を無料で手に入れることができるようになったのだ。

カヤンには以前はコーヒーの木があった。そしてコーヒー豆はお金の代わりとして砂糖との物々交換に使われた。しかし、いつのまにか誰もコーヒーを買わなくなり、コーヒーの木は手入れをされずに放られたままになっていた。しかし、住民たちはいま一度、違う品種のコーヒー栽培をし、コミュニティを豊かにしたいと思っている。コーヒーの木の面倒をちゃんとみてなるべく早く収穫を得る決意だ。

だが、コーヒーは他の植物と違い、入念な世話が必要な植物だ。夏の間の苗木は、水が不足し、ゆっくりとしか育たない。雨季の間は、コーヒーの木を食べる害虫が出るため、常に苗木の世話をする必要がある。それでもやはり、コミュニティにとって苗木生産は社会生活のサポートとなるであろう。育てだ苗木を環境資源省(DENR)が実施する他の植樹プロジェクトに販売することも可能だからだ。

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 アンバサダー村

(CGNが9年にわたって事業を行っているので)アンバサダー村コロス集落の住民は、アグロフォレストリーについてよく知っている。環境面、社会面においてアグロフォレストリーの重要さが分かっている。彼らは、環境保全のためにコーヒーを植林し、また一年の終わりの追加の収入源としてもコーヒーを栽培している。

ここの住民は苗場造りから収穫後の加工に至るまで、コーヒー生産に関する技術について知識がある。苗場造りも新しいことではなかった。しかし、それでも新しい品種の栽培には関心がある。その品種がたくさん実をつけ収穫量が多く、将来の暮らしの向上に役立つかもしれないからだ。

今回のプロジェクトを通し、苗木の質向上のためにも、まだまだ経験を積む必要があると感じた。過去にコミュニティを訪れてくれた山本博文氏、スマトラ島から訪ねてくれたガニ・サリバンGani Silaban氏もそうだが、今回講師を務めてくれたジャワのエコ・ポロムウィディEko Poromwidi氏から学ぶ機会をもてたことには、とても感謝している。コーヒーの品質の良しあしは苗木づくりが決定づける。いい苗木を植えることができたら、確実にその木はよく育つということを学んだ。

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森林官・リリー・ハミアスの感想

異なる地域、異なる標高、異なる文化の地域で活動することになったが、プロジェクトに対する誠意と意欲は共通しており、プロジェクト遂行は難しくはなかった。彼らのプロジェクトへの誠意を感じたので、苗場造成の困難を乗り切れると感じながらプロジェクトを担当してきた。彼らの文化は、彼らの仕事の仕方、そして育てている苗木にも影響していると感じた。

一方、コーヒーに関するある先入観やある程度の知識を持った農家と接するのは難しいと感じた。真によい品質の苗木を栽培したいと欲しているものは、きちんと細部まで気を使って仕事をする。ここでも文化は人の仕事の仕方に影響を及ぼすと実感した。

この苗場プロジェクトはコーディリエラ山岳地方で唯一無二のものである。この事業は、ほか地域のコーヒー農家、コーヒーに関する研究者に基礎的な情報を提供し、今後のコーディリエラ地方のコーヒーの品質向上に貢献することだろう。 

苗場における調査では、苗木が苗場でいかに生育するかを知ることができた。しかし、引き続き移植後の生育具合の観察を続けていくことに尽力したい。苗場における環境と、移植後の外の環境では異なっているからである。
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by cordillera-green | 2019-10-08 01:06 | 植林/アグロフォレストリー
2019年 10月 07日

コーヒー育苗による森林保全事業 2018-2019報告② エコ氏とアビイ氏による持続可能なコーヒー栽培セミナー

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以下は持続可能なコーヒー栽培と苗木づくりの実際についてのセミナーについてのレポートである。苗場を造成した3か所とバギオ市においてセミナーが行われた。

インドネシアの「KlasikBeans Cooperative」のエコ・プロノモウィディEkoPurnomowidi氏とアビイAbytar氏によって持続可能なコーヒー栽培についての講習会は行われた。エコ氏は持続可能なコーヒー生産について実際に行動に移している素晴らしい講師だった。

エコ氏は木の大切さについてまず概要を述べた。コーヒーもアグロフォレストリー・システムの中では、ほかの森林樹種と同じく樹木の一つにすぎない。樹木は含有している炭素が人間が作り出した公害を吸収し、人間のために酸素を供給する。樹木はあらゆる生物が排出する毒を吸収する空気清浄機の役割を果たしている。樹木は多くを与えているにも関わらず、そのことは人間には無視されているといえる。

「あなたのことをサポートしているものについて忘れてしまったら、あなたに成功はないでしょう。いつも心を込めて小さな自分にできることをしましょう」。

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エコ氏はアグロフォレストリーについての考えも共有してくれた。

「アグロフォレストリーについては、計画をきちんと立てることが必要だ。注意深く計画を立てたら、私たち人間もそのシステムの一部となれる。しかし、そうしないとアグロフォレストリー・システムの中に入らない物たちが出てきてしまう。このシステムを実行するには、他者(人、植物、動物など)について考慮することが必要だ。そうしたら、環境のなかですばらしいシステムを実現できる。持続可能性を考えるときに避けられない10の要素が以下だ」

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1.社会性と環境

他の農家と相互に学ぶ事は非常に大切である。それぞれの異なる考えや長所を活かすことができるからである。しかし、それは他人の助けとなりたいという気持ちがなければできないことである。

 

2.生態系の保護

植林や苗木供給のための苗場づくりなどの環境保全活動は、一農家の利益だけではなくまた、野生動物の生息地、食糧や酸素などの供給源の確保のためにも必要である。地球は、生き物すべての住処であり、何か一つが欠けると、ほかの生き物たちに影響が及ぶのだ。

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 3.野生生物

野生生物は大きな動物だけでなく、昆虫や微生物、小さな哺乳類の動物、鳥類も含まれる。小さな昆虫にも生態系において非常に重要で大切な役割がある。野生動物の保護は、こうした小さな生き物を守ることから始まるのである。

 

4.水保全

水源涵養は、人間のみならず全ての生き物が生きていくために必要なことである。水源を維持するためにはさらなる植林が効果的だ。農業における農薬の使用は水を汚染し、人間の健康と環境にとって)有害である。水を大切にしよう。

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 5.平等な扱い

全ての農家と人間は平等な扱いを受ける必要がある。共に学ぶためには、尊敬の心と相手の意見に耳を傾けることが必要だ。平等な扱いは、すべての子どもたちに、物事がどのように機能しているかを学ぶ場を与える事も含まれる。子どもたちはこういった場で、目で見て学ぶ事ができるのだ。

 

6.健康と安全

すべての人の食は農家によって作られている。農家がコーヒー、米、野菜などを生産しているのだ。農家はすべての消費者のために安全な食を作らなくてはならない。

食の安全は農家から始まるべきである。食の安全は、人間と環境のために、オーガニック、もしくは環境にやさしい肥料を使用した農園から始まるべきである。

 

7.コミュニティ関係

あなたの見聞を共有することは、他の農家の助けとなる。

教えることで、教えられた側もまた学んだことを共有したくなる、その結果、きょう数された側もまたより良い「先生」になるのだ。

 

教えることで、教えられた側もまた学んだことを共有したくなる。その結果、共有された側も、より良い「先生」となる事ができる。つまり、知識は共有を受け入れたすべての人に行き渡り、知識の継承につながるのだ。

 

8.総合的作物管理技術(ICM

これは、同じ地域で農業と林業を組み合わせて栽培するアグロフォレストリーと似ている。作物の統合的作付け(注:多品種を混栽すること)はコーディリエラ地方の習慣であるが、商業農業の推進により、この習慣は消滅してしまった。コーヒーをほかの作物と一緒に統合的に栽培することは追加収入となる。どういう作物を統合して植えるか、

