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それぞれができること 2

 ゆっくりゆっくり動いている台風20号はますますスピードを緩めて、北ルソンに接近中です。バギオでも前回の台風ペペンで洪水や土砂崩れなどの被害が出た地域の住民は、新たな台風に備えて、早くから避難所生活をしています。竹で避難用のボートを手作りしている人の姿もありました。ここは標高1500mの山の中なのにです!

しかし、ほとんどまったく動いていないようなスピード。幸いなことに少し北にルートが移ったようで、北ルソン直撃は避けられるかも。
ここバギオでは、雨が昨夜から降り始めましたが、前回に比べれば強くなく、風もそれほどでもありません。台風の影響はもっと北のほうで強いはずで、前回の台風で収穫直前の田んぼがたいへんな被害を受けた穀倉地帯、イサベラ、カガヤン、カリンガのタブックなどは、ますます米の被害が広がっているのではないでしょうか。ニュースでは、台風前に、この間の台風をなんとか乗り切った田んぼでは、早めに収穫する農民の姿が映し出されていました。ハルセマ・ロードもきっと通行止めのはず。野菜栽培農家の人たちも、空模様を祈るような気持ちでうかがっていることでしょう。
 とにかく、だれもが、台風17号ペペンのような被害が二度と起こらないよう、できるだけのことをしたうえで、神様に祈っています。

 このブログで、義捐金募集のお知らせをしてから、たくさんの方から被災者のための寄付の申し出を受けました。もと、青年海外協力隊で北ルソンでボランティアをしていた方、南国暮らしの会でバギオを訪れたことのある方、研究で北ルソンをフィールドとしていた大学の先生、バギオの語学学校の元生徒さん、在マニラの宗教グループ、CGN日本人スタッフの友人の方々からも義捐金をいただいております。

 とくに、2007年7月に新潟で起きた中越沖地震の震災後、被災者の心のケアと世界の子供たちの未来のために活動をしている「未来予想図実行委員会」の下條茂先生とメンバーや関係者の方などから、「同じ被災経験者としてできることをしたい」というあたたかい励ましの言葉と一緒に義捐金をいただいております。ありがとうございます。
 
 CGNは未来予想図実行委員会が主催している「世界未来予想図プロジェクト」のパートナーとして、昨年から山岳民族の子供たちに未来予想図を描いてもらってきました。未来予想図実行委員会は、山岳民族の子供たちの絵を含めた「世界未来予想図展」を全国各地で巡回中です。会場で集まった寄付などをCGN経由で、ベンゲット州ブギアスとバギオ市で障害者のためのリハビリテーション・プログラムを行っているNGO「HCRCI」にお渡ししています(そのHCRCIの事業地・ブギアスでも大きな土砂崩れで30人近くが亡くなっています。友人のキリスト教の宣教師りけるけさんが、先週末にブギアス・アバタンの土砂崩れ現場に行っています。りけるけさんのブログに状況が詳しいです)。

 その昨年のコーディリエラ地方における「世界未来予想図」プロジェクトを担当してくれたのが、CGNにインターンとして8ヶ月滞在してくれていた静岡県立大学の松野下琴美さんです。今年2月に帰国後、各地で世界未来予想図展&ワークショップを企画してくれています。

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          ↑藤枝市でのワークショップ

 彼女は今回も北ルソンでの台風被害の一方を受けて、すばやく行動開始。静岡市国際交流フェスティバル、静岡パルコ前のイベント「静岡から世界へ」、そして毎日、大学のフィリピン語、ゼミ、企画・イベントサークルの後輩学生たちと昼休みに食堂で募金活動をしてくれたそうで、集まった寄付金を送ってくれました。どうもありがとう!!

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        ↑松野下琴美さんと静岡県立大学の生徒さんたちの募金活動


 松野下さんの世界未来予想図プロジェクトと台風被災者に対する募金活動などなどについては、彼女の「世界未来予想図プロジェクト」ブログをのぞいてくださいね。

 通過中のこの台風が、何の被害も残さずにおとなしく通り過ぎてくれることを祈るばかりです。これ以上の悲しい話は、この緑豊かな山岳地方には似合いません。皆さんもぜひ一緒に祈ってください。

 CGNでは台風ペペンの被災者のための義捐金を募集中です。詳しくはこちらのページをご覧ください。

 また、北ルソンを舞台とした日比合作映画「アボン小さな家」の今泉光司監督の呼びかけで、CGNも医療費の支援しているパスドン村のケガ人救援のためのブログが立ち上がりました。
台風17号の北ルソン山岳地帯における被害に対する義援金のお願い

また、今年1月のエコサミットに参加してくれた写真家の直井保彦君と名古屋の環境NGO「環音(わをん)」も現在各地で開催中の写真展「雲の上の大地」の会場で義捐金を募集してくれています。写真展「雲の上の大地」のスケジュールはこちら。いま、台風で大被害を受けているコーディリエラ山岳地方の人々の精霊とともに生きる暮らしを捉えた力強い写真たちです。
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# by cordillera-green | 2009-10-23 18:43 | 緊急支援

それぞれができること

 今日、写真家で環境活動家、そしてエコツアーのガイドでもある、CGNボランティアのJPアリピオ君からメールが来ていました。CGNが今年1月からコーディリエラ各地を巡回している環境写真展「Green Shadows」はJP君の写真約50点によるものです。
 台風ペペンでもっとも大きな被害が出たベンゲット州のトリニダード出身のJP君。UPバギオ校登山部時代のネットワークなどを生かして、自分たちのできることを考え、持ち前の体力と行動力で活動しているようです。情報がたやすく手に入り、救援物資も届きやすい町部ではなく、忘れ去られがちな山間部に思いをはせているのは、CGNと同じスタンスで、うれしくなりました。仲間がいる。

 
 
以下、JP君からのメールの翻訳です。You Tubeのビデオ映像もぜひ。


友人の皆様へ

みなさまからの台風被害復興支援のご支援に、心からお礼を申し上げたいと思います。
先日の台風によって、ここコーディリエラ地域が受けた被害は、甚大なものです。何百もの尊い命が奪われ、数え切れないほど多くの家が壊れ、生活の糧もなくなり、インフラストラクチャーと作物の損害は何十億ペソにも上るとされています。

