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スタッフの事故 その後

 タブックで事故にあったローデスは、おととい、タブックからバギオのバギオ・ジェネラル・ホスピタルに救急車で移動しました。顔の傷もだいぶ癒え、両手のギプスを自分で引き剥がし(付き添っているカルラが信じられない頑固な患者だ。とあきれていました。でも、元気を取り戻している証拠)、携帯電話でショートメール(TEX)を使えるようになり、友人や知り合いにも自分で連絡をとれるようになりました。精神的にも一時の混乱状態から抜け出し、普通に戻っています。

 問題は左足。昨日、初めて医者からちゃんとレントゲンを見せてもらったそうですが、太もも三ケ所、ひざから下が三ケ所骨折しているようで、手術をしてステンレスのそえ木を入れて固定するしかないそうです。そうしなければ、一生歩けないといわれたそうです。
 不幸中の幸いは、腰の骨に骨折がなかったこと。リハビリはつらく時間がかかるかもしれませんが、歩けるようになるといわれて、気持ちは前向きに動いています。
 「座れるようになったら(まだ身体を起こすことができません)、オフィスに行ってデスクワークだけでもやるから」
アイリーン(未来予想図プロジェクトのパートナーHCRCIの代表)が自分でできるテラピーの仕方を教えてくれるといっているから、習うのだ」
と、回復に向かっての意欲が見え、本当にほっとしています。

 お見舞いに、有機野菜農家の組合「La Top」のオーガニック朝市で買ったトマトとヨーグルト、環境セミナーをやったこともあるカラハン環境センターの無添加グアバ・ジャムと、Cafe By the Ruinのさつまいもパンを持っていきました。

「ああ、今日はオーガニック朝市の日ね」とローデス。
「たんまり野菜を買ってきたのよ。だからお土産のトマト。そのまま食べられるからね。もしかして、レタスとかホウレンソウも食べたい?」と私。
「もちろん!」
 食欲が出てきたのが、何しろ回復の証拠です。おいしいおいしいオーガニック・サラダをたっぷり作って、特性ゴマ・ドレッシングを添えて届けました。
 がんばれ!ローデス。

 また、一緒だった奨学生のレアは、タブックの病院にいますが、意識は戻っています。まだ熱がありますが、先週金曜にお見舞いにいったときには、私の呼びかけにもわずかに反応してくれました。頭を手術していて、顔もまだはれていて、もう気の毒で気の毒で涙が止まりませんでしたが、とりあえず、一命は取り留めたものと解釈しています。

 さて、問題は治療費の支払いです。保険がいきわたっていないこの国では、とりあえずは実費負担。もちろん、酔っ払いのトライシクルの運転手が支払うべきなのですが、もって来たのは2000ペソのみです(トライシクル運転手は貧しいものですが)。今までにかかった費用の5%にもなりません(公立の最も安い施設を使っているにも関わらずです)。費用を払わないとタブックの病院から出られずバギオの病院に移せなかったので、とりあえず、CGNが立て替えました。
 バギオでの手術はかなり大掛かりなものになりそうで、8万ペソ(18万円)くらいはかかるといわれています。とても、一般のフィリピン人が負担できる額ではありません。

 山岳少数民族に属するレアの家族は伝統の風習にのっとって「ブドン」という儀式を行い、賠償請求をするといっています。ローデスは、山岳少数民族ではないので、被害者が治療費を払わない場合は、訴訟を起こさなければなりません。時間がかかりすぎます。

 ローデスが働きながら大学を卒業させてもらったキリスト教施設「Good Sheppard」の寮の同窓生が集って、多少でも治療のためお金を集めようとしてくれているようです。バギオに住むローデスの日本人の友人からも、援助の申し出を受けました。このブログをお読みのローデスの友人の方で、少しでもご協力いただける方がいらっしゃいましたら、CGN反町宛てまでご連絡ください。よろしくお願いいたします。cgn@skyinet.net
by cordillera-green | 2008-10-16 10:44 | CGNスタッフ&オフィス