病気や害虫予防など目的による。様々な作物を統合的に栽培することは、よい農法)といえるだろう。

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 9.土壌管理

栄養分が作物に吸収され、水は灌漑施設によって川に流され、土壌もやせ続けている。土壌の質を保たなければ、コーヒー及びその他の植物に影響を及ぼす。土壌に使用するものは同時に、私たちが口にするものでもある。そのため、土壌を生き物として扱わなければならない。

 

10.廃棄物の管理

農家はゼロ・ウェイストを実践し、生分解性の廃棄物は土壌に戻す必要がある。可能であれば、廃棄物を再利用する。土壌の質はコーヒーのカッピング(※香味評価)にも影響を及ぼす。

 

以上の10の原則は、環境とコーヒー生産に関わる全ての人々の幸福の維持につながる。苗場造り、堆肥作り、土壌と水保全、人間の幸福などの保全はまた、コーヒーの品質に集約されると言えるのだ。

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by cordillera-green | 2019-10-07 23:52 | 植林/アグロフォレストリー
2019年 10月 07日

コーヒー育苗による森林保全事業 2018-2019報告① 実験苗場と苗木づくり

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コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)では、京都のNGOマナラボ 環境と平和の学びデザイン」とともに、「フィリピンのコーヒー育苗による森林保全事業」を、2018年―2019年にかけて実施しました。今回の事業はタイトルの通り、コーヒーの苗木づくりに焦点を当てたものです。(国土緑化推進機構 緑の募金公募事業/WE21コーヒーの森連絡会サポート)

 

CGNがアラビカ・コーヒーの木の最初の試験的な森林農法による植林をキブンガン町でしたのは2006年です。そのころ、コーディリエラ山岳地方では市場経済が入り込みはじめ、野菜栽培を行うための森林破壊がすごい勢いで進んでいました。森林破壊を食い止めるにはどうしたらいいかと官民を挙げて試行錯誤を繰り返していました。

バギオ市のお隣のラ・トリニダード町にある国立ベンゲット州大学Benguet State UniversityBSU)の高地農法システムと森林農法研究所Instituteof Highland Farming Systems and Agroforestry (IHFSA)では、コーディリエラ地方、特にベンゲット州に多い松(ベンゲット・パイン)の木の下でも、アラビカ・コーヒーが成長するというリサーチ結果がありました。環境に大きな負荷を与えないで、先住民の生計を助ける作物がないかと切り札として「アラビカ・コーヒー」が着目され始めたのです。

https://philcoffeeboard.com/learning-from-seed-to-cup/

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CGNBSUのマカネス・ヴァレンティーノ教授の指導に従って、2006年、イオン環境財団の助成を受け、キブンガン町サグパッド村に6000本ほどのアラビカ・コーヒーの苗木をベンゲット松の木の下などに植え、その生育具合の観察を始めました。

そのころキブンガン町では、大量に栽培されているという違法な大麻に代わる作物として、自治体もアラビカ・コーヒーの苗木の支給を始めていました。環境保全を目的とした環境資源省(DENR)、換金作物の栽培を目的としている農業(DA)もコーヒー栽培を推奨し始め、かなり多くの苗木がキブンガン町のいたるところに植えられたと思います。

それから早くも13年がたちます。サグパット村であの時私たちが支給した6000本のうちのどのくらいが生育しているかはわかりませんが(他団体から支給された苗木と区別がつきませんから)、キブンガン町ではアラビカ・コーヒーは一つの大きな産業となっています。すべての農家がコーヒー栽培に熱心だったとは言えませんが、一部の農家ではかなりの量を収穫をできるまでになりました。


CGNでは、キブンガン町以外にもアラビカ・コーヒーの栽培事業を拡大し、ベンゲット州カバヤン町、トゥブライ町、カパンガン町、マウンテン州バーリグ町、タジャン町などでもアラビカ・コーヒーを中心としたアグロフォレストリー(森林農法)による栽培指導を行ってきました。イオン環境財団には現在に至るまで毎年助成をいただいてこの事業をサポートしてもらっているほか、神奈川県のNPO法人WE21ジャパンにも継続的にサポートをいただいています。もやいネットなど、日本のパートナーNGOを通して国土緑化推進機構・緑の募金からのサポートも何度かいただきました。


事業地で収穫が始まってからは、収穫したコーヒーの実の加工指導も事業内容に加え、品質のいいコーヒーを生産するための技術指導やコミュニティで共有できる小さな加工機材や乾燥資材の提供も行ってきました。たまたま2014年からBSUに森林農法とコーヒー栽培を学びに来ていた山本博文氏には、留学中の2年間、ほんとうに多くのことを教えていただき、彼の指導で山岳地方のコーヒー栽培は大きな進歩を遂げました。

日本のフェアトレード会社への生豆の輸出も始まり、2019年は良質な生豆5トンを輸出するまでになりました。

しかし、10年以上コーヒー栽培に携わっているスタッフにはジレンマもありました。当初予測していた生産量には遠く及ばないのです。いったい原因はなにか?

私たちはもう一度、BSUに指導され私たちが行ってきたアラビカ・コーヒーの栽培の仕方を見直してみようということになりました。


最初は疑心暗鬼に始めたコーヒー生産が収入に結び付くということが証明されはじめ、いまも多くの農家が新たにコーヒー栽培に乗り出しています。CGNをはじめ、地方自治体、農業省、環境資源省、そして加工に関わる通称産業省(DTI)も多くの山岳民族の農民へのサポートを継続しています。

いまからでも決して遅くありません。農家の人たちの努力が報われる地域にあったコーヒーづくりを目指しての仕切り直しです。同時にコーヒー栽培がブームになっている今、現在残っている原生林を破壊して、コーヒー栽培を始める人がいないよう、アグロフォレストリー(森林農法)についてもう一度見直し、環境保全型の栽培を指導していこうということになりました。


NGO「マナラボ 環境と平和の学びデザイン」(京都市)は、私たちの置かれている状況を理解して協力を申し出てくれました。マナラボとともに地域にあった品種を選び、地域の厳しい気象・地理条件でも生き延びることのできる丈夫なコーヒーの苗木の育成事業と、環境に負荷が少ないアグロフォレストリーによる栽培指導が始まりました。(国土緑化推進機構 緑の募金公募事業)


以下は事業を担当したフォレスター、リリーからの報告です。

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*****

 環境保全に取り組むNGOとして、本プロジェクトではコーヒーをアグロフォレストリー・システムで栽培し、土壌と水質の保全と保護を行うと同時に、コミュニティの生計を助けることを目的としている。ゆえに、当事業では品質の良い苗木と認証のあるアラビカ・コーヒーの実験的な生産を行った。

当事業ではそれぞれ気候条件の違う3つのコミュニティで実験苗場を作った。

 

●コミュニティの選考

 計画では、苗場の造成地は、標高が高いところ(1600メートル)、中くらい(1400メートル)、低いところ(1000-1100メートル)としていた。それに基づき、標高が高いところはベンゲット州マンカヤン町バリリ村、標高が中くらいのところはベンゲット州トゥブライ町アンバサダー村。標高が低いところはマウンテン州タジャン町のカヤン村とした。

 標高の一番高いマンカヤン町バリリ村は通常午前11時には雲が出て、午後にはよく雨が降る。温度は15-22度くらい。トゥブライ町アンバサダー村はバリリ村に比べると、湿気は少なく、雨季でも雨の多くはない。気温は15-26度くらい。タジャン町カヤン村は暖かいが、早朝は気温が下がる。とくに乾季は湿度は低い。

 