さて、みなさまからのお力添えにより、私たちはベンゲット州の孤立した村々に緊急支援として、食料を供給できています。先週はヘリコプターの使用と人力で、30トンの食糧をベンゲット州の中でも特に孤立している地域、たとえばトゥブライのペロイからタカダンに至る地域、キブガンのダリペイ、バクンのシナグパットなどに届けることができました。また、多くの救援活動は町々の中心地に集中していますが、私たちは前述の地域を含め、ベンゲット州の中で最も大きな被害のでているアトック、トゥブライ、バクン、キブガン、ボコッド、カパンガン、ブギアスといった、町から遠く離れた場所での活動に取り組んでいます。そのような土地に向かう道は寸断されているため、私たちのような登山に慣れているハイカーが背負っていくか、空軍と国連のヘリコプターを使用して荷物を運ぶ以外に方法はありません。

今回の台風の被害者たちは、ただ漠然と食糧支援を受け続けるということは願っていませんし、仕事を再開し新しい生活をスタートさせたいという考えを持っています。私たちは今後、彼らの家と暮らしの再建に取り組むつもりです。

現在、我々と同じように食糧の荷揚げを行っているカフェ・バイ・ザ・ルーインズのチームと一緒に活動しています。カフェのチームはすでにトゥブライとイトゴンの被災者の元に、簡易台所のセットの供給を始めており、また、電力源と通信のために太陽電池とソーラーパネルの配給も計画しています。

私たちは今後とも、救援活動の実施状況についてご報告していくつもりです。
先週から始まった救援活動の様子は、以下でご覧になることができます。

http://www.youtube.com/watch?v=E1XtmhXoftw
http://www.youtube.com/watch?v=XzFNPhx2Mv8
http://www.youtube.com/watch?v=Muxq_MFokCA

心をこめて。

JPアリピオ



パスドン村からのケガ人は3人がいまも入院中。明日、一人があごの手術を受けるそうです。イヤマンの代表クリスティーとスタッフが、手術の際の輸血のための血液の不足や、薬代についての相談のためにオフィスを訪れました。セント・ルイス大学の神学部で教鞭をとるクリスティー、その人脈を生かして、1日中、キリスト教関係を中心に、町の中を駆けずり回って救援の物資と資金援助を頼んでまわっているようで、前回訪問してくれたとき以来、ずっと興奮状態のよう。
「あなたが倒れちゃダメよ」と、心の中で思いました。

心ある人が、それぞれ自分のできること真剣に考え動いています。
みんなが小さくてもできることからはじめることが大事、大きな力につながります。

CGNでは台風ペペンの被災者の救援と被災地の復旧のために義捐金を募集しています。詳しくはこのページをご覧ください。
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# by cordillera-green | 2009-10-22 23:23 | 緊急支援

変わり果てたハルセマ・ロードの姿

マウンテン州タジャンへ救援物資を持っていくには、ハルセマ・ロードを通っていきました。

ハルセマ・ロードは、バギオ市の隣町、ベンゲット州の州都ラ・トリニダード町から、マウンテン州のボントクをつなぐ幹線道路です。バギオから山岳部に入る唯一の道で、ボントクからはイフガオ州バナウエ、カリンガ州ルブアガン、その先はタブックにも道がつながっていて、いわば、バギオと山岳部の村々をつなぐ生命線です。険しい山の中を切り開いて作られたジグザグ道は、数年前まではかなりデコボコで、いつになったら全部が舗装されるやらと思っていましたが、ここ数年、とくにベンゲット州側は目覚しい整備具合で、四駆や車体の高いジプニー、バス以外の、一般のワゴン車も通れるようになり、旅の時間もずいぶん短縮されてきていました。

トリニダードを出てから、マウンテン州の境までには、ツブライ、アトック、ブギアスの3つの町を通っていきますが、このあたりがいわば「バギオ野菜」の一大産地、道の両側の山の斜面は見事に段々畑に姿を変え、ジャガイモやニンジン、白菜、セロリ、キャベツに大根といった日本でもおなじみの野菜を作っています。野菜はトリニダードの卸し市場を経由して、おもにマニラに出荷されていて、ハルセマ・ロード沿いの野菜農家は山岳民族の中では群を抜いて経済的に潤っています。同時に、農薬と化学肥料の使用過多で、農民の健康に被害が出たり、土壌が疲弊して作物に病気が出たりと、健康&環境問題が常に問題になっているところ。CGNもこれ以上、農薬と化学肥料にに頼った農業を拡張しないようにと、アグロフォレストリー事業や有機農業の指導を行ってきました。

今回の台風でもっとも大きな被害が起きたのは、このハルセマ・ロード沿いでした。ツブライ、アトック、ブギアスとそのお隣の金鉱山の町・マンカヤン町の境で、大規模な土砂崩れが起こってたくさんの人命が失われました。

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バギオに暮らして13年、山岳民の村に行くために何度となくハルセマ・ロードを通ってきました。台風や大雨のたびに土砂崩れで道が閉鎖されるのにも、多少慣れっこになっていました。しかし、今回ハルセマ沿いで見た風景は今までにないものでした。土砂崩れで、あちこちの山肌が削り取られ、森の木が倒れ、茶色い土が露呈しています。何千年もその姿を保ってきたであろう山の形はすっかり変わり、緑豊かな山岳地方に向かう雲の上のハイウエイは、赤茶色の泥土のあやうい壁に覆われたデス・ロードに姿を変えていました。

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1週間以上、ハルセマ・ロードが閉鎖されていたため、野菜農家は台風の直接の被害を免れた野菜を市場にもって行き、少しでも収入を得ようと必死です。まだ道が危険なので、小型車両のみ通行許可と聞いていたのに、数日間、晴天が続いていたこともあって、この日を逃したらもうチャンスはないとばかりに、野菜満載の大型トラックがすごい勢いで走っていきます。土砂で崩れた道の代わりに即席で作られた道路はあくまでも臨時のもので、一歩、間違えれば、谷の底です。

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     ↑小型車量だけと聞いていたのに、山からはバスもどんどん来ます。
      大きな土砂崩れの手前で乗客は降ろされ、
      土砂崩れの向こう側まで歩きます。

アトックの一方通行の箇所(バギオから30キロくらい)で、危険なので臨時道路の拡張工事をすると、両側からの車両を止めて、ブルドーザーが動き始めました。なんとそのまま5時間待ち。5時間後に車の通行許可が出たときには、山の村からバギオに向かう車両が優先ということで、反対車線のバギオ側からの車両は3時間も野菜のトラックが一台ずつゆっくり通るのを待つことに。計8時間待って、ようやく再出発です。

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客観的にはこれはまだ道路を開通するべき状態とはいえないと思います。土砂崩れにあった道の状態は危険すぎるし、雨が降ったらすぐにも二次災害が起こるでしょう。しかし、野菜の栽培に生活がかかっている農家にとっては死活問題。すでに新たな台風が北ルソンをうかがっているとの情報も入っていて、数日晴天が続いたこの日を逃したら、野菜を腐らせ、山岳民族の村々が経済難に直面するかもしれないという可能性を考えて、DPWH(Department of Public Works and Highway)も許可を出したのだと思います。