西表島の石垣金星さん

b0128901_10482255.jpg 7月半ばにアーネル・バナサンは、スペイン・サラゴサで行われたEXPOの日本の市民団体の出展するパビリオンに、CGNの環境と農村開発事業を一緒に行っている山梨県のキープ協会を代表して参加してきました。日本のさまざまなNGOや、尺八やアイヌや沖縄などの伝統音楽の演奏者、サックスの梅津和時さん、山根麻衣バンド、スペインギターの名手(日本人)などに混ざって、カリンガ族の民族音楽の演奏や竹楽器作りのワークショップなどを行ってきました。


b0128901_10494780.jpg 独特な文化を伝える先住民族ということで共通するのでしょう。ウタリ協会の秋葉さんと、西表島の石垣金星さんとは、ずいぶん親しくさせていただき、共演の機会もあったようです。石垣さんからは、スペインからの帰国後、アーネルの演奏写真と、フィリピンと西表島のつながりについてのこんなメールもいただきました。(写真はアイヌの儀式に参加するアーネル。後方左から3人目)

※フイリピンと西表の関係について
実は西表の先祖はフィリピンであることは考古学研究で明らかにされています。今から2000年~4000年以前からパラワン、スラウエシ、その他フリピンの島々から渡来したのが西表の私らの先祖なのです。彼らは貝斧(シャコガイの斧)文化を伝えました。ですから私にとってはフリピンとは特別な想いいがあり兄弟姉妹なのです。そして隣の台湾原住民も同じ兄弟姉妹ですね。

※アーネルが持っていた竹の小さな笛がありましたが、びっくりしました。全く同じのが西表にあります。稲作文化にとり大切な笛です。稲作の伝来とともに笛も来た可能性が高いです。

※西表島の南、鹿川遺跡発掘調査をします。唯一南方から移住した人々の村という伝承です(今は廃村)。4000年前の土器、貝斧、石斧が出てきましてね、沖縄考古学の大発見です。たぶん南の島々との関係がより具体的に明らかになると思います。

あれこれと書きましたが、西表のルーツを訪ねるのが私の大きなテーマです。
では又 アーネルへよろしくお伝え下さい。アーネルのしている事は全く正しい事です、沢山の苦労と困難を伴いますが必ず道は希望へと続いています。



そうか、西表とフィリピンはつながっていたのか。これは、いつか必ず、石垣さんのコーディリエラでのコンサートを実現しなくてはならない思い、そんな話を、フィリピン好きの音楽ディレクターのIMAIZUMI氏へのメールで、ついでにちょっと触れたら、今度はこんな返事が。

ななななんですって!! 石垣金星さん!!!???
お会いしたことはないのですが、とても気になっている沖縄アーチストですよ。
そうそう、この人は西表島・祖納の人なんですよね。
なんてたって、私が沖縄復帰の年に訪れたのが、祖納部落。
あまりのカルチャーショックに心臓がとまりそうになり、祖納そしてその隣の星立部落が、沖縄でも最も好きな地になりました。
この二つの部落は当時、生粋の西表人が住む集落でして、それだけにモノホンの沖縄が感じられましたね。
実は、今でこそフィリピンですが、それまでは、ずっと沖縄に通い続け、宮古島を除く全ての島という島を巡ったのであります。
フィリピンの島々も巡ろうと思いましたが、あまりに数が多すぎて早くも断念。

そんで、これが↓私の愛聴盤"真南風"。西表での現地録音です。
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"真南風"の録音エンジニアが森さんという人ね。
それで、この森氏を連れてセブ・カオハガン島に行って、現地の自然音・島民の歌なんかを録って、私が制作したのが、これね↓。

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というお話です。
しかし、沖縄復帰の年に西表の祖納訪問とは、さすがに音楽通のIMAIZUMI氏です。沖縄の音楽が世間で認められるようになるずーーーっと前ですよね。早すぎる。

それにしても、世界は狭い。西表とフィリピンがつながっているように、私たち、人も「縁」でどこかでつながっているのですネエ。実は、アーネルと一緒に何度もツアーをしている日本の音楽ユニット「KURI」も石垣金星さんの友人だそうです。

上の2枚のCD、機会があったらぜひ聞いてみてください。

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後方左から、音楽ディレクターの伊藤氏(ステーション)、真南風・真砂秀朗さん、アーネル、遠藤晶美さん。前方が石垣金星さん。
by cordillera-green | 2008-10-11 11:06

スタッフの交通事故

 先週土曜日に、カリンガ・アパヤオ州立大学(KASC)の奨学生たちとのミーティングにカリンガ州タブックに行っていたスタッフのローデスが、奨学生の一人とトライシクル(三輪タクシー)に乗っていてトラックに衝突。二人とも重症で、奨学生のほうは、意識が戻らないまま、おととい手術をして経過を見守っている最中です。ローデスのほうは、左足を骨折。全身を強く打っているようで、顔も大きく腫れ上がっているとのこと。高熱があり、ショック状態で事故の記憶が飛んでしまっているようですが、意識ははっきりしているそうです。