●苗場(現存している苗場)へのカティモールの実験的育苗

地域の気候に合っているのんではないかと山本氏の推薦があったカティモール(当地域ではモンドノーボと長い間呼ばれてきた)という品種の苗木の実験的栽培を行った。カヤン村とアンバサダー村の現在使われている苗場にスペースがあったため、そこを利用した。マンカヤン町バリリ村には苗場はなく、すべて新しく建設した。

 

カヤン村とアンバサダー村では直径3インチ×高さ10インチのビニールポットに苗を育成した。ポットの中には通常ベンゲット州国立大学の指導に基づき、堆肥50%と土壌50%を混ぜたものを使用した。苗場では黒ネットで日照を50%に調整した。   

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<観察結果> 

二つの苗場とも初期ステージでの発育がよく、堅牢に育っていた。 しかし、苗木生育の後期ステージでは生育スピードはおそくなり、アンバサダー村の苗場では葉枯れや病気が観察された。栄養分はすでに苗木に吸収されており、葉枯れと病気は苗木を弱らせている要因である。こういった事例には苗木の生育を助ける処置が必要になる。

カヤン村では、豚の尿を水で希釈して1週間に一度スプレイしていた。また、ミミズ堆肥の施肥も行った。これらは移植までにコーヒーの苗木が必要としている処置である。堆肥のみでは十分でないと考えられる。苗木への継続的な処置が、のちのコーヒーの順調な生育には欠かせない。

               

標高が高低によるカティモールの苗木の生育状況の比較も行った。二つの苗場とも苗木の移植前までの生き残り比率は高かった。 

標高の高いアンバサダー村の苗場の苗木のほうが、追加の処置をしなくても苗木の葉と新芽がつるつるとしていた。しかし、標高の低いカヤン村の苗場の苗木のほうが生育は早い。カヤン村の苗木は1-1.5フィートに生育していた時に、アンバサダー村の苗木は1フィート以下であった。

上記のような処置は苗木の生育のサポートになる。生育状況の比較をするために、苗木の根のシステムの処理はこの実験では行わなかった。カティモールは、病気に敏感であるが、日陰で元気に生育していることが観察された。移植後の生育状況をさらに観察することが求められる。

 (この観察は、20188月から20196月に行われたものである)

 

 ●実験苗場のための種の入手と苗床への種まき

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ラオスからの証明書のある種の入手は事情により20194月になってしまった。コーヒーの種は、ラオス・コーヒー・リサーチ・センターから入手した。

以下がコーヒーの名称である。

1. H373

2. F5

3. C166 

4.P88

5. P 86  

6. P90

7. ST113 

8. B02

9. F5

10. T8667

11. T5175  

12.LC1662

13. Y 

14. G1702

15.H377  

16.H528

 

上記の種は2019618-19日に、マンカヤン町バリリ村の標高1600メートルの苗場に、527日にマウンテン州タジャン町カヤン村の標高1100メートルに作られた苗場に、522日にトゥブライ町アンバサダー村の標高1400メートルの苗場に蒔かれた。

 それぞれ、発芽率は60%(バリリ村)、70%(カヤン村)、80%(アンバサダー村)である。苗場で種をまくときに、バリリ村とカヤン村では、コーヒーの品種別にタグをつけて種をまいたが、アンバサダー村では種まきを担当した現地の農家が観察実験の意味を解さず、品種を分けずに種まきを行ってしまった。

入手した種の品質が悪かったのは、保存の仕方にあると予測される。コーヒーの発芽は収穫後6か月がもっともいい時期とされているが、種まきまでの保存の時期が長すぎた。また、ビニール製袋に長い時間保存されていたため、一部の種は腐ってしまっていた。種もまた生き物である。慎重に取り扱われるべきであった。

              

カティモール種の種はベンゲット州国立大学で購入した。カティモール種の種は苗床にマンカヤンに2019315日、カヤンで201935日、コロスで524日に蒔かれた。 

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種まきの日と発芽の日

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  種まきの時期、気候の違い、そして種が含んでいた水分の違いが、発芽までの時間に影響を与えている。一般的にコーヒーの種は雨季で1か月くらいで発芽し、乾季では2か月前後で発芽する。

カティモール種は、発芽した種の観察を通して、三地域すべてで栽培に適しているということができる。発芽した苗木のポットの中に用意した培土の違いによる生育状況は以下である。培土の種類別に最低200個を栽培している。

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以下の培土で生育を観察した。標高の違いによる平均的成長の具合(㎝)

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20197月時点で、カティモール種の苗木は元気に健全に生育している。マンカヤン村、カヤン村、アンバサダー村で育成中の苗木の高さはだいたい3-4インチである。中には2インチのものもある。

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 強化剤と農薬をかけた苗木に成長は見られなかった。苗場に苗木があるうちは引き続き観察を続ける。移植が行われたのちも、継続して気候条件の違いによる生育助教の違いの観察を行っていく。

 

●苗木育成のための苗場の造成

 バリリ村では苗床で種まきを終えたのちに、苗木場の造成を行なった。バリリ女性組織、ブギアス地区刑務所勤務の兵士と警察が土地提供者とともに造成作業を行った。バリリ女性組織がポットへの土入れの作業を行った。2019612日は13人の刑務所の職員と6人のCGNのスタッフとボランティア、656日は10人のベンゲット州国立大学森林学部の学生とCGNスタッフ2名で作業を行った。ポットへの土入れ作業はその後も土地提供者とボランティアによって継続された。

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アンバサダー村では、種まきに先んじて新しい苗木場の造成が行われ、20196月に完成した。土入れ作業はアンバサダー村の農民組織MOAPAメンバーとベンゲット州国立大学の学生4名によって、2019656日に行われた。その後、苗床に蒔いた種が発芽し、ポットへの植え替え作業が行われた。

 

カヤン村の実験のための苗場は個人所有の苗場の中に造成された。ラオスから入手した種の発芽率は30%にとどまっているが、引き続き観察を行っている。大量の苗木を生産するための苗場はベンゲット州カパンガン町でダイユコン農民組合を受益者とした。

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 2019年7月現在、バリリ村では1万本のカティモールの苗木が育成されている。ラオスから入手した種は苗床で発芽したところで、まだポットに植え替えられておらず、本数はわからない。

アンバサダー村でも1万本の苗木が生育中。ラオスで入手した種は発芽したばかりでまだ植え替えられていない。カヤン村では2000本のカティモールを育苗中。ラオスから入手した種は現在ポットに植え替え中である。


BPI(植物産業局)への苗場登録申請は延期となった。最低25,000本の苗木ポットがなくてはならず、最低1年間運営が行われていたという経歴が登録の条件であり、それを満たせていないためである。現在育成している苗木の数は各苗場とも約1万本であり、まだ1年が経過していない。今後、条件が満たされ、苗場の管理組織が望んだ場合、登録手続きを自主的に行うことになる。

 

●苗木づくりに関する講習会開催

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 この講習会は本事業を担当するリリー・ハミアスによって、2018712日(カヤン)、727日(コロス)、2019215日(マンカヤン)において開催した。主な講習内容は以下である。

<プラスチック製のポット> 

アラビカ・コーヒーの苗木づくりに適したポットの大きさは、3×3×10インチである。このサイズは森林樹種の苗木づくりに使うものより大きなものである。コーヒーはポットに植えた後、約6か月(クラシック・ビーンズ)から1年(BSU)で植樹地に移植可能になる。ポットの中で生育しすぎるとコーヒーの苗木の根はカールしてしまい、移植時に根の剪定が必要となる。茎と根の長さの比率を観察することが必要だ。

 <ポットの中の培土>

インドネシアのコーヒー専門家が強調しているように、コーヒー生育の基礎となる根はたいへん重要だ。

ポットに入れる培土はふるいにかけて使う(石や大きな土の塊、茎などを取り除くため)。そうすることで根はまっすぐに伸びる。ポットの中の培土は堆肥とまぜ、水をかけたときに土が固まらないようにすることが必要だ。