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       ↑ サヨテ畑も土砂で崩れています


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       ↑ 野菜が大きな被害を受け値段は急騰。
         サヨテは1キロ60ペソとかつてない高値。  
         土砂崩れの道を運んでくれるトラックを気長に待つ農民。

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       ↑運搬手段がなくて捨て去られた大根。
    

新たな台風は木曜か金曜には上陸との予測です。
まだバギオでは雨も風もなく、穏やかな夜です。
嵐の前の静けさではないといいのですが。。。

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ちなみに、私はまさか車が8時間も立ち往生するなんて思いもせず、「先に歩いているわん」なんて言ってスタッフのエイプリラとハルセマを歩き始めました。お昼くらいに。しかし、待てども待てども、車は来ず! ほんの30分くらいで車がおいついてくるだろうと思っていたのでジャケットも持たずに歩き始めたため、寒くて寒くて、歩みを止めるわけにも行かず、結局真っ暗になるまでこんな道を歩き続けました。

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停電で真っ暗、いたるところに土砂、霧雨の中の凍えるような寒さ、捨て去られている野菜たち。。。。。
はからずも山の村の人たちの暮らしの厳しさを身をもって体験しました。
運よく、拾ってくれる車が見つかって、次の町・サヤガンまでヒッチハイクし、温かいコーヒーをいただいて、生きていることのありがたさを実感しました。神様、ありがとう。

しかし、こんな姿に変わってしまったハルセマ・ロードが完全にもとの状態に戻るには、いったいどのくらいかかるのでしょうか。

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ハルセマ・ロードか開通する前に、ハルセマが交通止めになった地点から、ツブライのLebeyという村まで大きな大きなリュックを背負って徒歩で!!!救援物資を届けにいったガッツあるCGNボランティア、ジェイソン君の写真レポートもぜひご覧ください。http://ameblo.jp/cordillera/

CGNでは、台風ペペンの山岳地方の被災者に対する義援金を募集しています。
詳しくはこのページをご覧ください。
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# by cordillera-green | 2009-10-21 23:05 | 緊急支援

マウンテン州タジャンに救援物資を運搬


待望のハルセマ・ロードが小型車にのみ開通!という知らせを受け、土砂崩れ後、一刻も早く現地に届けようと用意していた救援物資を,マウンテン州タジャンにようやく届けに行ってきました。

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           ↑開通はしましたが、まだまだひどい状態のハルセマ・ロード

土砂崩れの現場は、タジャンのカヤン東バランガイ(村)。10月8日、午後6時半くらいに起こった土砂崩れは一瞬のうちに17軒の家を呑みこみ、28家族、2歳から70歳までの35名の命を奪いました。13軒が一部倒壊し、3人がケガをし、1名が奇跡的に被害からのがれましたが、ショックのため口もきけない状態とのこと。
最後の遺体は土砂崩れから1週間後の15日に発見され、村人が中心の広場に集まり弔いの儀式が行われ、すべての遺体は埋葬されたそうです。村の共同墓地には、新しいお墓がたくさん並んでいました。

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        ↑土砂崩れの現場。下に見えるのが村の中心の広場です。
         コンクリートの家の一部の残骸さえ残っておらず、
   土砂の恐ろしいばかりの勢いが想像できます。


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        ↑変わり果てたタジャン村の姿に呆然とするジャン先生。
          ジャンはタジャンの出身です。

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「想像してください。いつもは子供たちの笑い声が響き渡っていたこの広場に30個以上の棺が並んだのです。土砂崩れのあと、村の人たちは、土砂崩れの現場を来る日も来る日も掘る作業です。大きな村、バギオなど大きな町からの道路は全部不通のため、近隣の村からのボランティアの人たちだけが助っ人でした。それと平行して、山の木を切ってきて棺を作り、そして、今、すべての犠牲者をなんとか埋葬しまし。しかし、私たちには悲しんでいる時間はない。みんな疲れきっています。でも、次の台風が迫っています。生き延びるために、今やらなければならないことはたくさんあります。ごめんなさい。でも、亡くなった人たちのことはあとで悲しみます。」

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      ↑土砂崩れはこの山から起こりました。    
      村に入る道の上方が崩れ、大きな岩がいくつも落ちてきて
      村の中心の広場近くまでを土砂で埋め尽くしました。
      村の人の話しでは、この山のてっぺんに90年代から裂け目ができ、
      毎年少しずつ広がってきているそうです。
      それが土砂崩れの原因ではないかというのが村人たちの見解です。


土砂崩れ現場の上の方に小さく人の姿が見え、カンカンと音が聞こえます。村の人がやっていたのは、今度の雨や台風で、この土砂崩れでむき出しになった岩が落ちてきて、新たな災害を生まないように、手作業で岩を砕く作業です。もっと上方の木が残っている地域で動いている人影は、もっとも大きな、今にも落ちそうな岩にダイナマイトを仕掛けるための穴掘りです。とにかく、これ以上の災害、これ以上の犠牲者を出してはいけない、と村の人たちの砂をかむような作業は続いていました。

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       岩をくだく作業をする人々↑

100人以上が犠牲になったラ・トリニダードのリトル・キブガンの土砂崩れ現場には、100人以上の警察官がものすごい勢いで遺体収容のための作業をしていましたが、タジャンでは、すべて村人と近隣の村人による作業です。フィリピン国軍や警察の姿は見られません。遺体収容の作業には、最後になってマンカヤン町のレパント鉱山会社からボランティアが18人送られてきて、最後の一人の収容に協力してくれたそうです。いわば彼らは採掘のプロです。


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        ↑MPPTC学長と村人のミーティング

町の広場の一角にできていたインフォメーション・センターでは、救援物資の受付と掘り出し作業のための道具の貸し出しがされていました。また、女性たちは土砂崩れ現場で働く人のための炊き出しです。私たちが行った日は日曜。広場の隣の教会ではいつになく長いミサが行われ、そのあとには、地元の大学MPPTC(マウンテン州ポリテクニック・カレッジ)の学長ネビスさんが、村の人を集めてミーティングをおこなっていました。

