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コロス集落の台風22号(フィリピン名:オンポン)の被害状況

914日深夜(15日早朝)にルソン島北部に上陸した台風22号(フィリピン名オンポン)は、ルソン島北部に甚大な被害を及ぼしました。

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CGNの事業地の一つであるトゥブライ町コロス集落に、アグロフォレストリー(森林農法)で植えたコーヒーの木の台風被害の状況を視察しに行ってきました。

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まずは道路沿いの北西に傾斜した斜面にシェイドツリーとて植えられたアルノス(ハンノキ)の葉は、ほぼ全部吹き飛ばされています。

そしてその下に植えたコーヒーの木も葉も。青くまだ固いコーヒーの実も多くが地面に散乱していました。

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強風に倒されている木も多くあります。

こういった木が生き延びることができるかどうかは、しばらく様子を見る必要があるそうです。

何度もこういった災害を経験しているコロス集落の人たちによると、

「無理矢理まっすぐに戻してはいけない」そうです。

「倒れてしまった木は、周囲の倒木などを片付けてそのままにしておくこと。生命力のある木はまた太陽に向かって再び枝を張り始めます」。


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強風に吹かれているうちに根っこの周りがえぐれてしまい、土がへこんでいる木もあります。

そんな木には、同行してくれた受益者団体MOAPAのプレジデントのエドウィンさんは優しく土を盛ります。

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ネネータさんの農園も被害を受けていました。

「台風が終わった後、農園に様子を見に行くのが怖かった。どんなひどいことになっているかと思って。

この程度ですんでよかったと思っています」

と二コリとしました。

ああ、それでもこの被害。。

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ジョセリンさんの農園も同様の被害です。

倒された木、飛ばされた葉っぱ、落ちてしまった緑のチェリー。。。


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見に行った農園の中では、東南に斜面が向いているベネティン夫妻の農園の被害がいちばん少なかったようです。3人の子供をいずれも10代で奇病で失ったという夫婦には子供がおらず、二人で建てかけのブロックづくりの家で台風をしのいだそうです。まもなく赤く色を変えるであろうコーヒーが、台風後もちゃんと立っているのを見てとてもうれしかったそうです。

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バギオのお隣、トリニダード町の大学に留学中にコーヒー栽培指導をしてくれていたコーヒー博士の山本博文君が、フィリピンを去るときにコロス集落に置き土産のようにおいて行ってくれた「モンドノーボ」という品種が、台風でも葉が落ちず、しっかりと実を付けていました。

ベンゲット州で大学が栽培を勧めてきたブルボンやティピカといった品種はほんとうに大きな被害を受けています。

「同じコーヒーでもこうも違うのか?」

とコーヒーの栽培品種に詳しくない私にも驚きでした。

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CGNの苗場も、直射日光を避けるために設置している黒ネットが大きく破れていました。


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コロス集落のコーヒー栽培をけん引しているフェリーさんは、台風時はマニラの「Coffee Festival」に招待されていて家にはいなかったようですが、戻ったら農器具を置いたり、薪での料理に使ったりしている作業小屋がペシャリとつぶれていたそうです。

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そして堆肥を作っていたコンポストピットも。ミミズ堆肥の台もぺしゃんこです。

「ああ、やることがたくさんありすぎる」

とフェリーさん。

「でもこれを機にもっとしっかりした施設にするわ」

と前向きです。

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2009年に村の真ん中で土砂崩れを起こした台風ペペンの被害を思えば大丈夫」

と集まってくれた受益者の皆さんの笑顔に助けられました。

復興がんばりましょう!


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みなさん、台風被害で生き残ったコーヒーの木のまもなく始まるであろう収穫をとても楽しみにしていて、本年度事業で設置が予定されている乾燥台の設置場所について積極的な意見交換をしていました。

災害が来ても来ても、へこたれずに立ち上がる農家の人たちの忍耐とたくましさには敬服します。

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帰路途中には、ベンゲット町役場の農政課事務所に立ち寄り、課長のジェフリーさんに被害状況についてお話を伺いました。いろいろな地域に視察に行き、バランガイ(村)ごとに被害状況を集計しているそうで、まだ全部の情報が集まっていないそうですが、ジェフリーさんをはじめとする農政課職員のおおまかな観測では約50%の農作物がダメージを受けているという印象だそうです。正式なデータ集計がまとまり次第、CGNにも共有してくれることになっています。

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↑小学校の校庭のウエイティング・シェイドもこんなになっていました。

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by cordillera-green | 2018-09-19 20:35 | 緊急支援