 <日陰を必要とするコーヒーの苗木> 

苗場は、苗木の葉が焼けるのを防ぐために、日陰を必要とする(黒ネットや木の葉によって)。日陰によって、葉枯れを防ぎ、苗木を弱らせないようにし、病気になることを避けさせることができる。コーヒーの木は生育に50%の日陰が必要だ。

 <種まき>

コーヒーの種は平らなほうを下向きにおいて蒔くことが必要だ(胚の部分が土に触れるように)。そして線上の溝を作って、まっすぐに穴をあけて種をまく。蒔く種にダメージがあってはいけない。病気のない種を選ぶ。ピーベリーも種には適していない。シェル豆(空洞になっている豆)も種には使ってはいけない。以上もエコ氏の講習会で説明された。

               

●コーヒーの古木の更新剪定(リジョビネーション)について

 コーヒーの古木の更新剪定は、トゥブライ町アンバサダー村のフェリー・ダミーロ氏のコーヒー農園で、試験的に2018723日―25日と201961112日に行われた。2018年には約30本、2019年には約40本の、20年以上たっているコーヒーの古い木を更新剪定をした。

20187月は、農園の持ち主、コロス集落の農民組織MOAPAのメンバーと4人のボランティアの学生によって作業が行われた。20196月は、農園主とMOAPA代表のエドウィン・ビサヤ氏と3人の学生ボランティアによって行われた。2回ともボランティアの学生はベンゲット州国立大学農学部の学生で、農園主の指示で更新剪定を行った。現在までに、更新剪定をしたコーヒーの木のうち100%が生存し、新たな芽が出てきて、フェリー・ダミーロ氏が管理をしている。ダミーロ氏の農園が更新剪定をした木としていない木を比較するための格好のサイトとなっている。

 

●植樹活動

 植樹活動はCGNの活動のコアをなすものであり、毎年可能な限りコミュニティにおいてパートナー団体やボランティアとともに植樹を行っている。植樹活動は苗場を造成した3つのコミュニティで実施した。カヤン村での植樹は201881819日に実施され、12人の日本人学生がカヤン村の住民の植樹をサポートした。学生たちはサミュエル・サヨグ氏の土地で植樹を行った。アンバサダー村では、2018811日に日本人ボランティア学生と組織メンバー6人で植樹を行った。2019622日にも5人の日本人ボランティアと4人の組織メンバー、CGN3人のスタッフで植樹を行った。バリリ村では、15人の警察官がCGNが寄付した苗木の植樹をおこなった。

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by cordillera-green | 2019-10-07 22:02 | 植林/アグロフォレストリー
2015年 05月 20日

植林シーズン到来!村人たちと木を植えましょう。 バギオからのお手軽日帰りツアーで植林体験!



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植林は植え替えたばかりの苗木が新しい環境になじんで根を張りすくすく育つためには水やりが必要なのですが、山岳地方の山の村の傾斜の険しい植樹場所で人の手で水をあげるのはまず無理。
そこで、植林シーズンは「雨季」となります。
バギオはそろそろ雨季の始まり。そこで、シェア&ゲストハウスTALAとコーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)で植林体験ツアーを企画しました。
植林したいと思っていたけど、なかなか日本にいたらそんな機会がない!
というみなさん。フィリピンだから、気軽に楽しく植林体験できますよ。
山岳地方の村の人と一緒に植林するので、フィリピンの山の村の普通の暮らしを垣間見るチャンスかも。

お問い合わせ,お申込みはシェア&ゲストハウスTALA 飯島MAYまで。
tala.guesthouse@gmail.com
0999‐697-0197



by cordillera-green | 2015-05-20 09:01 | 植林/アグロフォレストリー
2015年 03月 31日

虹のかかる村・アンボンドランでの植林プロジェクト1年目を終了しました。

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イオン環境財団から助成をいただいたCGNの植林プロジェクト。2014年度はバギオから車で約2時間のベンゲット州トゥブライ町アンボンドラン村で実施しました。アンボンドランはイバロイ族の言葉で「虹のかかるところ」という意味だそう。カパンガン町との境に近い小さな村で、まだ森や美しい渓谷の残るところですが、森林破壊が進行していて乾季には水不足になることもあるそう。ほとんどが野菜畑に転換してしまっているもののまだわずかに残っている田んぼに水を供給するためにも水源林の保全と回復が大事と、村人と町役場が一つになって共有林とそれぞれの私有地に植林を行いました。
村人たちが自らの意思で育てる森とするため、アグロフォレストリー(森林農法)によるアラビカ・コーヒー栽培を指導し、緑化とともに森から収入が得られ、村人たちの暮らしの助けになる森づくりプロジェクトとしました。
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○アグロフォレストリー(森林農法)による水源林の再生と保全
29633本の苗木を購入し、事業の受益者である住民団体「Citizen for Ambongdolan for the revitalization of the Environment(CARE)」メンバーとメンバー以外の住民を指導して植樹を終えた。内訳はナラ8,973本、ベンゲット松7,986本、アルノス3,541本、コーヒー9,163本。毎月最終金曜日を「植樹の日」と定め、コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)のスタッフやボランティアも参加して、6 ヘクタールの共有水源地への植樹を完了した。共有水源地に植樹したのは、3,500本のコーヒーと2500本のベンゲット松の苗木である。残りの苗木はCAREの26名の受益者とアンボンドラン小学校に配布し、合計約10ヘクタールに植樹に適した雨季(6-9月)に植樹を完了した。2015年3月現在の植樹地のモニタリングでの調査によると、コーヒーの苗木はほぼ全部が順調に生育中、ベンゲット松は例年に比べ乾季の到来が早かった影響で30%ほどが枯死。ナラは約15%が枯死した。乾季中にナラの葉はほどんどが落葉した。

○苗木場の設置
トゥブライ町自治体環境課、アンボンドラン村、受益者団体「CARE」と協議の上、既存の苗木場を拡張し有効利用することとした。資材の提供と苗木作りの指導をCGNの担当スタッフの森林専門官が行い、4500本の苗木の生育を開始した。生育後、枯死した苗木の植え替え、自主的な植樹地の拡張などに使用される予定である。
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○研修旅行と講習会の開催(2回)
以下の内容で実施した。
① 2014年6月13日 ベンゲット州コロス集落26名のCAREのメンバーとトゥブライ町自治体職員3名が参加し、コロス集落のアグロフォレストリーによるコーヒー栽培のモデル農場を訪問し、2グループに分かれ、コロス集落の農民リーダーであるダミーロ夫妻による研修を受けた。苗木作りと育成に役立つミミズ堆肥の作り方、苗木育成・管理に有効な簡易な木酢液採取施設の作り方などを実践を交えて指導した。また、コーヒーとアルノスなどの木に加え、そのほかの果樹などの樹種やサトイモ、サツマイモなどの換金作物を混栽したアグロフォレストリー(森林農法)のモデル農場を実際に見学し、事業地のそれぞれの植樹地における栽培計画を立てた。また、インドネシアにおけるコーヒー栽培のメンテナンス方法のビデオを鑑賞し、移植後の植樹地におけるメンテナンスの実際を指導した。    
②2015年1月30日&31日 ベンゲット州ラ・トリニダード町ベンゲット州国立大学(BSU)アグロフォレストリー・モデル農場ベンゲット州国立大学(BSU)教授のバレンティン・マカネス教授を講師に迎え、植樹したコーヒーの苗木の病気・害虫対策、生育後の木の若返り、剪定などのメンテナンス方法を指導した。受益者団体「CARE」とアンボンドラン村の住民リーダーの計12名が参加した。