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             ↑女性たちの炊き出し
    

土砂崩れ直後、バギオ市の私達からの
「何が必要とされているの」
という携帯電話での問いには、まず
「現場で掘り出し作業をする人のための食料」
と返事がありました。
その数日後には
「食料は近隣の町からたくさん届けられてある。水も大丈夫。
今必要なのは、掘り出し作業のためのスコップ、鋤などの道具。そしてお墓のためのセメント」
という返事。
結局、私たちの食料や古着の救援物資は、運搬手段がなく、
遺体収容作業が終わってから届けることになりました。

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            ↑CGNからの救援物資を運ぶ。
            黒板には受取った救援物資のリストが書かれています。

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            ↑インフォメーション・センターの
             掘り出し作業のためのツール(道具)の貸し出しを
             書き込んだ黒板。ツールといってもこんなもんです。

「ほかにNGOなど外部の団体はきましたか?」の問いには、
「昨日、アヤラ財団バギオ支部とバギオのラジオ局が1局」
とのこと。やはり、ここはマニラやバギオからは忘れ去られつつある山岳地方の片隅の小さな村なのです。

「今は何が必要なの?」
という問いに、インフォメーション・センターに集っている村の役員のおじさんたちは、
「壊れた道路の再建、崩れた場所をエコ&メモリアルパークにするための建築費用」
といいます。でも、まだ頭の中が混乱していて、よく考えがまとまらない様子。
しかし、あの急斜面をパークなどにできるのでしょうか?
今後の安全性が保障されているのでしょうか。
「それは、お国の仕事でしょう? 政府は緊急災害対策費用として、国際機関や先進国からかなりの支援を受けるだろうから、それを、ここにも回してもらうように努力をしなくちゃだめよ。これだけの被害があるのだから。それが村役員の仕事でしょう」と私たち。
「まったく政府はあてにならない」と役員のおじさんたち。

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       ↑カヤン西村の村長に状況を訪ねる反町とジャン副代表

さすが、MPPTCのネビスさんの意見はこうです。
「専門の地理学者による調査がまず必要。すでに州政府にリクエストはしました。その上で、この村に危険がなくてこのまま住み続けることが可能かどうか判断しなくてはなりません。もし可能なら、安全に住み続けるには、何が必要か、どうやって環境を維持していったらいいか、環境NGOのあなた方の協力が必要です。落ち着いたらバギオのオフィスを訪ねますね」

やはりMPPTCで働くCGN副代表、ジャン・タクロイ教授の妹リンダさんはこうです。
「毎日この広場に犠牲者が運ばれて、この1週間毎日のようにお葬式。小さな村だから、子供たちの多くが、親戚や友達を亡くしました。まだよく寝られないという子供たちもいます。心は深く傷ついてトラウマに苦しんでいる。次の台風が来ると聞いただけで泣き出す子もいる。中期的、あるいは長期的なリハビリの計画が必要です。子供だけじゃない。大人もそう。今は、やるべきことがたくさんあって、みな、まだ実感がわかない。または、考えないようにしている。でも、これから時間がたち、考える時間ができたときに、みな苦しみます。心のケアをしていかなくてはいけません」
この村のハイスクールの校長先生の一家4人も家族全員なくなっています。子供たちのショックの大きさはうかがい知れます。

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     ↑リンダさん(左端)、ジャン副代表を含めて、今後の救済の方針について相談。

村では、すでに、いろいろな委員会を作って、村復興のための一歩を踏み出そうとしています。ほとんど、村人たちだけの力で。

CGNでは、タジャン村の復興と再建のために、村の人たちが本当に必要としているサポートを続けていきたい考えています。

民間テレビ局GMAのニュース(10月16日付け)では、フィリピン全体で、台風ペペンによる死亡者は419名で、すでにマニラの洪水による死亡者341人を大きく超えています。少なくとも51人がいまだ行方不明。184人がケガ。4,040の家が全倒壊、34,843の家が一部倒壊。
被害受けた人の総数は27州361町と27市の4,585の村で、662,274家族、3,106,978名。15,629家族、74868人が168の避難所で生活しているとのこと。

CGNでは、台風ペペンの被災者のための義援金を募集しています。こちらをご覧ください。
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# by cordillera-green | 2009-10-20 20:23 | 緊急支援

台風ペペンの山岳部での被害が次々に明らかに。 取り残されつつある山岳民族の人たち。

 マニラ方面からバギオに続くケノンロードとマルコス・ハイウエイが開通したことで、バギオの住民たちは冷静さを取り戻しています。昨日SMのスーパーマーケットに買出しに行きましたが、「食料が不足するのでは!?」と不安にかられた大半の人たちは、すでにたっぷり食材を買いだめたようで、いつもよりすいているくらいでした。 もちろん、卵などまったくない食材もまだありますし、野菜の値段も高かったですが、前日に比べれば状況は改善。ほぼ、通常の暮らしが戻りつつあるかに見受けられます。

 しかし、お隣のラ・トリニダードから山岳地方に向かうハルセマ・ロードは以前不通。かなりの距離が交通止めで、しかも、道路沿いの土砂崩れはちょっとやそっとで修復できるレベルではないらしく、しかも閉鎖された道路のあちら側は、まだ電気も復旧していないとのこと。たった3台のヘリコプターが、土砂崩れでけがした人たちを山から運び、トリニダードから土砂崩れにあって亡くなった人の遺体を故郷の山の村に運んでいます。

 私のところには、ハルセマ・ロードの不通で町との物流が完全に途絶えている、マンカヤンとブギアスを拠点とするNGO「HCRCI=Heaven of Care Resourece Center」、そして、アトックの地方政府の臨時トリニダード・オフィスとして自宅を開放しているNGO「イヤマンIyaman」から、緊急援助を求めるメールが入ってきていました。
 物流の途絶えたハルセマ・ロードの向こう側は、米をはじめとする深刻な食料不足、また土砂崩れでケガをした人たちに対する治療の薬も不足しているとのこと。ロウソクモなく夜は真っ暗闇です。
 まったくニュースになっていませんが、イヤマンの事業地のアトックのパスドン村でも大規模な土砂崩れが起こり、10軒の一般の家、カソリック教会、バランガイ・ホール、クリニック、学校、6ヘクタールの田んぼが崩れ去ったとのこと。村の人たち約70人で、7人の重症のケガ人を天棒にくくりつけ、徒歩でバギオの病院まで2晩かけて運んできたそうです。ようやく運んできたケガ人の治療のための薬を買うお金もなく、イヤマン代表のクリスティンは、あちらこちら走り回ったらしいですが、どこもかしこも被災者を抱え、CGNに助けを求めにきました。

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ハルセマーロード29km地点で、アトック病院のけが人をバギオ病院に運ぶ人たち。


 


 