 事故のことを知らせてきたのは、ローデス本人でした。夜の7時くらいに珍しく携帯が鳴り(フィリピンでは、携帯電話はもっぱらテックスと呼ばれるSMS専門に使っている人が多い。通話は一般のフィリピン人には高すぎます)、ローデスから。

「今、病院。いったい何が起こったかわからないが、左足を骨折しているみたい。眞理子さん、わたしをここに送りました?」とわけのわからない電話。
「あなた、奨学生とのミーティングのためにカルラと昨夜バスでタブックに向かったのよ。ミーティングはやったの? カルラはどこなの?」
「カルラが一緒だったの? わからない。本当に何も覚えていない。何が起こったのか」

 ローデスの口調はしっかりと落ち着いた様子でしたが、何かが起こったことは確か。一瞬、頭の中が真っ白になりました。とにかく、誰かを病院に送らなければと思い、奨学生の一人で、タブック在のCGNのボランティア・スタッフでもあるルーディに電話して病院に行ってもらい、交通事故にあったことが判明。病院にはカルラの姿がないということで、その晩、カルラとローデスが泊まることになっていた農業組合のロッジにルーディが行ったら、何も知らないカルラがローデスの帰りを待っていたとのこと。カルラはインターネット・ショップにメールをチェックするために寄り、ローデスたちとは行動を共にしなかったとのことです。ひとまずカルラが無事ということがわかって安堵。

 マイクロ水力発電事業のコーディネイトでパシル(タブックから山に1時間半くらい入ったところ)に行っていたアーネルに病院に駆けつけてもらうため連絡しましたが、携帯の電波が届かないところにいて連絡がつかず。電波が届くところにいた親戚に、アーネルとインターンの松野下さんがいるらしき集落まで伝令を走らせてもらいましたが、いるはずの知り合いの家にはおらず、結局、アーネルと松野下さんが電波のあるところまで戻ってから連絡がつき、闇の中、タブックの病院まで車を走らせてもらいました。

 翌日、警察に行ったアーネルが聞いた話では、「トライシクルの運転手がかなり酔っ払っていて、スピードを上げて2台のトライシクルを追い越した後に、トラックにぶつかったとのこと。トラックのほうはトライシクルの異常な運転に気づいて、ブレーキを踏み、かなりスピードを落とした状態だった」そう。一方的なトライシクル側の過失だそうです。

 タブックの病院は衛生状態もよくないし、設備も整っておらず、CTスキャンさえありません。医者の技術もどの程度のものか疑わしく、できるなら、バギオの病院に移したいのですが、何しろ最低でも8時間はかかります。まだ、動かせる状態ではないので、しばらく様子をみてバギオの病院への輸送を試みる予定です。

 しかし、家から離れた旅先で事故が起こると、この国ではたいへんです。学生で学生証をもちあわせていなければ、身元がわかる証明書などもほとんどの人が持っていないし、携帯電話もプリペイドカード式なので身元がわからない。山の人の場合は、家族に連絡しようにも住所や電話もなく、また、電話があっても電話の通じるエリアが限られているため、伝令が走るしかありません。
 また、病院に運び込まれても、保険制度が行き渡っていないので、お金がなくて治療が受けられないケースも往々にしてあります(事故にあった奨学生の家庭もまったくお金がないので、当座、奨学金ファンドの中から治療費を負担する予定で、できるだけの治療をしてもらっています)。

 万が一何かが起こったことの事を考えると、こういう国ではどうなるかと思うと、背筋が寒い思いをします。ローデスから電話があったときにたまたま一緒にいた日本人ボランティアのJさんも、「日本に帰ろうかな」とちょっと弱気な発言をしていました。

 ローデスは、現在のCGNスタッフの中では、いちばんの古株。2006年に栃木のアジア学院に留学していたほか、CGNのスタッフやゲストのお世話係で、このブログを読んでいる方にも知っている方もいるかと思います。
 病院には、カルラとローデスの大学生のお嬢さんが付き添っているほか、パシルの事業に従事中のアーネル、ルーディ、松野下さんが随時訪問しています。
 皆様もいっしょにローデスと奨学生の1日も早い回復をお祈りいただけるようお願いいたします。
by cordillera-green | 2008-10-07 11:24 | CGNスタッフ&オフィス