○小学生対象の環境教育(2回)
環境保全の重要性を伝え、水源林保護の意味を学んでもらい、植林に対する意識と意欲の向上を目的としてアンボンドラン内の二つの小学校で環境教育ワークショップを開催した。
① 2014年7月25日 アンボンドラン小学校森林の役割、植樹した森の生育のプロセスなどを学ぶ体験型ワークショップを開催。地球の危機的環境状況をわかりやすくアニメで表現したビデオ「タートル・ワールド」も上映。3-6年生の19人と教員が参加した。
② 2015年3月21日 ランビス・プライマリー・スクールアンボンドラン小学校の分校で山中にあるあるランビス・プライマリー・スクール(幼稚園と小学校1-3生のみの学校)で野外自然教室を開催した。13人の児童、9人の父兄、1名の教員が参加し、森の中を歩きながらアクティビティを行った。2回のワークショップとも、サステナブル・アカデミー・ジャパンの野外教室指導者養成講座を修了したフィリピン人ファシリテイターが指導に当たった。 

○環境メッセージ入りの看板の制作と設置受益者である「CARE」メンバー全員(26名)から環境保全を伝えるスローガンを募集し、その中から3つを選考し、事業紹介(事業名、事業地域、助成団体と実施団体の名前を記載)の看板に加えた。事業終了後も住民たちが環境保全の意識を持ち続け、自主的に植樹地の管理、メンテナンスを継続することを期待して村内4か所に設置した。
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by cordillera-green | 2015-03-31 18:42 | 植林/アグロフォレストリー
2014年 05月 11日

サグボ村での2年間のアグロフォレストリー植林プロジェクト終了しました

 イオン環境財団の助成をいただいたベンゲット州カパンガン町サグボ村での水源保全と再生事業は2014年3月末に終了しました。サグボ村のパートナー団体の「Dayukong Association(DAI)」は、在バギオの老舗NGO「ショントク財団」を通して、神奈川県ののNPO「WE21ジャパン」と事業を行ったことがあり、組織運営がきちんとされていて、コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)がかつて実施してきた事業の中でも、もっともスムーズに進行した事業といえると思います。
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 また、サグボ村がバギオから2時間強と比較的近いこともあって、バギオの英語学校で学ぶ日本人生徒さんたち、フィリピン大学バギオ校のエコクラブの生徒さん、また、日本からのスタディツアーのみなさんなど、外部の多くのボランティアの方たちが参加し、支えてくれた事業でもありました。
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サグボ村の植林事業では、1年目の2012年度にDAIメンバーの28名(家族)によって、28,000本ガ植えられ、2013年度には、ベンゲット松5,200本、アルノス12,480本、カリエンドラ6,290本、竹500本、アラビカ・コーヒー18,970本の計43,440本を追加しました。たいへんな数ですが、サグボ村の住民はカンカナイ族という北ルソンの先住民のひとつで、伝統の互助システム「アルヨン」の習慣を今も実践していて、手の足りない植樹地は協力し合って植樹作業を終えました。
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 サグボ村は北ルソンの主要河川のひとつ・アンブラヤン川の水源でつい最近まで深い原生林に覆われていたのですが、市場経済が急激に入り込み、人々は現金収入を求めて森を切り開き、焼き払い、サヨテ(はやとうり)の棚にかえてきました。
 サヨテは地元の人には「グリーン・ゴールド」と呼ばれる人気の換金作物です。どんな急峻な斜面でも針金と竹で簡易な棚の骨組みを作れば栽培でき、あまり手をかけなくてもどんどん成長します。年間を通して収穫でき、農家の人にとっては年間を通して収入を得られるというメリットがあります。一方で、1キロあたりの価格は他の野菜に比べると安く、急な斜面を運ぶ作業はたいへんな重労働になります。棚を必要とするサヨテ栽培は、森をきれいに焼き払ったあとにしか作れません。しかし、「背に腹は変えられない」と、山岳地方では、貴重な森が住民たちの手ですごい勢いでサヨテ畑に代わりつつあるのです。
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 住民たちの生計向上にも配慮しながら、貴重な森林破壊を食い止め、サヨテに代わる現金収入源を紹介して、水源を守ろうというのがこの事業の目的です。サヨテの棚の下に、土を肥やすカリエンドラというマメ科の木、生長のはやいアルヌスというハンノキ科の樹木とともに、アラビカ・コーヒーの苗木を植え、サヨテで収入を得ながらコーヒーを育て、将来、コーヒーから十分な収入が得られるようになったら、サヨテ畑をコーヒーのアグロフォレストリー農場に全面的に転換しようという計画です。
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 2014年3月、事業最後のプログラムとなる講習会と事業引渡しのプログラムを行いました。たまたま、石川県のコミュニティ・トレードショップ「アル」のオーナー・小浦むつみさんがフィリピン訪問中で、お店で扱っているフェアトレードコーヒー”シサム・コーヒー”のふるさとを見たい」とはるばるサグボ村まで足を伸ばしてくれました。ショップで熱意を持って販売してくださっている方との栽培地のモニタリングは「想いにはコーヒーの味や品質の形でお返しするしかない」と、身の引き締まる気持ちでした。
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(小浦さんのブログ「コミュニティトレードショップ・アルのフェアトレード日記」でもサグボ村訪問のレポートをしてくれています)

シェイドツリーがなく、直射日光を浴びているものの中には、葉がおちてしまったものも見られましたが、苗木たちの生育状況は概して良好。
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DAIの事務所裏に作られた苗木場はよく手入れされ、植え替え用のコーヒーの苗木がすくすく育っていました。
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 事業では、苗木の配布と植樹に加え、さまざまな講習会も開催してきました。
 2014年1月には、地域全体の関心を高めるためにハイスクールでの環境教育ワークショップを開催しました。全校生徒の250名が参加。CGNの環境教育ファシリテイターたちが勢ぞろいし4つのチームに分かれ、ゲーム、アート、ビデオ素材などなど、さまざまな手法を使ったワークショップを開催しました。
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 ハイスクールからは、校庭にあるステージの環境保全のメッセージをこめた絵を描いてほしいとリクエストを受け、CGNのボランティア・アーティストたちが卒業間近な4年生と一緒にじっくりと時間をかけて絵を描きました。
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 日本から訪問してくれた環境活動家でミュージシャンの野澤隆氏(ジイさん)、環境教育ファシリテイターのアキちゃんも飛び入りで参加。楽しみながら環境の大切さを学ぶことができました。
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 3月末の最後の講習会は、現在、ベンゲット州国立大学に留学中のコーヒー栽培研究者の山本博文氏を講師に招き、インドネシアのバリ島とスマトラ島のコーヒー栽培方法を紹介してもらいました。また、今後コーヒーの成長とともに問題になる可能性のある病害虫対策について事業担当のレナート・ギリンゲンが講習を行いました。
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 どんな植林事業でもそうですが、植えるより育てるのがたいへんです。植えるのは1回だけですが、育てるのは一生、あるいは何世代にもわたって継続していかなくてはなりません。この事業に限らず、CGNが学校などでの子どもたちに対する環境教育にこだわるのは、大人が植えた木を子どもたちが育て、またその子どもたちに伝えていくという、地域や世代をこえた大きな枠組みで環境保全を考えてもらいたいからです。
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 事業最後の炎天下での視察の最中にも、畑に代えるために燃やされたばかりの木々を目にしました。「今日・明日の暮らしのためのお金」か「次世代に残す資源」か、住民たちは毎日毎日苦渋の選択を突きつけられています。誰も喜んで森に火を入れたりはしていないのです。ここは彼らの土地、最後の判断は彼ら自身が下すしかありません。よりよきコミュニティの未来のために、私たちよそものが彼らに投げかけられることはほんの小さなことかもしれませんが、ちいさな疑問が、議論を生み、動きとなって、よりよい選択のための住民自身が歩みだしてくれることを祈っています。
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by cordillera-green | 2014-05-11 11:24 | 植林/アグロフォレストリー
2013年 10月 03日

ブギアスでの34000本の植林、完了しました!