 CGNでは、皆様から送っていただいている寄付金の一部を、コミュニティに根ざして地道な活動を長く続けているHCRCIとイヤマンに託すことにしました。HCRCI代表のアイリーンとイヤマン代表のクリスティンとは古くからの知り合いであり、彼女たちの活動には日ごろから敬意を抱いていました。十分信用もできます。
 CGNは副代表のジャン・タクロイBSU教授がマウンテン州タジャンに支援物資をもって向かう予定でいます。ハルセマ・ロードがまだ不通の場合は、イフガオ州のバナウエを通って迂回してでも現地に行きたいとのこと。タジャンでは、すべての犠牲者の遺体が昨日午後に収容されたとのこと。今朝のWEBニュースには、大量の木製の棺が手作りされている写真が掲載されていました。悲しいかな。

 それにしても、フィリピンのメディアは冷たい。すべてはマニラ中心です。バギオからマニラに向かう道路については刻一刻と開通の状況を報道していましたが、山岳民族の村に通じる生命線のハルセマ・ロードについてはほとんど報道しません。パスドン村のように、政府発表やメディアに被害の状況が伝えられていない土砂崩れのケースが山岳地方にはどのくらいあるのでしょうか。

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ハルセマ・ロード31km地点の土砂崩れ。


 




 


 どうやらアロヨ大統領もヘリコプターでおととい13日にバギオに来たらしいですが、804枚の毛布と500の食料パックと170の水用コンテナーと、26家族分の葬式代50万ペソを、ラ・トリニダードのプギスのリトル・キブガンの人たちがの避難所に寄付し、そそくさと次の被災地・パンガシナンのダグパン市に発ったということでした。

 ちなみに、15日付けのローカル日刊紙「Sun Star」によると、コーディリエラ地方の直接の被災者(けが人、家屋の崩壊)の数は、44,698家族、219,447名。約83の避難所が家を失った人と亡くなった人の遺体収容所として稼働中。今のところ確認された亡くなった人の数は251名、確認されたけが人は110名となっています。


 ハルセマ・ロードの完全な復旧には2-3ヶ月かかるのではないかという話も聞きました。弱い立場にある山岳民の人たちが国の救済策から忘れ去られることがないよう願うばかりです。CGNでは、被害にあった山岳民族の人たちが、元の暮らしを取り戻すことができるようになるまで、復旧のために草の根での支援を続けていきたいと思っています。引き続き、復旧のためのご寄付を募集しておりますので、よろしくお願いいたします。
ご寄付の送り先はこちらをご覧ください。

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          ↑バギオ・ジェネラル・ホスピタルに運ばれたパスドン村のケガ人たち。

お見舞いに行ったCGNスタッフの岡田によると全身、骨折、傷、打ち身で見るに絶えない状態だそうです。
病院はケガ人であふれ、手術室も、入院のためのベッドもいっぱい。信じられないような惨状だそうです。
病院を訪ねた岡田の書いた、CGNスタッフブログもご覧ください。


(写真はアトック地方政府の提供です)
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# by cordillera-green | 2009-10-15 14:42 | 緊急支援

台風被害の様子

台風ペペンの被害の様子。CGNスタッフの岡田昌子さんもスタッフブログにアップしてくれました。
http://ameblo.jp/cordillera/臨場感あふれるレポート、読んでみてくださいね。

日本のニュースでは、概して扱いは小さいようですが、
こんな風に伝えられているようです。
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2651135/4739469
今朝、下界に続く道の1本、ケノンロードが大型車両以外に、時間制限つきで開通しました。
しかし、まだガソリンを運ぶ大型トラックは入れず、バギオ市長は、水曜まで市内すべての学校の休校を命じました。

救援活動開始、義援金募集のお知らせをして、まもなく、何人かの人たちから支援のお申し出を受けました。
ありがとうございます!
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# by cordillera-green | 2009-10-12 21:25 | 緊急支援

台風17号Pepengの被害                救援と復興のための援助のお願い

CGN代表の反町です。
台風「オンドイOndoy」が引き起こしたマニラの大変な洪水について前回のブログでお知らしたばかりですが、次の台風17号「ペペンPepeng」は、CGNが拠点としているコーディリエラ地方を直撃しました。おととい10月9日まで1週間以上雨が降り続き、とくに10月8日には大量の雨が降り、各地で土砂崩れが起きてたくさんの方が亡くなっています。
バギオ市内の多くの箇所で10月9日の夜まで停電し、ケーブルテレビも不通、どこもかしこも道路は濁流の川と化して土砂がすごい勢いで流れており、とても外出できる状態ではなく、被害の全貌は不明でしたが、徐々に山岳地方各地での甚大な被害の情報が入り始めています。
今日(10月11日)の朝のABS-CBNニュースでは、コーディリエラ地方では、193名死亡、46人が以前行方不明のままということです。今日、発行の日刊紙サンスターでは213名と報じられていました。刻々と被害者の数が増え続けており、これからさらに被害者の数が増えていくのではないかと懸念されます。(北ルソン日本人会(JANL)のブログに、現地ニュースの要約&翻訳がアップされているのでご覧ください。)

バギオ市内だけで、11の土砂崩れで62名が死亡という情報があり、町のど真ん中の、お隣のラ・トリニダードに向かう幹線道でも大規模な土砂崩れがあり7人が犠牲となりました。私が3ヶ月前まで住んでいたキットマでは16人が犠牲に。今は空き家の以前住んでいた家も土砂崩れの被害を受けていると聞いてショックでした。

今までに入っている情報で被害が最も大きいのは、ラ・トニダードのリトル・キブガンという集落を襲った土砂崩れ。土砂崩れは8日の夜10時くらいに起き、あっという間に34軒の家を飲み込んでしまい、100人以上が生き埋めになりました。
リトル・キブガンはベンゲット州のキブガン地方からラ・トリニダードに移り住んだ人たちが住んでいるコミュニティです。キブガンはCGNがキープ協会とともに、2003年に最初の植林事業を行ったところで、現在BSU(ベンゲット州大学)に通っているCGN奨学生のうち17人のふるさとでもあります。CGNのフォレスターのうち、ブルーノとジュニファーもキブガンの出身。今年5月にも、以前の植林地のモニタリング調査に出かけ、また、栽培したコーヒーのフェアトレードについてのセミナーを開き、今後も事業を継続しようと事業計画書を準備しているところでした。
「もしかしたら、奨学生が土砂崩れに巻き込まれたかも」と一瞬青ざめ、携帯電話を持っている奨学生たちに連絡して調査してもらいましたが、「親戚が巻き込まれたものはたくさんいるが、幸いにも奨学生たちはみな無事だった」とのことでした。ひとまず安心したものの、被害にあった方たちに心ばかりのお見舞いに伺おうと、日本の方々から送っていただいたゴムぞうり、古着、タオル類に加え、缶詰、パン、インスタントラーメン、干し魚などを購入し、被災者が身を寄せている避難所と、土砂崩れの現場を訪れました。

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↑被災者の避難所は近くの小学校。掘り出された遺体もここに運ばれてきます。
心ある人からの食べ物や衣類の寄付もたくさん集まっていました。

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↑BSUの奨学生たちが救援物資を運んでくれました。

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↑掘り出された遺体は、小学校の教室に運ばれてきます。
遺体の身元が確認されると、黒板に名前が書き込まれていきます。
昨日のお昼の時点では58人の名前がありました。
泥だらけで呆然自失の人が教室の前にしゃがんでいました。

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↑ポリスの制服を着た人たちが半ズボン姿で必死で泥を掘り起こしていました。

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↑土砂崩れは、トリニダードからロンロン、ラムタン方面に向かう道路沿いにおきました。
無理な傾斜に道路を作ったため、山の形が不自然に切り取られていたのでしょうか。

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↑コンクリートの建物もあっけなく流されており、土砂崩れがいかに大きなものだったか想像できます。


リトル・キブガンでの土砂崩れのニュースとほぼ同時に入ってきたのが、マウンテン州のタジャン地方のカヤン村での土砂崩れの一報。18軒が壊され、現在までに15人の死亡が確認され、まだ15人以上が土砂に埋まったままということです。タジャンはCGNの副代表・ジャン・タクロイ教授とリリー、クリフォードの3人のスタッフのふるさとであり、カヤン村と共同で準備中の事業もあります。ジャンの親戚も土砂崩れにあったということ。ジャンを中心に現地と連絡をとり、米や食料が不足しているとの連絡を受け、土砂崩れで交通止めになっている山岳部に続く幹線道路のハルセマ道の開通を待って、救援物資を持って現地にスタッフが向かうということで、昨日10日朝よりスタンバイしていましたが、結局、昨日は道路は開かず。今朝の情報ではハルセマ道の土砂崩れは大規模なもので、18km地点から35km地点までは、徒歩で歩かなければならないということ。山岳民族の人の足で5-6時間の徒歩となります。復旧には少なくとも1週間という話です。必死の思いで土砂を掘り起こし続けているタジャンの人たちのことを思いながら、なすすべがなく、ひとつでも貴重な命が救われるよう、私たちには祈るしかできません。

 また、CGNのカルラのふるさとのマンカヤンでも土砂崩れでも18名が犠牲になり、柏崎市の「未来予想図プロジェクト」で支援しているHCRCIの本拠地・ブギアスでも今日の時点でわかっているだけで、22人が死亡、30人以上が行方不明となっています。二つの町ともタジャンへ向かうのと同じハルセマ道沿いにあるため、バギオやトリニダードからの救援は、物資、人員ともほとんど現地にたどり着けない状態です。今日のミッドランド紙によれば、フォレスターのレナートの実家のあるベンゲット州ツブライのアンバサダー村でも12人が犠牲になったと報道されています。
 バギオ市でさえ、すべての幹線道路がいまだ閉鎖されたままで陸の孤島状態ですから、ここから先の山岳部の村々への道路が開通するにはまだまだ時間がかかるでしょう。また、電気のない村、停電したままの村も多く、なかなか正確な情報が把握できません。そこが、マニラでの災害とは大きな違いといえるでしょう。迅速な対応ができないのがなんとも悔しいところです。

CGNでは、私たちのネットワークを通して情報を集め、今後の復旧活動に向けて、必要とされている支援をしていきたいと考えています。義捐金に加え、古着、寝具、生活用具、文具、工具、農具などの寄付を受け付けますので、よろしくお願いいたします。

●義捐金の振込先
ゆうちょ銀行振替口座
001401-51319
口座名:コーディリエラ・グリーン・ネットワーク

シティ・バンク 銀座支店
普通196-2043
口座名:ソリマチマリコ

フィリピン国内からお振込みいただく場合
Bank of Philippins Island(BPI)
Baguio Session Branch
Saving 0573-3058-76
Cordillera Green Network

お振込みいただいた場合は,
saliwmusic@hotmail.com 反町まで、メールにてご連絡いただけましたら幸いです。


古着、寝具、生活用品、文具、工具、農具などの送り先:
(郵便局から送付の場合)
Cordillera Green Network Inc.
P.O.BOX 540, Baguio City, 2600, Baguio City,Philippines
Tel:074-423-0839/0928-521-8124

(国際宅急便Door to Door で送付の場合)
荷物の量が多い場合は格安です。下記のHPを参照ください。
http://www.cellphone.ph/DoorToDoor/index.html
送り先:Cordillera Green Network Inc.
#14 General Lim St., Baguio City, 2600, Philippines
Tel:074-423-0839/0928-521-8124


どうぞよろしくお願いいたします。

なお、バギオに続く幹線道路の、ナギリンアン、ケノン、マルコスハイウエイはいずれも大きな土砂崩れでいまだ閉鎖。バギオではすでにガソリンスタンドではガソリンが売り切れとなり、不安を抱いた住民の米をはじめとする食べ物の買占めが始まっています。ハルセマ道路が閉鎖のため、マーケットには野菜が入荷せず、野菜の値段はあっという間に高騰しています。
野菜栽培を生業にする人、ほとんどが日銭暮らしの小さな商売を営む人々にとっては、これからが苦難のときだと思います。
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# by cordillera-green | 2009-10-11 21:23 | その他

マニラの大洪水救援のお願い

マニラでの大洪水の被害の様子は日本ではどのように伝えられているのでしょうか。
スマトラでの大地震ですっかり忘れ去れた感がありますが、、フィリピン全体で死者288人、不明者42人、総被災者人数は300万人に及んでいるそうです。
ただでさえ、ほとんど何ももっていない人たちが、大切にしてきた家財道具一式を失ったショックはどんなものでしょうか。日本のように社会保障が行き届いていないこの国では、みな、一から自力で何とかしなくてはいけないことになるのでしょうか。