 フェイスブックで、ちょこちょこと情報をアップするようになってから、ブログを書く情熱が失せている気がしますが、やはりCGNの活動の記録としてはブログもまめに更新しなくてはと思う今日この頃です。まにら新聞が発行する「ナビマニラ」のコラムのサイトにこのブログをリンクしていただけるという連絡をいただき、こんなにまばらな更新なのに。。と恐縮しています。
ナビマニラのHPはこちらです。
http://navimanila.com/column/other-topics.html

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 8月・9月は、CGN、TALAともものすごく来客が多くいろいろなことがありましたが、まずは2年間の事業をコミュニティの人々とのチームワークで無事終了した「ベンゲット州ブギアスにおける水源共有林の再生、及び保護事業」のご報告。この事業は日本のキープ協会が国土緑化推進機構の助成を受けて実施しているもので、コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)は現地パートナーとして事業の実施をお手伝いしました。
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 昨年7月から今年6月までに事業で植えたエリアは、ベンゲット州ブギアス町ブヤカオアン村Buyacaoanとレンガオアン村Lengaoanにまたがる共有水源林3ヘクタールと5ヘクタール、アンガレイゲイ村Amgaleygueyの共有水源林6.5ヘクタールの総面積14.5ヘクタール。
 ブヤカオアン村とレンガオアン村の植林では木が少なくなっていた共有水源林を木を追加する形で植林を行いました。一方、アンガレイゲイ村では、今現在野菜畑として使われているエリアに水源林再生のために植林しています。
 植樹した苗木の本数は
ベンゲット松 23,500本
アルヌス 2,500本
カリエンドラ 8,000本
で、合計34,000本
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 植樹に参加したボランティアは村内のボランティアが278名。外部からのボランティアが35名で全部で313名。アンガレイゲイ村ではCGN主催の植林ツアーに参加したバギオ市の英語学校で学ぶ生徒さんなどの日本人ボランティアも植樹に参加してくれました。
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 また、レンガオアン村で昨年設置した苗畑では、8000本のベンゲット松の苗木と2000本のカリエンドラを苗木の育成を行いました。また、ブヤカオアン村の苗畑でも3500本のベンゲット松と500本のカリエンドラの苗木を育苗中です。
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 事業を引っ張ってきたコミュニティ・リーダーからはこんなコメントをいただきました。
●はげ山に緑を回復したいという村の優先事業が現実のものとなり、国土緑化推進機構に大きな感謝の気持ちを表したい。
●日本からの援助と聞いて当初は山下財宝探しの下調査に違いないと疑っていたが、今は疑いが晴れた。疑念を抱いていたことを申し訳なく思う。

ははは、常に付きまとう山下財宝探し疑惑!です。

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↑植林地に向かいます!

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↑なんていったって働いたあとのご飯はうまい。

「Cordillera Today」「Zigzag Weekly」などのローカル新聞でも事業について紹介されました。
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ブギアスでの事業を終了し、キープ協会とのパートナーを組んでの植林は7月からはベンゲット州トゥバで実施中です。ブギアス町とは違って標高が低く、暑いトゥバ。植える木の種類も違います。
さっそく、バギオやクラークの英語学校の日本人ボランティアの人と一緒に植林しました。めちゃくちゃ楽しかった植林ツアーの様子はCGNインターンのレポートを読んでくださいね。

http://ameblo.jp/cordillera/entry-11614344708.html

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by cordillera-green | 2013-10-03 11:17 | 植林/アグロフォレストリー
2013年 06月 27日

木を植えましょう! 大好評のCGN主催・植林体験ツアー、今シーズンの募集始まっています

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 フィリピンは雨季に入って植林シーズン本番です!在バギオの環境NGO「Cordillera Green Network(CGN)」のフォレスター(森林官)も猫の手も借りたい忙しさ! 

 CGNでは、ぜひフィリピンに住んでいる日本の方にもこの機会に植林を経験してほしいと、毎年おもに英語学校で学んでいる在比日本人のために植林体験ツアーを企画しています。

 ただ今募集中は以下のプログラムです。

●6月29日(土)行き先:ベンゲット州ブギアス町アンガリイゲイ村
●7月6日(土)行き先:ベンゲット州カパンガン町サグボ村
●7月20日(日) 行き先:ベンゲット州トゥブライ町アンバサダー村コロス集落

 村の人と一緒に木を植える経験は、またとないフィリピンでの思い出になるでしょう。英語学校で学ぶ生徒さんにとっては、英語を使てのコミュニケーションの実習にもなりますね!! 絶対に旅ではいけない先住民族の山の暮らしを体験できるのもCGNのプログラムだからです。

 バギオ以外からの参加ももちろん大歓迎!  CGN運営のシェア&ゲストハウスTALAのお部屋をご用意いたします。
http://www.tala-guesthouse.org/

お問い合わせはCordillera Green Networkまで。
cordigreen@gmail.com
0999- 937-6221 山本

みなさんのご参加お待ちしています。
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by cordillera-green | 2013-06-27 14:25 | 植林/アグロフォレストリー
2013年 06月 26日

中学生の初めての植林体験。素直な体験談をありがとう!!

 CGNの植林ツアーに参加してくれたバギオ在住の女の子が素敵な感想文を寄せてくれました。
初めて山の村に行ったという彼女、たった数時間の植林と山の村体験でしたが、たくさんのことを感じてくれたみたいでとてもうれしいです。本人とお母さんの了承を得てここに転載します。

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こんにちは、この間はコロスに植林へ連れていってくださり、ありがとうございました。
いろいろなことがあって、とっても楽しかったです。

 植林する山へ下りて行ったときは、最初、山道があるのも知らないで適当に下りて苗木を植える穴を探してたので、思っていた以上の山の傾斜と石ころがゴロゴロしててすべらないように気をつけなきゃ、と軍手に汗かいてコーヒーの苗木をぎゅっと握ってしまいました。
 でも、次の苗を上に取りにいくとき、細い山道があるのに気がついて、それに沿って植林すれば山の斜面も平気になりました。少し慣れても、やっぱり石ころが多くて歩きにくいので、邪魔な石を山道からけると、おむすびコロリンのようにコロコロと谷底めがけて下に転がって行きました。
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うわー、急なんだな、、、この山、、と、心の中で、声が出ていました、、、。

 こんなことを見るのもするのも初めて面白かったです。
 でも、こんな小さな驚きに喜んでるのは自分だけで、CGNのリリイさんは、裸足で石ころだらけの山道をスタスタ歩き、頭に20キロくらいの米袋の大きさの堆肥の袋を乗せて私の前を歩いていきました。それを見るとすぐに私も苗を植えなきゃと思いました。
 
 コーヒーの苗は既に、しっかり育っていたので、後は教えられたとおり用意された穴に堆肥と土を良くまぜて根っこを傷つけないように植えるだけでした。
 1つ植え終るごとにうれしかったです。
みんな、口には出さないけれど、同じ気持ちなんだろうな、、植林を楽しんでいた、、。
 
家に帰ってから思いました。私は初めてで1度だけだけれど、コロスの人たちは、毎日のようにコーヒーの苗の成長を見守っている、たくさんの手間と思いをかけられてコーヒー豆ができるのだ、植林してるときは夢中であんまり何も考えなかったけれど、家で植林のことを思い出すと、あれこれコロスのことやコーヒーの苗のことが頭に浮かびました。