5年ほど前でしょうか。アウロラ州やケソン州で大規模な洪水があって1,500人が亡くなりました。活動地である北ルソンからほど近かったため、私たちCGNもマニラの日本人の方たちに声をかけてもらい古着を集め、米やサヨテと一緒にトラック満載で現地に持っていきましたが、連絡を取った現地NGOや宗教団体はどこも古着は世界中から集まっているからいらないといわれ、受け取り先を探すのが大変でした。でも、コーディリエラの山の村で活動している私たちは、援助を本当に必要としているたちはどこかにいると感じていました。ただ、援助物資が届く教会や市役所やNGOとのアクセスの手段がないだけだと。
結局、そのときはオランダ人がやっている極左NGOを通じて、援助の手が伸びていない遠隔地の村をはるばる訪ねて、支援物資を渡しました。しかし、家を失ったはずの住民にはさして悲壮感がなく、日々の現実の中で、常に絶望観とともに暮らしていることがうかがい知れ、ほんの数日で消費してしまうであろう米やサヨテのによる物資の援助のむなしさも同時に感じました。人々が希望を持って生きていける社会を作るための、もっと本質的なサポートをしなければと実感しました。

で、今回の洪水被害の支援に関しても、きちんと必要とされているところに必要とされているものを送り届けてくれる人たちにエールを送っていかなくてはいけないと思っています。
ソルトの会はパヤタスでの教育と女性の自立支援の活動現場をずいぶん前に見に行ったことがあります。
草の根のきめ細かい出会った人を大事にする活動の姿勢がすばらしいと思いました。4月には、イフガオ州のカンブーロ村でしか作られていない樹皮の原始手織り布に興味を持っていただき、フェアトレードによって貴重な手仕事を復活できないかと、私たちと一緒に雨の中を4時間も歩いて村を訪ね、貴重な織り手のおばあちゃんに丁寧な取材をしてくださいました。

今回の災害で、そのソルトの活動地であるリサール州カシグラハンが大変な被害にあったとのことで、スタッフ総出で救済に当たっているとのことです。確かに心ある支援サポートが行われることでしょう。以下、ソルトのWEBサイトからの転載です。ご協力いただけますようお願い申し上げます。
詳しい情報、救援の最新レポートはソルトのHPをご覧ください。


【緊急】 フィリピン・マニラにおける大規模洪水被害の支援のお願い
既に新聞、TV などで報道されているように、9 月26 日に直撃した熱帯低気圧の豪雨により、マニラ首都圏では大規模な洪水が発生しました。報道によりますと、今回の洪水は過去40 年で最悪の規模であり、マニラ首都圏および首都近郊リサール州で140 人以上の死者が出ている模様です。また、フィリピン政府より広範囲に災害宣言が発令され、15 万人が避難生活を余儀なくされ45 万人に影響が出ている(ロイター)ようです。現在も交通が遮断されている地域があり、今後さらに被災者の数が増すものと思われます。
ソルトの事業地であるリサール州カシグラハンにおきましても、大規模な洪水が発生し、当地のセンターも一時屋根の高さまで浸水し、教材や備品等ほとんどが失われました。近隣の住民もかつて経験したことのない増水に対し、着の身着のままで避難するのが精一杯で、中には屋根の上で難を逃れた人もいました。この洪水によって、カシグラハンだけで約2000 世帯が水没し、1 万人以上が家財を失いました。泥水の押し寄せた現地では、復旧作業が進められていますが、未だ水道は止まっており、水、食糧、衣類、医薬品が不足しています。被災住民からは苦悩と援助を求める声が多く届いております。また、多くの人が洪水によって家財一式を失ったため、元より貧しい家庭の多いカシグラハンでは復旧に多大な労苦が忍ばれます。今回の事態を受けまして、ソルトではさらに詳細な被害情報の収集を急ぐとともに、緊急の支援活動を始めております。具体的には、28 日より被災者への飲料水と衣類の配布を始めました。
そこで、ソルト・パヤタスは日本及びフィリピンにおいて緊急支援募金を開始いたします。皆様の暖かい義援金を下記振込み先まで宜しくお願いいたします。恐れ入りますが、お振り込みをいただく際は、<フィリピン洪水支援>とお書き添えください。難しい場合は、お手数ですが、下記連絡先まで電話またはメールにて、お振込の日付と金額をご連絡いただけましたら幸いです。
共通メールアドレス: emergency@salt.or.tv
フィリピン: 携帯電話 0915-462-3250 電話・Fax 632 -631-9178 担当:大井、小林
日本: 携帯電話 090-6082-3787 電話・Fax 092-939-3633 担当:小川
ご寄付の宛先
日本在住の皆さまへ
現金振込先:
・郵便局 00780-2-0031398 (口座名) SALT
・銀行
・ゆうちょ銀行 店名:0七九店(ゼロナナキュウ店)
当座 0031398 受取人名:エスエイエルテイ
・福岡銀行 篠栗(ささぐり)支店 普通 281408
名義 ソルト・パヤタス・ファウンデーション代表小川恵美子
フィリピン・日本国外在住の皆さまへ
・銀行
円 Account Name: Salt Payatas Foundation Philippines, Inc
Bank of the Philippines Island Branch: BPI-Paseo Legaspi Branch
Yen saving account number: 1664-0176-75
ペソ Account Name: Salt Payatas Foundation Philippines, Inc
Bank of the Philippines Island Branch: St. Francis-Shaw Blvd. Branch
Peso current account number: 2561-0085-42
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# by cordillera-green | 2009-10-06 21:41 | 緊急支援

直井保彦写真展「雲の上の大地」

1月のエコサミットに参加してくれた写真家の直井保彦君が、コーディリエラで撮った写真の展覧会をやっています。うれしいねえ。きちんとこちらでの経験をかたちにしてくれて。ぜひぜひ足を伸ばしてくださいね。
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直井保彦写真展
「雲の上の大地」

日本の棚田のルーツともいわれるルソン島北部コーディリエラ地方。
そこには米を作り、自然と共に生きる、ゆるぎない人々の暮らしがあった。

●上田・別所温泉
期間:9/25(金)~10/6(火)
会場:まるげん
   長野県上田市別所温泉1718
    ※長谷川豆腐店向かい(別所温泉駅より徒歩5分)
★9/25(金) 14:00~ 18:30~ 
 コーディレラのお話しと音楽
 (出演:KURI,sadam,直井保彦)

●名古屋
期間:10/15(木)~11/3(火)
会場:Cafe Dufi
   愛知県名古屋市中区新栄3-17-11
   TEL:052-263-6511
   営業時間:11:00~24:00(水曜定休)
★10/25(日) 11:55~12:35
 『ワールドコラボフェスタ2009』 オアシス21ワールドステージにてトーク&ライブ
 (詳細→ http://www.world-collabo.jp )


●亀山
期間:11/8(日)~11/29(日)
会場:月の庭
    三重県亀山市西町438
    TEL:0595-82-0252
    営業時間:11:00~18:00(月曜定休)
★11/8(日) 18:30~
 コーディレラからつながる食と暮らしトーク&ライブ
 (出演:sadam,広田奈津子,直井保彦
             ゲスト:月の庭 岡田佳織)
        
●長野
期間:12/1(火)~12/26(土)
会場:SlowCafe ずくなし
    長野県長野市鶴賀上千歳1137-2 コスモスパイラル1・2F 
    TEL:026-214-0021
    営業時間:11:00~23:00(日曜定休)


◎問い合わせ(直井):090-9882-6941 satchmoyasu@yahoo.co.jp

企画:環音、朝子農園
助成:あいちモリコロ基金
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# by cordillera-green | 2009-09-29 23:15 | 環境イベント

ダンサーの植林一日体験!カパンガンのTABA-AOの場合…

みなさん、始めまして!
僕はダンサーで役者のJUNといいます。

前回の第2回エコサミット(2009年1月30日から2月初旬)に呼んでいただいて
こちらの山岳民族の皆さんの生活にふれ、魂が揺さぶられてた僕は
バギオ市制100周年のイベントに参加するために、この地を再び訪れました。
するとCGNの紹介で日比国際平和演劇祭に呼んでいただいて、舞台に立つ事に始まり
素敵なコーディネイトをたくさんしていただきました。
その中で僕の念願だった植林の一日体験があったんですが
その様子を少しご紹介しますね!
場所はTABA-AO。CGNのあるBAGUIOから車で3時間くらいの場所です。

朝5時20分集合。お世話になっているカソリック系の修道院の宿泊施設サンタ・カタリーナに
車で迎えに来てもらってそこから車に揺られてついたのが8時40分ごろ…
車中では宮城女子学院大学の杉井先生とご一緒させていただきました。
彼は20年前からアブラ州ボリネイ村を研究している、こちらの文化についてはスペシャリストの人。
車中いろいろなこの地方のお話を伺いました。

着いてみるとカパンガンのTABA-AOは、あいにくの雨。用意していた雨具に身を包みます…
なんでもここから1時間は歩くらしく、かなり気合の入った作業になりそう!

そこで朝食!簡素なレストランで目に付いたのはTABA-AO RICE、値段はP80(160円ぐらい)。
どんなものか尋ねると、食べればわかるという事なので早速注文!
これがまたデリシャス!
地元の赤米のご飯が盛り付けてあって
(フィリピンのご飯はどこに行っても1カップ2カップとカップに入れて
お皿の上にひっくり返しておいてあるお子様ランチ風)
その上に目玉焼き、野菜炒めに少量の豚肉、それに鳥の手羽がついてくる。
結構なボリュウムでKAPE(コーヒー)を頼んでもP100しない(200円ぐらい)。
味もシンプルで簡素なものだが、なんでこんなにおいしいんだろうと感動です。

食事をしながら外をみると地元のサリサリストアの横に鶏の鶏舎があり、各家庭で鳥などの家畜を
飼っているのが解る…

(そうか、このメニューすべてここで取れたものばかりなんだ…)
日本では入手困難な完全オーガニックな、しかも新鮮な食材の高級料理が、
ここでは日常ナわけです。
食材はオーガニックしかないし、しかも究極のミニマム地産地消…その家の裏にあるもの
でメニューができている。

命との距離の近さに生命をいただいているという実感が沸々とわいてきます。
感謝感謝!
僕はP80の贅沢に酔いしれました…!

栄養をつけ、お腹も満足したあと、いよいよ植林…?
いやこちらのバランガイ(村)の主催者も参加者も誰も来ていない、
第一、苗木がまた来てない(^^;)…
日本人の留学生グループも手伝いにくるらしく、そこはそれ、フィリピン悠久の時の流れに身をまかせ
、しばし休憩。
9時半頃なんとなく全員そろった感じのとき、地元の人がこれ又、なんとなく作業を始める。
着いた苗木をおろし始めます。
自然発生的にバケツリレーや、苗木リレーの列が何列もできます。
するとどうだろう!おてんとさまが顔を出し、あっという間に天気は快晴!
暑いぐらいになったきました。

汗をかくのは解っていたので、こんどは上半身はだかになって苗木運びます!
車で運べるのはここまで、ここからは人海戦術で徒歩で苗木を山に上げます。
4種類ほどあったでしょうか、そのうち今日植えるという苗木を僕は段ボール箱にいれ30本ほど
頭に乗せて運びます。頭に荷物をのせて運ぶこの技は、インドで身に着けたんですが
悪路を走破するにはもってこいです。重い荷物を肩に乗せたり手でぶら下げるより
はるかに体に負担が少なく、自分のセンターにまっすぐ過重が架かるので
それに身を委ね、揺れるようにすり足で山道を登ってけます。

地盤も緩んで、外国人には難しいだろうという事で目的地を変更、
比較的近くの場所に植林する事になりました。


20分ほど歩いたでしょうか、目的地に到着。
3メートル間隔で急斜面に苗木を植えていきます。
現地の人とペアになって苗木を植えるんです。
穴を掘る役と植えつけていく役…二人の息を合わせないとこれは難しい!
一人でやっている人もいましたが、これは大変そうでした。

汗をいっぱいかいて、はるか遠くを見ると…
谷の底には川に寄り添うように棚田がどこまでもどこまでも続いています。
バラバラと点在する民家と、その、のどかな風景は、町育ちの僕でも
DNAでこれが僕ら日本人の原風景と同じなんだと理解してしまいます。

向かいの山の森を見て、はるか数十年後、僕が植えたこの苗木も森になっていくのだと思うと
胸がいっぱいになりました。
芸人として世に出ることとか、名をはせ成功する事も大切な事だけど
究極はそれも、この生きた時代での役割を果たし、大地に足跡を残すため…
僕はこの日32本の苗木を植えました…
しかし木は誰が植えたかは歴史には残らないけれど
人間の情報化競争社会でそれが本当の足跡になるかもわからない不安を抱えたまま
あくせくしている事と比べると
この一本の苗木は確実に数百年後、この地球に二酸化炭素を吸って酸素を作ってくれているんだな…
と思いました。
こちらのほうがまさしくアートの本質を捉えている!
こんなシンプルで確実な地球に対してのアート(EART=天然芸術)を、
この山岳民族の土地で教えてもらった事は、僕にとっての大きな喜びになりました。

お昼過ぎ3時頃には植林も終わり、少し遅いお昼休憩になりました。
何を食べるのか聞かれて僕は、即座に
「もちろん、TABA-AO RICE、値段はP80…」
と叫びました。
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# by cordillera-green | 2009-09-05 23:47 | 植林/アグロフォレストリー