 リリイさんが、手際よく、こうやって周囲の土をほぐして堆肥とまぜて苗を入れるのよ。 

 そして、よく上からしっかり押して固めてやるの。手が空くと教えてくれました。私なんかの何倍も働いてた。凄いな、、とか
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 環境NGOの仕事はただ木を植えるだけでなく、最初は、山に木が必要なことを皆に教えてわかってもらい、苗木つくり、ミミズの堆肥の作り方、炭焼きで農薬の代わりの木酢の作り方、有機肥料の作り方を教えて、それらを実際に作り、コロスの人たちが化学肥料や農薬にたよらない農業がきちんとできるように、何年もかけて働きかけ縁の下の力持ちの支えをしてきたのでした。私たちがあの日、植林するまでに農家の人たちだけでなく、NGOのたくさんの仕事があったことを知りました。他にも面白い話をたくさん聞けて良かったです。
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 コロスの人たちが作ってくれたお昼ご飯を皆で外で食べた事、いつもと違うおいしさでした。自分たちが食べる鶏達を手際よく鶏肉に変えていく様子を見せてもらいました。鶏の血はごちそうだそうで、どこも無駄にすることなく全て人が食べてしまうのを見て、あとで、自分たちがどれだけ食べ物を無駄にしているんだろう、いつも「お残しはいけません」と言われても、残したり、食べないで腐らせてしまったり、を繰り返しているし、とか、思ったり、日本では「節水、節電」とか言ってるけれど、山の人たちは初めからそうしてる。でも、急に自分たちは山の人のように無駄の無い生活はできないし、山の人たちも自分たちのようにはなれない、けれど、お互いの良い所を認めあって、互いに学んで行くことは大切なんだ、と実感しました。
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 お年寄りやテレビで聞く、「昔は何もなかったけれど、、」と言われたら、「タイムスリップして行ってきました。」と言えそうです。

 お世話になったコロスの人達の暮らしは、素朴でした。
「物がないことは貧しいことではない、彼らは、とても豊かだった。」と一緒に行った母は何度も言っていました。また、「たくさんの家族や集落の人とともに地域を大切にし、ともにつながり助け合って暮らしてる。自然とも共存してる。」とも言っていました。

 家の周囲にはマンゴー、バナナ、パッションフルーツ、ジャックフルーツ、アボガドなどいろんな種類の果物が実をつけています。犬たちに鶏たち、かわいいヒヨコ達がいて、畑のわきには炭焼き場があり、しょうが、さとうきび、里芋がそこらへんに生えていて、他にも、きれいな花がたくさん咲いていて、初めて見る植物や日本で花屋さんに売ってる観葉植物みたいのやらいろいろありました。静かだけれどにぎやかでした。

 植林した山から見る広々とした景色は、木は切られてても緑に囲まれた里山、それを取り囲む山々。きれいな空気に青い空。晴れた夜にはたくさんの星が見えるのでしょう、あそこから見る夕焼けや朝日ははきれいだろうな、、、。
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 野山に囲まれたゆったりとした暮らしは、私の暮らしてきた東京やバギオにはないものばかりでした。それらは、人間の作った物ばかりに囲まれた暮らしではなく、自然の恵みに囲まれた暮らしでした。

 人間の作った便利な物に囲まれた暮らしは、お金がかかるようにできています。すべての人に平等にお金が行き渡らないことになっている。世の中は、お金を儲けることが上手な人だけが恩恵を受ける社会で、一生懸命、働いても満足なお金を得られない人たちの多い仕組みを、どうしたらいいのだろう。考えさせられました。

 山へ植林するのは、生活の便利のために山の木を切って薪にしたり、少しでも豊かになるためにと、どんどん畑を広げたりして行ったから、山に木がなくなり、保水できなくなり土砂災害が起きることは、日本の小学校で習ってきましたが、本当に植林が必要な山を見たのは初めてでした。
 途中、車の中で見た、鉱山開発で土石流になり水無し川がありました。社会科で習った足尾銅山のような公害や自然破壊とか、日本で起きてたことと同じことがフィリピンでも起きていることを反町さんに教えてもらいました。

 環境NGOの仕事は、過去の失敗から学んだことや新しい知識ややり方を他の人達に教えて、自分たちが住んでる環境を守ることができることをコロスの人々に伝えていました。そして、そのやり方は、本当に破壊された環境を元に近い環境に戻して維持して農業や林業を発展させていくことができていました。難しくなく、楽しくお金のかからない、どこをとっても悪いところはありませんでした。ああ、日本の小学校の教科書で習ったことは、こういうことで、教室だけの勉強や本だけの勉強は、やっぱり退屈でコロスでの植林は、本物なので面白い。
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 またNGOの仕事から、お金を稼ぐことばかりが仕事ではないことを改めて学びました。私は、働くことはお金をかせぐことだとばかり考えていましたが、本当は世の中のためになることや、人のために何かをして働くことが大切なこと、それは損とか得したとか天秤にかけることばかりではないこと。そういう仕事が世の中を支えているのかもしれない。

 誰かのために、誰かが、ありがとう。と、思ってくれることをすることが一番、大切なのなのだと、それがなけれ仕事はつまらない、と、なぜだか強く思いました。
 フィリピンで買い物や食事へいくと、お客さんが 喜ぶサービスをすることより、自分が楽しく仕事をすることを優先している大人が多いように思うことがよくあります。自分が楽しく仕事をするのも大切だけれど、誰かが喜ぶために仕事をする大切さに気がつけて良かったです。

 また、お金を稼いでくる父だけでなく、家でご飯を作ったり、洗濯や掃除や買い物や犬の世話をする母の仕事も家を支える大切な仕事です。フィリピンでは働いて稼いでいるお母さんが多いので、外で働いてるお母さんたちのほうが、なんとなく偉い、と思っていました。気がついたことがありました、ありがとうございます。
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 コロスの人たちの生活を思い出すとき、 今の自分の暮らしは、必要以上の物を買ってしまってるようにも思いました。でも、買い物は楽しいです。本当はまだ欲しいものだってたくさんあって、お小遣いがもっとあれば、、と思うときがあります。
 本当に必要な物だけで暮らすことは大切だと思うけれど、難しい。だから、リサイクルやリユースは大切なんだ、、、とか、ふだん、あんまり気にしてなかったことを少し考えたりしました。日本にいるとゴミの分別はきちんとされていてスーパーの買い物袋が5円したりで、マイバックを持ち、有料のゴミ袋を使って自然にリサイクルをさせられているけれど、フィリピンでの暮らしは、そういうシステムが余りできていません、学校のゴミ箱は色で分けてあるけれど、結構、いい加減に使われているので大切に思えなくてリサイクルとか意識しなくなってしまっていたことに気がつきました。


 まだ、なにかわからないけれど、うまく言葉で表現できないものを植林やコロスの人々の暮らしや反町さんの環境NGOから学んだと思います。

 植林へ行けたこと、ありがとうございました。

 私がコーヒーの植えた苗木の数は、一番少なかったと思います。あまり、役には立てませんが、また、いつか植林へ行きたいです。
 フィリピンのことをもっと知りたいです。いろいろ教えてください。お願いします。反町さん、リリイさん、運転手さん、NGOのみなさん、コロスのひとたち一緒に行ったゆかりさん、日本のお姉さん達、ビビアンさんたちと楽しい時間を本当にありがとうございました。

by cordillera-green | 2013-06-26 14:03 | 植林/アグロフォレストリー
2013年 06月 14日

CGNの植林ツアー今年第一弾はHELP英語学校クラーク校の皆さんと実施しました!

フィリピン国内ニュースによるとフィリピンはついに雨季入りしました。ということは植林の季節です! 移植した苗木の根がつくには水が必要なため、実は植林作業は季節労働。バギオ周辺では6月1週目~10月週目の雨季に集中して移植しています。
 1年を通しての植林事業では、その他の時期は苗木作り、堆肥作り、植樹のための整地、穴掘り、植樹後の草取り、山火事を防ぐための防火帯作りなどの苗木のメンテナンスを行っています。雨が降り始めると田んぼの仕事も忙しくなり、農家の方たちは山に畑に田んぼにと多忙な日々が始まります。そこで、森林ボランティアの手が必要になってくるわけです。
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 今年もCGNは、在比の英語学校で学ぶ生徒さんなどを対象に、植林体験ツアーを企画しています。マニラやバギオとはまったく違う先住民族が暮らす山の村の暮らしを経験するいい機会になるとともに、学んだ英語を実際に使って村の人と交流するまたとないチャンスです。また、世界の人が手を取り合って取り組んでいく必要のある環境問題を学ぶきっかけにもなります。そして1本でも多くの苗木を自分の手で植えて地球に貢献!できます。

 CGNでは一般公募の植林体験ツアーのほかにも、フィリピン国内の英語学校さん、日本の大学生グループなどと提携してオリジナルのスタディツアーを企画していますので、ぜひご相談ください。

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 以下の日程はHELP英語学校クラーク校の生徒さんと実施した2泊3日のツアーの日程例です。CGNが神奈川のNPO法人WE21ジャパンとコーヒーを中心としたアグロフォレストリー(森林農法)事業を行っているベンゲット州トゥブライ町コロス集落で植林などを行いました。

<日程>

1日目(金曜)

21:00 クラークよりバギオへ出発(レンタカー)
夜中1時くらい着。
ゲストハウスTALA宿泊

2日目(土曜)

07:00 オーガニック野菜を使った朝食(洋食)
08:30 TALA出発
09:15 サント・ニーニョ鉱山跡地(トイレ休憩)
10:00 コロス集落到着-自己紹介、オリエンテーション後、グループに分かれて植林
12:00 昼食(山岳地方の伝統料理ピヌピカン)
15:00 農家の方へインタビュー
16:00 コーヒーブレイク、コロス出発
17:00 TALA到着、シャワー
17:30 振り返り〜(以降自由行動)

3日目(日曜)

08:00 オーガニック野菜を使った朝食(フィリピン料理)
朝食後解散(自由行動)
16:00 ゲストハウスTALAからクラークへ出発

ツアーの様子はHELP英語学校のブログにも紹介されています!
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HELPクラーク校の皆さんにはアンケートにご協力いただきました。たいへんよい経験をしていただいたようでスタッフ一同感動しています。以下、アンケートの内容をご紹介させていただきます。

【学んだこと】
・大風、水不足や政府による森林伐採禁止が深刻な問題。でもコロスの人々は工夫していてすごい。 
・限られたお金と資源の中で、日々工夫しながらよりよくなるよう農業をされていることをお話を伺う中で知れた。
・1日の体験ではこの問題を知ることはできても実感は難しいと思います
・山の先住民族だけでなく、フィリピン(もしくは他の途上国)全体の問題として取り組まなければならない問題であると知れたのは本当に良かったと思いました。
・本当にたくさんのことを知ることができました。もっと英語が喋れたら地元の方ともっとコミュニケーションがとれたのでより多くのことを聞けたかなと思います。
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【英語を使ったコミュニケーションについて】
・現地の人と英語で話せて良い体験だった。
・ほとんど出来なかった。それは自分の英語力の問題です。
・難しい質問をする英語力が自分になかったから。しかしもっと勉強しようという刺激がもらえた。
・もっと話せたら、もっと良かったかもしれませんが、その人たちの笑顔の素晴らしさは十分伝わりました。
・全ては自分の英語力不足が原因ですが、CGNスタッフ、農家の方のお話について理解することができたのが、唯一の救いです。
・あまりできませんでした。自分がまだ英語を話せないため。色々聞きたいお話はありましたが・・・。
・ほとんどしゃべることができなかったのでもっと積極的にコミュニケーションをとればよかったなと思いました。
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【コーヒーの植林について】
・コーヒー作りのプロセスの一端に携われて、普段知らなかったことを見れて良かった。
・全部良かったです!!でも特に苗木植林は初めての経験で、急な斜面で作業をし、どれだけの体力がいるか、そして自分の飲んでいるコーヒーがこんなに手間隙かけて作られているという事実を知れて、これからコーヒーを飲むときに思いうかべられることが嬉しいです。
・どんな植物があり、どの様に育て、環境はどうなのか等いろいろ自分の目で見て、足で歩き体で体験できた、そのうえ自分もその一部を植える事ができて、本当に貴重な時間をすごせました。
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【アグロフォレストリー農園視察と農家の方へのインタビューについて】
・現地の人々の生きる知恵を直接学べて良かった(木酢とか)。
・昔、森の中で遊んでいた頃のことを思い出して楽しかったから。
・全てが興味深く印象に残る出来事ですが、特にインタヴューと農園視察については、参加して心から良かったと思えました。集落の人々のおもてなしと人柄は、一生忘れません。
・農園視察で本当にたくさんの事実を知ることができ、インタヴューで彼らの思いを知れたことが本当によかった。今回のプログラムはとても充実していて本当に楽しめました。
・全部が素敵な体験でしたが、ここでしかできないこの3つの体験は貴重でした。(コーヒーの苗木植林、フェリーさんのアグロフォレストリー農園視察、インタヴュー)
・現地の人々の価値観や雰囲気を感じることができた。彼らはとても良い人たちだと思った。 ・一つの質問に一生懸命こたえてくださって嬉しかったです。外からボランティアとして人が訪れることに対してどう思っているのかをきけて良かったです。
・全てが興味深く印象に残る出来事ですが、特にインタヴューと農園視察については、参加して心から良かったと思えました。集落の人々のおもてなしと人柄は、一生忘れません。
・農園視察で本当にたくさんの事実を知ることができ、インタヴューで彼らの思いを知れたことが本当によかった。今回のプログラムはとても充実していて本当に楽しめました。
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【その他の感想】
・お疲れさまでした!CGNとTALAスタッフの方にはツアーを円滑に進めて下さり、感謝しています。現地の温かい心に触れて、とても癒されました。自分もいつかこの恩返しをしたいです。とても良い体験でした!
・初めての国際ボランティアがこの植林ツアーでとてもよかったです。今度はもっと多くの植林をしたいと思いました。ありがとうございました。
・日本との文化の違いを感じながらフィリピンで生活をしていますが、こちらに来て、今までで一番充実した時間を過ごせた体験でした。ボランティアに参加する機会はほとんど無かったんですが、これを機にいろいろなことへチャレンジしたいと思います。本当に良くして下さってありがとうございました!感想うまく話せずごめんなさい。
・参加して良かったです。今回の経験を今後の人生に生かしたいと思います。
・今回このツアーに参加することができてとても良かったです。ほんの一部しか見れていないんだろうけど興味をもつきっかけになりました。ありがとうございました。
・締切直前まで参加するか否かを悩みましたが、参加を決めて本当に良かったです。自分をほめてあげたい。
・思った以上に充実した時間をすごすことができました。まだまだ知らない世界がたくさんあってまずは知ることからそして何か役立てることがあれは一つでもそれに挑戦していきたいと思いました。私たちは本当に恵まれていて、その感謝の気持ちを忘れずに日々過ごしていこうと改めて思えるツアーになりました。ありがとうございました。
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HELP英語学校のクラーク校のみなさんとの植林プログラムの写真は以下のリンクのCGNのWEBアルバムにあります。
https://plus.google.com/photos/101439197484450138832/albums/5887845750615073265?authkey=CKKQ9Nq32sWySQ

by cordillera-green | 2013-06-14 11:10 | 植林/アグロフォレストリー